鈴木清順監督、ポワトリンでは神様を演じてるけど『私が愛したウルトラセブン』ではもう一人の“特撮の”神様・円谷英二を演じております 円谷を辞め沖縄に帰る佐野史郎の金城哲夫へ向かって「おまえ、旅行するのに腕時計もなしか。貸してやる」「セブンの最終回、ちょっと寂しかったかな」 pic.twitter.com/HS5p1Hle3J
— 出口ナオト (@DEGCHIRON) 2017年2月22日
僕自身は彼の作品を見ていません
なのになぜか逸話はいろいろ知ってる(笑)
亡くなった鈴木清順監督は、宮崎克・ 高岩ヨシヒロ氏の伝記漫画「松田優作物語」で実に印象的に登場する。
「陽炎座」に松田優作は出演するのだが、まだ”血気盛ん”な(だけの)役者だった松田に対し、地面に円を描いて「この中で、止まったまま走りなさい」と命じ、得意のアクションを封じる。
そこで松田優作は困惑するが、そこからアクションだけでない、深みのある演技が引き出されるのだ。
今この本が手元にないけど、あとで見つかれば画像を紹介しよう。
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この意図をきかれて「松田君はギャング(映画)のスターですから、そのギャングのアクションを封じて…」とか独特の言い回しをするんだよね。
なんというか、「カラテキッド」の師匠というか、風貌と相まって「映画の仙人」のような…
で、最後に取材者に一枚色紙を描くんだけど、その文字が
「一期は夢よ 只狂え」
・・・・・・・かこいい。
しかし、あのあごひげとかを見ると、自分が風貌的に仙人的なキャラに見えることを意識して、だから仙人のようにふるまうという、そういう相互作用もあったような気もするんだけど(笑)
そういえば、もうひとつかこいい話があって、鈴木監督が、「映画界の若い世代に、何かアドバイスを」と聞かれたとき
「若いもんは若いもんで好きにやればいいんです」
と励ます。
これなら、ただのいい言葉だが、ここに、こう付け加えた。
「年寄りは年寄りで好きにやるから」
あ、当時者の言があったよ!鈴木監督と同様、監督も演技もやる「野火」(監督)の塚本晋也氏だ!シンゴジラの生物学者役。
鈴木清順さん。初めて「鉄男」の短い映像をテレビで流したとき、ゲストの先輩監督としてぼくに意見を言ってくださった。「若いもんは若いもんで好きにやればいいんです。年寄りは年寄りで好きにやるから」「けんかえれじい」夢かと思うほど面白かった。
— 塚本晋也tsukamoto_shinya (@tsukamoto_shiny) 2017年2月22日
ちなみに鈴木監督は一度、映画界を追放されかけたことがあるのだが、この時はそれをした「悪役」の言葉もおもしろい。
http://blogs.yahoo.co.jp/mmmkma/5025604.html
この42本目傑作「殺しの烙印」で清順監督は日活を追われる。
理由は「訳わからん映画を撮るな」。これはある意味正しいな。
堀日活社長は「1本6000万もかけて映画を撮って鈴木はみんなそれを赤字にする。
鈴木は日本映画をだめにする。二度と日本では映画を撮らせない。映画監督なんて辞めて蕎麦屋にでもなれ!!」と発言。怒れ日本の蕎麦屋さん!!
時代が時代であったため問題は大きくなり鈴木清順問題共闘会議なる団体が・・・・・・・