春の陽気に誘われて、安倍総理大臣は総理官邸の庭でつかの間の花見を楽しみました。そこで詠んだ一句とは。
安倍総理大臣:「風が吹いたので、ここで一句。『賃上げの 花が舞い散る 春の風』」
でまぁ、さんざんな言われよう。
↓
http://b.hatena.ne.jp/entry/news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000047456.html
しかし、ここに昭和史の句界に名を残す「御所河原金五郎之助佐ヱ門太郎」という人を置くと、俄然、点が線になっていく・・・
他撰本
御所河原組長集
http://members3.jcom.home.ne.jp/asinom/hikkei/gosyo1.html
01 海は広いな大きいな いってみたいなカムチャッカ半島
02 海ゆかば 山ほととぎす 白血球
03 たごのうら うちいでてみれば しらたきの われなきぬれて カニとジャンケン
04 夏の海 ひねもすのたり 松太郎かな
安倍首相も、この自由かつ前衛的な俳風にふれ、私淑しているとおぼしい。
首相の本歌取りの作品としてほかに
「すずめの子 そこのけ そこのけ わが軍が通る」
「となりの国に 投資銀行ができたそうで そりゃおまえさんAIIBだ! がちょーん」
などが知られている。
もちろん、優秀な首相のSPが「しずまるんじゃねえ!ほめるんだ!ほめろ!!」「なんどいったらわかるんだ しずまるな!!」と拳銃やサブマシンガンを乱射していたことはゆうまでもない。
最後にちょっとマジレス
首相の俳句はデキがよくないのは周知の事実だが、芸術的にはともかく、政治的には「ヘタな俳句」の効用は、芸術的に価値の高い俳句より高かったりするで?
「駄句駄句会」なんてのもあるように、
……なんつうかな、あれだ「恐妻」や「音痴」のような「PR点として計算された弱点」のような気がする。
ガチの安倍批判者も、この話題で嫌味や皮肉をいっている場では、なんかほのぼのした馴れ合い感が漂うじゃろ?(上のブクマを再参照のこと)
自分の記憶に残っている日本の首相で、もっとも教養人だったのは宮沢喜一。だが、彼の教養と、いやみなまでのインテリな自負(これが一回転して滑稽なエピソードを多数生んでいる)で、たとえば、ミス北海道だったかな、地元名産PRでとうもろこしを持ってきて、記者団から「総理、とうもろこしにかぶりついてくださいよ」と頼まれたとき「それは行儀が悪いので」と完全拒否。
だれがもっとも無教養だったかは諸説あろうが、少なくともインテリ性をPRしようという気が毛頭なかった小渕恵三は、嬉々として両手にカブを持ち「カブ(株)上がれー」だった。
どちらが「政治的」には効用があったかといえば後者じゃないかな。