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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

藤子不二雄Aの巳年の年賀状…”あの”「毒蛇はいそがない」

http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20130107

元日に届いた藤子不二雄A先生からの年賀状です。

 (※リンク先には画像あり)

 ヘビ年にちなんで、喪黒福造の風貌をしたヘビのイラストに、『まんが道』の劇中で満賀道雄才野茂の下宿先の主人が2人に聞かせたことわざ「毒蛇はいそがない」がプリント…
(略)
満賀と才野が上京して最初に住んだのが、満賀の親戚にあたる両国の須賀家。二人はこの家の二畳間に下宿し…下宿先の主人が、下宿し始めて最初の晩に家賃を持ってきた満賀に…(略)こう説明します。


「毒のないヘビは自信がないからコソコソしているが 毒ヘビは自分が強いという自信があるから悠然としている!」

「だからつまり“毒ヘビはいそがない”というのは 自信のあるものはあわてないということだよ」

「道雄くん! きみたちもあせらないで腰をすえてジックリまんがの修業をするといいよ!」――

有名なシーンだね。
きびしく、とっつきにくいという印象だった下宿屋さんの主人が、実はこういう優しさ、懐の深さがあることが分かるというドラマ展開でも印象深い。

リンク先には

このことわざはタイのもので、小説家の開高健氏もよく言っていたとのこと

自分も、だいぶあとになって東南アジアのことわざだと知り…「なるほど、地域によってことわざというのは違ってくるものだ」と感心したものだった。
何より、日本で「毒ヘビ」というのはほぼ100%、悪い意味しかない。マムシ、ハブ、ヤマカガシ(※これに毒があると分かったのはだいぶ最近になっての話)ぐらいしか毒蛇がおらず、縁がないところとちがって、もっと日常的に毒ヘビがあるところでは、毒蛇には単なる悪ではなく「強さ」の代名詞の意味もあるのだろうし、そもそも生態をじっと見る機会が無いと、こういうことわざも出てこないよなあ…と思いました。(本当に、科学的な意味で毒ヘビと無毒へビにスピードの差があるかは知らないけど)


のちに清水義範のパロディ小説で
『「XXX国(外国)のことわざです」と言って、適当かつ、それっぽいリアリティのあることわざをでっち上げる』という競争を描く作品があり、それを読んだときもこの、東南アジアならでは(のような気がする)「毒蛇は…」のことわざを思い出したものでした。


どの話だったか探してみた。

http://book.geocities.jp/sfida07/shimizu_y.html
急がば回れ」が一番のお気に入り。
 英語と日本語のことわざを比較し、部下相手に自慢げに知識を披露するビジネスマンを相手に、アフリカのことわざを勝手に創作し、からかうという一作。
 よくまあ、こういう出鱈目を思いつくなあ、と感心します。

河馬の夢 (新潮文庫)

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