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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

あら意外? 国連自由権規約委の対日勧告で「統一教会を脱会させるための誘拐・強制監禁は問題だ(大意)」と言われてた

これは驚いた。「カルトの子」や「洗脳の楽園」などの著書で知られる米本和広氏のブログから。

http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-499.html
7月半ば、国連自由権規約人権委員会は報告書で、日本政府に勧告した。
「21.委員会は、新宗教運動の回心者を棄教させるための、彼らに対する家族による拉致および強制的な監禁についての報告を憂慮する。(2条、9条、18条、26条)
締約国は、全ての人が自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由を侵害するおそれのある強制を受けない権利を保障するための、有効な手段を講ずるべきである」
http://kidnapping.jp/news/140725.html

上の訳文の出所は、控えめにいっても一方の立場に偏った(というかその立場そのもの)組織のものと思われるので、適宜原文に当たって訳は検証されたい。

いや、そんな必要もないか。逆の立場に立つ「全国霊感商法対策弁護士連絡会」が、この勧告に反対の立場から発表した声明にもその項目の訳はある

http://www.stopreikan.com/shiryou/seimei_20140801.htm
問題の21項はこう記載されています。
 「21.自由権規約委員会は、新興宗教への改宗者に対する家族による離教を目的とした誘拐および強制監禁に関するレポートについて懸念を表明する(自由権規約2条、9条、18条、26条)。
 日本政府は、自らの宗教又は信条を保持し、選択する自由を害する強制行為を受けない各人の権利を保障するため、効果的な施策を取るべきである。」 

だいたい同じだね。
いやあ、この勧告は「従軍慰安婦」「ヘイトスピーチ」などへの勧告が含まれるということで、普通以上に注目が集まった話で、新聞レベルの情報には、かなり多めに接していたと思うのだが…こういう項目が存在していることは、本日、8月9日まで気付きませんでした。

知ってましたか皆さん。

もっとも、この問題を扱うメジャーサイト「やや日刊カルト新聞」では既に1日に、連絡改声明の紹介の形で取り上げており、それを読んだ人は知っているだろう。自分はこれもうっかり読み逃していた。

http://dailycult.blogspot.jp/2014/08/blog-post.html
国連自体に、カルト系組織に対し、付け入られないような防衛策は取れているのであろうか。
統一教会系組織である世界平和女性連合(WFWP)や世界平和連合(FWP)が国連NGOとなっているなど、国連のカルト系組織に対するチェック機能が働いているとは到底思えない状況だ。
国連に詳しいある識者は語る「国連NGOなんて金さえ出せば誰でも成れる。カルト新聞でも成れますよ(笑)」


以前、この問題では何本か記事を書きました。昨年、民事で拉致監禁した側が、1審で破れる訴訟が起きたりしているのです。
とくに最後の記事を見てもらえれば。

統一教会側が言う「拉致監禁」問題で2大宗教ジャーナリスト有田芳生と米本和広が対決 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20101014/p4
 
そういえば昨日、十字軍が都内を進軍したはずだがどうなっただろう。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20101204/p6
 
オセロ中島氏を含め、やっぱり「マインドコントロール」って概念は使い方難しい&現在「弁護士のくず」でこのテーマをやってる -http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130405/p5
 
統一教会信者を脱会させる”説得”に賠償命令…マインドコントロールと自由意志のあいだに - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140129/p2


弁護士連絡会は、こう語っている。

国連自由権規約委員会が、日本国内における統一協会による深刻な被害実態を調べもせず、21の前述した日本政府への要請をしたことには賛同できません。
今後、同委員会や日本政府に対し、悪質なカルト宗教団体によって、今回の要請が悪用されないよう、注意を求めます。また、当連絡会は、このような要請が統一協会によって政治的に悪用されて、前述した3つの目的に使われることのないよう、今後とも監視し、統一協会による人権侵害や消費者被害の抑止のため尽力していく所存です。

ようはこの「勧告」が、どれぐらいの研究や日本の事情の把握によってまとめられたのか、その信頼性やらなにやらという問題でもあるし、この勧告を本当に日本政府は従うべきか、ということにも関わってくる。有田芳生議員なら、どう評価されるだろう。
ようは、いろいろある、っぽいです。


まあ、前から言ってるけど、朝日と読売、あるいは報知とデイリーを読み比べるような感覚で
米本和広「火の粉を払え」
http://yonemoto.blog63.fc2.com/

「やや日刊 カルト新聞」
http://dailycult.blogspot.jp/
を読み比べているといいようであります。

追記

これを「国連はザルで、関連機関のNGOとかは怪しげな団体もするっと入れるから」という視点で見る人も多いようだが、たぶん実際にそうだ(笑)…だがその一方、たとえば「国連のほうからきました」系の団体だけでなく、アメリ国務省もこれを「技能実習生」とかと同じレベルで日本の人権問題と捉えているのだったり。

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また”脱会屋”というような名称で呼ばれる人には、人を長期間軟禁監禁したと司法で認定された人間もおり、その人はやはり特定政治家を占拠で応援したりもしている…という話。
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