「桐谷さん ちょっ それ食うんすか!?」とは、そもそもどんな漫画なのか…。2017年の、マンガ10傑選定記事から再紹介しよう
桐谷さん ちょっそれ食うんすか!?/ ぽんとごたんだ
食えれば食う、食わねば食えぬ、ナニモノも!? 男女問わず学校で人気を集める桐谷さん。桐谷さん ちょっそれ食うんすか!?(1) (アクションコミックス(月刊アクション))
- 作者:ぽんとごたんだ
- 発売日: 2016/09/12
- メディア: コミック
一見普通の見目麗しい女子高生に見えて、人と比べて変わっているところが……
それは、食に対する好奇心が強すぎること! 学校のウサギや道端の鳥にまで好奇の目を向ける彼女。
その食欲を満たすのは、カエル、ヘビ、サソリ……!? 『月刊アクション』&『ニコニコ静画』で
大反響の異色グルメコミック第1巻!1巻の献立
・カエルのスープ
・マムシの網焼き
・鯉こく
・サソリの素揚げ
・ずいき入りおじや
・ばばちゃん鍋
・豚の睾丸の湯引き
著者について
島根の山奥からやって来て、漫画描きに。本作が初の単行本。
comicoにて『婚活は魔導書から』も連載中。グルメ漫画、食べ物漫画がとにかく多すぎる昨今ですが、だからこそ一作品ぐらいはこのジャンルから選ぶべきだとも思います。と言いつつ選んだのがこういう変化球なのは申し訳ない(笑)。ただこれはグルメ漫画というよりは、「山賊ダイアリー」や森恒二の作品のような、サバイバル的な漫画にむしろ寄っているのですね。実際にやるやらないはともかく、どうも男には、いや 女にも「いざという時、その辺の生き物や植物をあつめて食べ物にする」というようなシチュエーションに、何かしらの興味を惹かれるんだと思います。
もちろん同時に、若い男性教師とその教え子の女子生徒(さらに歳の離れた幼馴染でもある)と言うことで、それこそほのかな「関係性」もあって個人的に はそういうの「 けっ」という感じなんですが(笑)、何しろテーマがテーマなのでそこはあまり掘り下げようがない(笑)。 安心して捕まえたコイやカエル、ヘビ、 虫、ダチョウの卵などの珍食材、貴重な食材を追求する物語を楽しめるでしょう。
ま、こういう漫画で、「漫画アクション」に不定期連載されつつ、けっこう巻数を重ねて、知る人ぞ知るの作品になったわけですが…
2020年、だれもが予想しなかったコロナウイルス。どこかの研究所で人工的に作られた云々というような、よくわからん話の信憑性はともかくとして、ほかの説として、武漢で、食されたセンザンコウetcなど、とりあえず非家畜、野生動物によって、このウイルスが人間に媒介された、という説が・・・・・・・・・・・・・・
『ああ、こりゃ「桐谷さん ちょっ それ食うんすか!?」はアウトだ。こんな形で連載が終わるのは、作者は不本意だろうな。だが如何ともしがたい』と思っていた。
だが、・・・・・・・・このひとつ前、究極な科学部長が再登場して「人工タンパク」のネタをやったときは、「ああ、こういう路線変更か。これならある意味で普通以上に野生のウイルスと縁がないものな。大幅な路線変更だが、まあこれで生き延びれば・・・・・・・・」と理解した。
※「究極な科学部長」って何かは、この記事参照
m-dojo.hatenadiary.com
だがだがだが…
最新の6月16日号を見たら。
…真正面から押し通ってるやん。
タブーとは、人の心の中に生まれる。別に、「新型コロナウイルスは野生動物の食肉経由じゃないのか?」みたいな、確定もしていない仮説があるからといって、フィクションの世界で、野生動物(※昆虫や人造タンパク質含む)の肉を楽しむ漫画を自粛しなければいけない法はないのだ。
先回りして、自由を自ら放棄しようとしてはいけない。
まことに、まことに反省させられました。
しかも、今回は「すごくうまい!!」「臭みも無い!!」と絶賛されています。
ただちょっと、皮をむいたり解体する過程での「心情的負担」は大きいようです。
「だいたい6,70センチぐらいで ちょうど人間の赤ん坊くらいなのよ 刃を入れながらも うらめしそうにこっちを見ている気がしてねえ…」だとか。
しかしまあ、ともかく、この作品は
「コロナウイルスで、野生動物・非家畜を食す行為を自粛」云々ということはなく、今までの路線を突き進む!!!!らしいことが判明しました。
そういえば、まだ紹介できなかった、今回の猿と同様に「味がうまい!!」と絶賛された、アナグマ回の画像も一緒に置いておきます。