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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

あの時代を知ってる人に確認したいんだけど「ジョジョ」って連載当初、人気無かったよね?

なんかネットを見たり、雑誌を読んだりするごとに「ジョジョ」の露出が多い。
それは今年25周年で、おまけにアニメにもなったということで当然っちゃ当然でしょうけれども・・・。これを機会に、当時を知っている人に確認したい。
たしか「ジョジョ」って、連載の始めの頃は人気なかったよね・・・?
 
ああ、今でも覚えているぞ、一連の流れを。
 自分はたまたま、手塚賞受賞作の「武装ポーカー」が載った号を読んだ。まずポーカーのルールがよく分からなかったが(笑)「単独では勝てない強大な2つの敵を、あえて対決に誘導して共倒れさせて漁夫の利!」という”駆け引き、戦略”のおもしろさを、子供心に印象ぶかく感じたものだった(今思えばあの作品、黒澤明「用心棒」の影響下にあったのかな・・・)

そして「魔少年ビーティ」「バオー来訪者」。
どちらも個人的にはたいへんおもしろかった。前者はちょっとした手品的トリックを使い、しかもそのトリックで「犯罪をする少年」を主人公に、肯定的に描いた作品で・・・、学校では作中に出てくる「ピンポン玉をわきの下に挟んでその血管を圧迫すると、手首の脈が無くなる」というのがブームになった。ただ手首の脈を感じるのがコドモにはちょっと技術がいるので、そもそも最初から手首の脈がわからない、という子も多かった(笑)

バオー来訪者は、当時としてもそのままではやや無理があった「変身ヒーロー」にリアリティある説明を加えるムーブメントの一環として受け止め(同時期よりちょっと前かな?桂正和ウイングマン」があったのは象徴的だ)ていた。そして「ファンロード」読者が熱狂的に支持し、ただの若手漫画家。コミックスは2巻という長さなのにそこで特集されたり、独占契約の下で異例の許可を得て同誌の表紙を荒木飛呂彦本人が書いた・・・というのは有名だ。(一部に)

で、まあ上の2作は、ぶっちゃけ短期で終了してしもうた。
そのころかな、本宮ひろ志「やぶれかぶれ」かなんかで「ジャンプは人気が無いと10週連載で終わる」「人気の無い作品は(おしなべて)巻末に行く」ということが読者にも知られるようになってきて・・・(子供のころは、すべての作品は作者の意思で、必然性をもって終わるのだと思ってた)。

だから「ジョジョの奇妙な冒険」が始まったとき、「今回の漫画は大丈夫かな?」と思ってた。そしたら連載後数回は、善人で平凡な感じの男の子(初代ジョジョ)が、才能ある悪人(ディオ)にいじめられる話でね・・・。案の定、連載数回で最後尾のポジションを取ったはずだ。
「ああ、この荒木飛呂彦、ついにこのまま10週打ち切り漫画家として終わるのか!!」とかなり焦った記憶はいまだに鮮明だ。おまけにいったん、この戦いは石仮面で吸血鬼になったディオを人間ジョジョが炎に包まれた屋敷の中で退治するところで、終わろうと思えば終れる構造だった。
あの「屋敷の決戦」のとき「もう終わるんだな・・・」とあきらめた記憶も鮮明だ(笑)。

その後、焼け跡からもう一度ディオが復活し、ツェッペリ男爵や切り裂きジャックが登場してから、見事に中堅的な作品として復活した・・・ような気がする。そのときの「やれやれ、何とか続きそうだ」という安心感も、リアルに覚えている(笑)。


以上のこと、これだけ「ジョジョ回顧」が商品となっている今では、作者や編集者がオフィシャルな事実として語っているかもしれないですね・・・。
ただ自分はそれを見ていないので、一応同時代を生きた一人の回想として「連載当初、『ジョジョ』はすぐに巻末に追いやられた。少数の荒木飛呂彦マニア(主にファンロード方面に生息)は、『やばっ、これもまた打ち切りか?』と焦った」ということを記録しておきたいと思いました。

それともこの記憶は・・・石仮面が見せたまぼろしだったのか?

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

美術手帖 2012年 11月号

美術手帖 2012年 11月号


【追記1】 コメント欄から

炊飯器が止まるまでにカキコ 2012/10/15 17:34
当時ジャンプ読みではなかったのですが、ジョジョの少し前に書店員としてバイトをしていた経験から一言。
10週で打ち切られた『魔少年BT』。あれ、単行本、凄く売れたんですよ。
当時、キャプテン翼とか筋肉マンとか北斗の拳の初期だとか、そういう頃でしたけども。
前任からコミックの販売担当を引き継ぐ時、「このコミックは途切れずに必ず売れるから品切れを起こすな」と念押しされたのが「BT」です。但し、大量に一挙にどーんと出る本ではなかったですが。
他作品が化物のような売上ですから、たぶん凄く売れた、は言い過ぎかもしれません。けれども、コンスタンスに確実にコミックスとして手堅く販売できる物件である、ということは、「BT」の経験で集英社は掴んでいたと思います。この著者なら外さない、と。
根強い一定層の購買者を掴んでいるのであれば、編集部サイドも「じゃあこの著者にはもっと続けさせてみようかな」「冒険させてもいいんじゃないかな」と思うんじゃないかと。もちろん、一番の影響力はファンのはがきであり、ファンレターだったと思いますが。
その頃はオタからも足を洗い、『ろ〜ど』なども購読を止めていたので、ファン界隈の動きは全く分かりませんが。また、一書店での経験でしかないので、アレな話ですが。
書店の場所は、東京郊外の巨大ベッドタウンの急行停車駅で、その地域では中心的な商店街のど真ん中、子どもの数も存分にいるような場所です(当時で30〜40万都市だったかな?)。市内の書店としては最大規模でした。


30代ジョジョラー 2012/10/15 18:40
間違いではなかったと思います。
すぐに末尾掲載になったかどうかまでは覚えてませんけど。

かくいう私も今では立派なジョジョラーになりましたが、
連載第一回目を読んだ時点では
「なんかつまんないのが始まったなぁ」
と思った記憶がはっきりあります。
(当時小学生の感想ですのでご容赦を・・・)

その後第三部に突入した頃はもう人気作になっていたはずですが、
全巻持ってたクラスメイトから
「俺はゴゴゴ(ジョジョを奴はこう呼んでいた)の面白さを
初期のころすでに発見していた男だぞ!」
と自慢されたものです。

この記憶が正しければやはり、
一般的な人気作品になるまでは時間を要したということになるのでしょうね。

【追記2】はてなブックマークより

こりゃ、記事本体よりおもしろいや。(もともと呼び水的な記事ではあるが)
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/gryphon/20121015/p7