翻訳者のツイートがプチプチバズってる。
【まもなく発売】戦場の中世史─中世ヨーロッパの戦争観 アルド A セッティア https://t.co/vy3xZ0Uk4g @amazonJPさんから
— 八坂書房 (@yasakashobo) November 22, 2019
私が翻訳したアルド・セッティアの『戦場の中世史―中世ヨーロッパの戦争観』がもうすぐ発売になります。原題はRapine, Assedi, Battaglie(略奪・攻囲・会戦)。これだけでも中世軍事史の本として独特だと分かるのではないでしょうか https://t.co/X5NmXmN5Fo
— 白幡俊輔 (@sshunsuk) November 23, 2019
ほかにも「籠城中に水が枯渇したらどうやって渇きを抑えたのか?」「脱走した兵士はどんな扱いを受けたのか?」「戦闘中夜になったらどうする?」「はしごを使った正しい城壁登攀術」などなど、さまざまな逸話が載ってますよ!ファンタジー創作方面の方にもオススメしておきます
— 白幡俊輔 (@sshunsuk) November 23, 2019
中世ヨーロッパの戦争が略奪経済に由来するという主張から始まり、なぜ中世人は包囲戦や籠城を好んだのか、戦いにおける規律や兵士の恐怖心、兵士の食事や衛生活動、埋葬など、戦争の文化史的側面に注目した、他に類書のない物になっております。ご関心があればぜひ!
— 白幡俊輔 (@sshunsuk) November 23, 2019
古代末期のゴート戦争から十字軍、ローマ皇帝のイタリア政策、イタリアコムーネ間の戦い、百年戦争etc…約900年にわたるイングランドから北アフリカ、スペインからパレスチナの戦争が縦横無尽に論じられております。
— 白幡俊輔 (@sshunsuk) November 23, 2019
中世ヨーロッパの戦闘から略奪、休息までのディテールを描くとは純粋に面白そうですし、創作で中世世界の戦闘書く人にも役立ちそうな本が出ると聞いて → アルド A セッティア「戦場の中世史─中世ヨーロッパの戦争観」 https://t.co/hQopUPXYS4
— dragoner@4日目西て02a (@dragoner_JP) November 23, 2019
おお、『戦場の中世史 中世ヨーロッパの戦争観』のRTが100超え…ありがとうございます。
— 白幡俊輔 (@sshunsuk) November 23, 2019
せっかくだからちょっと裏話でも。本書は中世の投石機(カタパルト)の名称について、おそらくこれまでにない厳密さで訳し分けた本となったと自負しております(一応築城史専門ですので)
まあただ、中世人は(投石機にかぎらず)分類とか機能とか関係なく好きなように呼んでるので、それに引っ張られてる部分もありますが…
— 白幡俊輔 (@sshunsuk) November 23, 2019
年代記や叙事詩の記述を引用しまくった本ですのでその辺はご勘弁いただきたく。
略奪・攻囲・会戦とか予約ポチるしかないじゃない……ッ!
— ゆどーふ (@yudo_fu_c2) November 23, 2019
戦場の中世史─中世ヨーロッパの戦争観 https://t.co/xTmZ7lp7bk
そういえば今回の翻訳は色々勉強になったんですけど、改めて目から鱗だったことと言うと
— 白幡俊輔 (@sshunsuk) November 24, 2019
1.中世の軍隊というと馬に乗ってる兵士=騎士で、軽騎兵重騎兵の区別は15世紀ぐらいからというイメージがあったけれど実は相当初期から軽騎兵は存在したこと
ヴェネツィアのストラディオトなんかより断然早い
あと、中世人って徹底して合戦を避ける(そのためにはありとあらゆる理屈を振りかざす)のに、略奪と略奪品の奪回に関しては血みどろのガチ戦闘をやること
— 白幡俊輔 (@sshunsuk) November 24, 2019
(そのわりに敵を待ち伏せし後ろから「正々堂々」突撃かけた、とか言っちゃうのが面白いけど)
「現地」からの最新報告 城攻め、平地での会戦、町や村の略奪、野営地での休息……。人びとは何のために武器をとり、また戦火の下で、何を見つめ、何に気を取られていたのだろうか。年代記等の史料がふと漏らす一節に新たな光をあて、城壁の内外での虚々実々の駆け引きから、兵器のディテールに至るまで、中世の戦場の「リアル」な姿を再現してみせる画期的論考。図版多数。
- 作者: アルドAセッティア,白幡俊輔
- 出版社/メーカー: 八坂書房
- 発売日: 2019/12/07
- メディア: 単行本
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著者について
イタリアの中世史家。元パヴィーア大学教授。専攻は中世イタリアの城郭史・軍事技術史。
翻訳者のかたが「傭兵」について講義するイベントが12月にあるとか
…「傭兵」とは、報酬と引き換えに他国のために軍務に就く人々のことです。現在、ほぼ姿を消したこの職業は、近代までのヨーロッパでは長らく戦争の主役でした。特に中世では、傭兵は戦争だけでなく政治や文化の面でも重要な役割を果たしていました。しかし、なぜ傭兵がそれほど活躍したのでしょうか。それは当時のヨーロッパ社会の仕組みと密接に関わって……
あたくしが個人的に興味つなげるのは、塩野七生氏が本で書いた、この中世の攻城戦に関する記述との関連だな。
m-dojo.hatenadiary.com
…古代には 名将が数多く出たのに対し、なぜ中世に入ると名将が出なくなってしまうのか。結論を先に言えば古代の戦争は、両軍が草原で相対した会戦が主であったのに対し、中世ではそれが城壁で守られている都市を外から攻める形の攻防戦が主になったからである。
古代の名将たちは、アレクサンダー大王でもハンニバルでもカエサルでも…会戦で勝利した人々であった。
広大な平原が戦場ならば 戦略と戦術を駆使できる。それが中世に入ると 会戦によって一気に勝負を決することが難しくなる。中世の都市は どこでも城壁を巡らせていたという事情、加えて兵は金で雇うのが普通だった時代。中世では一個軍団程度の兵力で戦う場合の方が多かった。会戦よりも城壁を挟んだ攻防戦が多くなってしまうのだった。西洋史上最高の名将 でも 都市を攻める戦いとなると 会戦のようには行かなかった。
守る側は屋根の下で眠れるのに、攻める側にはそれがゆるされない。
長期にわたる攻防戦を…
「乙女戦争」のあれこれの記述も、合わせて考えたい
乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ(12) (アクションコミックス)
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