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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ネット漫画紹介。「もやしもん」石川雅之氏のエルトゥールル号事件/「木根さんの1人でキネマ」第2話

もやしもん石川雅之氏描く「エルトゥールル号事件【無料公開】」

なんかわざわざハフィントンポストが紹介記事を描いているので、それに頼ろう。

トルコが親日国家なわけ「もやしもん」の作者が描くエルトゥールル号事件【無料公開】
http://www.huffingtonpost.jp/2015/05/15/turkey-comic_n_7295860.html

トルコでは、83.2%の人が「日本と友好関係にある」と感じている――。外務省が2012年に行ったトルコでの調査の結果だ。なぜ、トルコは親日国家になったのか。

第2ボスポラス大橋の建設など、日本が協力したインフラ整備に次いで、トルコの人に記憶されているのが、125年前の事件だ。1890年、和歌山県串本町の沖合に、オスマントルコ船籍の軍艦エルトゥールル号が沈没。500名を超える死者が出たが、地元の人の救出活動により、69名が救出された。


作品はこちら。31日までです、急げ!!!

これに先駆けて「モアイ」では、
昨年の掲載以来“幻の読み切り”となっていた本作を
5月31日(日)までの期間限定で特別公開!
詳しくはこちらをご覧ください

Teşekkür ederim 【モーニング2014年21・22号REGALO】(2015/04/22)
http://www.moae.jp/comic/tesekkurederim

さて、この作品、雑誌掲載時に読んだのだけど、まず、あまり衝撃的でなかったという個人的な印象を書いておく。
これは作者の責任ではあんまりなく……ぶっちゃけていっちゃうと
「ネットで既出」
という感が大きかったんだよなあ。
それは個人の感覚なので、証明しようも無いが…船名で検索すると、
検索結果 約 147,000 件。

【日本とトルコの友情】エルトゥールル号遭難事件 - NAVER まとめ http://matome.naver.jp/odai/2136957767984439301

のまとめは 205701view 。

その他、検索上位には

海にまつわるちょっと良い話
エルトゥールル号の遭難」〜生命の光から〜
http://www.locopoint.net/love_peace/ertugrul.html

なんてのもあるが、共通しているのは明治の船の事件が、昭和のイランイラク戦争での飛行機での救援につながるという構成だ。

漫画も基本、コレを踏襲している。
もちろん「歴史上のすごい、面白い話があります。これを漫画にしてください」と100人の漫画家に言ったら、100通りの作品が生まれるだろう。これだけの絵の迫力は、もやしもん、マリアのヒット前から「人斬り龍馬」「カタリベ」など史劇を得意とした石川氏ならではだし、山田寅次郎の事跡をほぼカットするといった選択もいろいろだろうが…

ただ、「作画:石川雅之 原作:ネットの名無しさんの集合知な感を私は抱いた、というのが率直な感想…
もちろん「それ、何か問題??ネットで話題つっても世間には届かないよ。もやしもん石川雅之の漫画だからだよ!!むしろネットで話題の話はもっと漫画化されるべきだ」というのも然りな話で。
ネットというくくりを外しても、「歴史上、有名な話」ってのは、歴史好きの間のほんの小さい世界でのことだったりすることが多いので、「エルトゥールル号の遭難事件はお馴染みの話でもなんでもなく、知られていない”秘話”です」が客観的なのでしょうな。

だからこの企画、たぶん、やったほうが偉い。
だけど、自分はささやかな違和感というか、既出感を感じたのでした。
ちなみに、この話に関しては

世界の歴史〈20〉近代イスラームの挑戦 (中公文庫)

世界の歴史〈20〉近代イスラームの挑戦 (中公文庫)

を大推薦。

ちなみに、「親日国トルコ」という呼称に違和感を感じる向きもあるだろうが、さすがハフポスは『トルコでは、83.2%の人が「日本と友好関係にある」と感じている――。外務省が2012年に行ったトルコでの調査』を引用しているので、これは客観性のある数字として受け入れざるを得ない。

以前もこの研究記事をかいた。

なんか今回の人質事件報道で「ヨルダンは親日」「トルコは超親日」とかの言葉がふつうに飛び交ってる…が。http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150129/p3

ここでは、内藤正典氏の言葉を紹介していた。


あっ、そうだ、その内藤氏は作品に対して、こう異見を述べていたな。

masanorinaito@masanorinaito
https://twitter.com/masanorinaito/status/599516309542547456
作家さんを批判するのではない。ストーリーに「力の影」を感じる。テヘランからの邦人救出。当時の伊藤忠イスタンブール支店長と駐イラン大使の功績を並べたうえ、民間の支店長は大使、即ち外務省の要請でトルコの首相に掛け合ったとなっている点 https://twitter.com/kidokentaro/sttus/599507590205149184
 
大使が民間人に頼むことがあるだろうか。駐イラン日本大使が頼むなら駐トルコの日本大使である。それも本省の命令に基づいて。民間人の手柄にさせたくないのか、駐イラン大使も働いたことを話に入れるように「力」が働いてはいないか?
 
テヘランからの邦人救出は1985年の事で、伊藤忠イスタンブール支店長だった森永氏も鬼籍に入られたから、経緯は分からない。森永氏が亡くなられた直後、駐日トルコ大使は、我が国に名誉を与えてくれた恩人と評したのが印象に残っている。
 
駐イラン大使は同じテヘランにいたトルコの大使に頼んだことは本人も発言しているから、そのルートでトルコ政府に働きかけたのは確かだと思う。だが、駐トルコ日本大使が出てこないのは不可解。となると、やはり救出の主役は民間人の森永氏だったのではないか。
 
その当時の外相は安倍総理の父親だが、国会でのやり取りには、伊藤忠の森永支店長の貢献は出てこない。トルコ航空が救援機を出したことが唐突に語られている。
 
外務省、特に現場で働く人たちが日々、努力していることを否定する意図は全くない。しかし、時を経て、民間人の貢献がだんだん後退して、政府の貢献が表に出るよう作為が働くようになってはいないか。
 
ひとつ確かなのは、邦人救出のためにテヘランに向かったトルコ航空機の乗員を日本政府が表彰したのは、それから20年も経った後だということ。もし、政府の貢献ならいち早く表彰したはず。

「木根さんの1人でキネマ」

アサイ
http://www.younganimal-densi.com/ttop?id=41
30ン歳独身OL・木根さんの趣味は1人で映画を観ることと感想ブログ。映画愛がこもりすぎててこじらせちゃってる木根さんの生き様(笑)をみよ!
NEW 【5/1up】 2本目
木根さん、「バッドボーイズ2バッド」の苦い思い出を掘り起こされる(笑)


この作品は一作目が雑誌に載った時、ちょっと感想を書いていました。作品論はそっちにゆずります。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20141218/p7

新作は、やはりこの台詞に止めを刺す。

「もっといい映画見れば」
「え〜〜それって若者が不治の病にかかって上映時間2時間かけてゆっくり死んでいく映画群のことですかぁ〜」