この前まで、上野の博物館では「三国志展」やってましたね。
紹介も何度もしたけど、行ってきたんですよ。なんと展示品のほとんどが、撮影OK。そして横山三国志ともちゃんとコラボ(笑)
そういう、チャレンジ精神もある催しでした。関係者はお疲れさまでした。
ところで。
その会期中、主催者としての縁もあったのだろうか、三国志について朝日新聞「天声人語」でこういう話が出ていた。
魏・蜀・呉の三カ国が覇権を争う壮大な「三国志」。あまたいる英雄のうちだれが好きかと問われれば、迷わず蜀の諸葛亮を挙げたい。志半ばで倒れた悲劇の軍師だ。だが熱心なファンの間では百人百様らしい▼「中国では曹操を推す人がとても多いですね」と話すのは、今夏、『三国志演義事典』を共著で刊行した仙石(せんごく…
www.asahi.com
登場する仙石さんの事典とは…これか??(不明)
- 作者: 渡邉義浩,仙石知子
- 出版社/メーカー: 大修館書店
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多くの読者は「へー、なるほどねぇ…」で済ませられるだろうが、当方は…「あれー???話が反対では???」となりました。
というのは……2015年、4年前ですね
togetter.com
というまとめを作ったのです。はてブも多かった。
きみもあなたも、大好き三国志のまとめにブクマをつけてひとこと申したのでは。
b.hatena.ne.jp
しかし、そんなツイートの流れも、根も葉もなかったわけではもちろんない。もとは、こういう記事だ。
www.excite.co.jp
中国人には理解不能!日本人が一番好きな中国史上の人物は“あの人”―台湾メディア
レコードチャイナ2015年12月8日 09:04
中国人には理解不能!日本人が一番好きな中国史上の人物は“あの人”―台湾メディア4日、台湾メディア・中時電子報は記事「予測不可能!日本人が一番好きな中国人はあの人だった」を掲載した。日本人がもっとも好きな中国史上の人物は曹操だという。中国では悪役だけに驚きを隠せないようだ。写真は河南省許昌市にある魏武帝広場の曹操像。(Record China)
レコードチャイナが、台湾メディア「中時電子報」を引用してそう論じているんだぜ?
台湾と本土は、やはり文化がちがーーう!のか??
に、しても、「日本で、曹操が人気がある理由」を特異的なものとして、大前提として考察したり論を構築すると、「いや中国では曹操人気だよ(日本よりも)」という大前提をひっくりかえされたら困るな。
「人気」を定量的に測るのも簡単なような、難しいような、ではあるのだろうけど、検索ヒット数とか、SNSのイラストへのいいね!の数とかで、この
「曹操に人気があるのは、日本?中国?どっち??」という問いに決着がつけられないだろうか。
その一方で、こういう話もあったりする。
togetter.com
再録 みなもと太郎が語る「横山三国志」の意義
「ひょっとしたら、21世紀の日本で(中国まで含めて良いかもしれない)これほど『三国志』がもてはやされているのは、「横山三国志」が火つけ役なのだ、ということもを知らない人も多いんじゃないだろうか。いやもちろん、かの吉川英治…小説化は以前からあり、ロングセラーとなっていた。/しかしそれらはあくまでも「文学」の領域に留まり、現在のようにTVドラマや人形劇、二ケタを越える作家による漫画競作、RPGといった「映像・ビジュアルとしての三国志時代」を花開かせてしまった張本人は、これはたしかに横山光輝の「三国志」がスタート地点。/横山以前の「三国志」は、やはり別世界の英雄群像劇。政治の仕組みも地理も名前もムツカシイ、隣国の、古代の物語。 凄い人たちだが、身近な人ではなかった…それが横山光輝のペンによって、玄徳も孔明も、となりのお兄ちゃんのような親近感を読者に抱かせたのだ。/横山光輝とは、そういう作家なのである――。手塚治虫と違って」(みなもと太郎)