青色ダイオード研究でこのたびノーベル賞を受賞された中村修二氏は、現在は米国籍らしい。なら「アメリカ人が受賞」じゃないの?南部陽一郎氏のように…と思ったら、どうもノーベル賞委員会が公式に決定しているのかな?つまり、その賞の対象となる業績を出した時の国籍で判断、決定する…らしい??よく分かりません。
で、そのインタビューより
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC07011_X01C14A0I00000/
――米国籍を取得した理由は。
「こちらの大学で研究する上では、米国籍がないと軍の予算がもらえないし、軍に関係する研究もできない。それで市民権を取得した」
――日本人として受賞したことについてはどう思うか。
「もちろんうれしい。日本は小さな島国だが、今回3人も受賞したことは、日本人として誇らしく思っている」
なるほど。
「軍の研究」をアタマから忌避する空気もないだろうけど、まあ中村氏が(アメリカ)軍の研究を積極的に行うことを希望し、そのために国籍も変更した、という事例はもっと知られていい。そしていささかも中村氏の科学者、技術者としての偉大さを損なうものでもないだろう。
…といいつつ、フォン・ブラウンや堀越二郎、円谷英二やレニ・リーフェンシュタイルの顔が頭をよぎったのも事実だけどな(笑)
- 作者: 森田信吾,伊藤智義
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追記 コメント欄より
書いた方は、専門的な研究者なので、直接の体験談などは重みがあります
Poet 2014/10/09 11:22
国防省、防衛省の予算で軍事関係の研究をすると見せかけて、実は自分のやりたい研究をやるというのは、世界各国で行われていますね。
日本人がアメリカ国防省の予算で研究しているのも、よくある話で。以前、アメリカの海軍研究所に行ったら、普通に中国人研究者がいました。
IDカードの色で、アクセスできるエリアが限られていたけど。
中村氏の話は、研究代表者になるには米国籍が必要ということなのか、国防省ではなく軍から直接予算をもらう話なのか(これは、基礎研究ではありそうにない)?個人的には、はったりの気がしますが・・・。