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「選択肢を賛成2つ、反対1つにすれば、前者が増える」「中間の選択肢を用意する」…世論調査に関するこの記事がぶっちゃけすぎ(朝日新聞)

(※全文は要会員登録)

集団的自衛権世論調査、各社で違い 選択肢数など影響
山下剛2014年5月14日00時13分
http://digital.asahi.com/articles/ASG5D5KBZG5DUZPS001.html

ここで書かれてる話って、以前から専門家の解説書で知られてることではあるんだけど、新聞の中でぶっちゃけて解説するというのは…珍し……いや、実は最近出てきたよ、けっこう。そしてたしか世論調査に関して専門の部署を持っている朝日新聞が、率先してこのへんの啓蒙をしているという印象がある。
 
まあ、見てみようか…本当は全文をそのまま転載したいぐらいなのだが、やむを得ず抜粋している。全文のほうが多分わかりやすい。

集団的自衛権の行使容認は政治の最大の焦点になっている。それだけに、報道各社は電話による世論調査でこの問題について質問し、民意を探ろうとしているが、調査結果には大きな違いがあるようにみえる。世論調査の回答は、質問の順番や文章などに影響される

集団的自衛権を行使できるようにすることに「賛成」か「反対」か、二択…「反対」が「賛成」を上回るる。

 一方…選択肢は三つ…必要最小限に限るとする、いわゆる「限定容認論」を選択肢に加えたのが特徴で、「全面的に使えるようにすべきだ」「必要最小限の範囲で使えるようにすべきだ」「使えるようにする必要はない」といった三択…「全面」と「限定」を合わせると、賛成派は反対派を上回る。

 二択では反対派が多数なのに、三択になると賛成派が多数になるのはなぜか。

 まず、三択で賛成の選択肢が二つ、反対の選択肢が一つと選択肢の数が異なると、選択肢の多い方が回答の比率は高くなる傾向がある。

 さらに……理解が難しい面がある…問題で選択肢が三つ以上あると、中間的な選択肢に回答が集まりがちだ。また、「必要最小限の公共事業」「必要最小限の国民負担」という言葉を思い浮かべれば分かるように、「必要最小限」という文言が加わると、反対しにくくなる。

 NHKの…選択肢に「どちらともいえない」が加わった5月9〜11日の調査では、「どちらともいえない」が最多になった。


まあ、ここで語られるトリック(といっちゃっていいだろう)は、どれも初歩的なものだよ、ワトソン君。みんなも言われれば「あーなるほど」と思い当たるでしょう。特に「中間的選択肢に回答が集まりがち」というのは(笑)…これ、国民性や民族性も関係しているのかな?国や民族ごとにやってみたらまた面白いかも。うなぎも「松か、竹か、梅か」と言われると大体バンブーが選ばれるねえ…。

選択肢を増やす、という話も、さもありなんでしょう。

次のうち、どのモビスルーツが好きですか?
1:ザク 2:ゴック 3:ズゴック 4:アッガイ

というアンケートがあれば「水陸両用モビルスーツ、人気の半数を占める」という調査結果も出てもおかしくないではないか(笑)。

そういえばいしいひさいち氏も…何度も書いたが
「賛成 / 反対 /トンカツ定食」
という選択肢のあるアンケート、という、実に本質を突いた爆笑漫画を書いてたっけ。

さらには、防衛費の増大についての賛否アンケートが
「とにかく何でも安いほうがいい」

「税金払ってないのでカンケーない」
の二択だった、というネタもある(笑)
【追記】紹介します


ブクマにも書いたんだが、この記事は個別の話題と捉えるより、ここに出てくるノウハウがさまざまな場所で適用されている、ものだと思って参考にすべきものだ。この手法はどの陣営も、手を変え品を変えてやっているのだ…。というか、公平にいうと、選択肢をどうするかは、どれかをどこかの時点で選ばなきゃならない、という部分がある。出来る限りは一貫させるべきだが、さてどれを選ぶのが一番公平か、となるとね。

参考で読むといい本

何度も繰り返しで言うが。

「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)

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世論調査と政治――数字はどこまで信用できるのか (講談社+α新書)

世論調査と政治――数字はどこまで信用できるのか (講談社+α新書)

「次の首相」はこうして決まる (講談社現代新書)

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あ!忘れてた!!いつまで販売しているか分からないが、この号は可能なら入手したほうがいい。

Journalism 231号 特集:世論調査を調査する

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