安倍晋三首相の米国訪問が終わった。
小耳に挟んだ短い挿話を、いくつかのキーワードで探したら意外なことに韓国「ハンギョレ」紙が一番詳しい・・・もっとも朝日が元ネタだし、オリジナルの朝日や読売はたんに記事を有料化しているため検索にひっかからないだけだろう。
http://japan.hani.co.kr/arti/international/14093.html
安倍総理はバラク・オバマ米国大統領と会った席でも母方の祖父の話を持ち出した。 <朝日新聞>報道によれば、22日昼、米国ホワイトハウスで外交・安保問題を議論する会議を終えた後、昼食会場に移動したが、途中で小さな部屋に安倍総理が贈り物としたゴルフクラブが一つ置かれていたという。 安倍総理は岸前総理がアイゼンハワー大統領とゴルフをしたエピソードをオバマ大統領に話したという。
オバマ大統領がどちらが勝ったかと尋ねると、安倍総理は国家機密だと冗談で応えた。 オバマの表情がゆるんだ間に安倍総理は「ホールに入れます。 私たちならできます」(Get in the hole!、Yes,we can)と話したという。 今回の会談で成果を出そうという言葉だった。 ‘ゴルフ狂’であるオバマの目が輝いたとこの新聞は伝えた。
そうだ、実はオバマはブッシュ以上にゴルフ休みをとっているらしい(笑)。
まあ、こういうジョークの応酬も首脳会談では「あらかじめ約束された和みの会話」であることが多い(大体なんで外に漏れてるんだよ)し、こんなやり取りが首脳同士の信頼や好感度にそのまま繋がるか、といえばそんなものではないだろう。特にオバマは徹底的にビジネスライクで、欧州を含めてあまりケミストリー(相性)が合うような首脳関係、というのはあまり聞かない。これはいいところも悪いところもある。
また、こういうやり取りがどれぐらい政策を動かすかといえば動かさないほうが多い
http://blogs.yahoo.co.jp/kome_1937/57796391.html
小泉は(※イラク戦争)開戦前にニューヨークの最高級ホテル、ウオルドルフ・アストリアでブッシュと会談した。
この時、小泉はいきなり会議室で立ち上がり、相撲の真似をしたという。居並ぶ全員が仰天。ブッシュも「何事か…」と思わず声を失った。だが小泉は言った。「日本には<横綱>(グランド・チャンピオン)という最高位の力士がいる。『横綱は決して自分から先に仕掛けない』――。ヤンワリと<先制攻撃>を諌めた。「自分は歴史が好きで、明治維新もよく読んでいる。ペリーの黒船が来たあの時代、日本の国論は真っ二つに割れ、激論が起こった。幕府と薩長は鋭く対立したが、どちらも朝廷(天皇)を味方にしようと必死に工作した。玉(天皇)を握った方が勝つと知っていた。実際、握った薩長が幕府を倒し、新政府を開いた」とブッシュに語った。もちろん朝廷とは<国連>だ。ブッシュに国連外交を迫った。
しかし、いくら密室で相撲のマネから「横綱は自分から仕掛けないものだ」と説いても、最終的に歴史に残るのは「小泉政権はイラク戦争を支持した」というオモテの判断だ。
だから首脳会談での細かいやり取りは興味深いけど、決して過大評価できないものだと思う。
だけど、ここに紹介したのは「細かい話題だからこそ、首脳同士の冗談のやり取りなんかは記録しておかないと忘れられる」と思うからだ。
実際、この「国家機密オチ」はそれ自体ではなかなか良くできていて応用が効くと思ったのでメモ・・・って「国家機密オチ」が使えるにはだいぶエラくならないとだめだろうけど(笑)