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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

星新一作品を基に「人工知能のSS執筆」へ挑戦〜人工知能と”人間らしさ”

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1209/06/news112.html

「コンピュータは星新一を超えられるか」――はこだて未来大学は9月6日、星新一さんのショートショートをコンピュータで解析し、新たなショートショートを生み出すプロジェクト「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」を開始すると発表した。人工知能研究の第一人者として知られる同大の松原仁教授など6人がプロジェクトチームを結成。5年以内に、星新一作品と同等かそれ以上のクオリティーショートショートの自動生成を目指す。

 プロジェクトの進め方は検討中だが、1つの案として、(1)星さんのショートショート作品すべて(約1000作品)の特徴(使われている単語や文章の長さ、1文の単語の数、作品全体の長さ、プロットや物語の構造、各作品の共通する特徴など)をコンピュータで解析し、(2)さまざまなショートショート制作法をコンピュータで試して見込みがありそうな方法を探し、(3)その方法を洗練させ、アルゴリズムとしてまとめて創作・・・(後略)

これは、こういう目標を考えついただけで勝利っちゃ勝利だ。
夢があり、ロマンがある。
だが、正直ちゃんとした文章やプロットのあるSSが書けるかどうかというと疑問が残る。おそらくは、ちょっとした短文や、簡単な応答しかできないのではないか。
ただ、それを組み込んだロボットは作れるかもしれない。

「名前はなんだい」
「ホシちゃん」
「いくつなんだい」
「まだ若いのよ」
「ジンフィズのむかい」
「ジンフィズのむわ」

・・・たぶん、これぐらいの機能はつけられるのではなかろうか。もちろんお酒を飲んで、飲んだお酒は回収できる仕組みも必要であろう。

ボッコちゃん (新潮文庫)

ボッコちゃん (新潮文庫)

米国には人工知能の「人間らしさコンテスト」がある(「機械より人間らしくなれるか?」)

読売新聞の書評欄にこの前出ていたね。

http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20120718-OYT8T00886.htm
『機械より人間らしくなれるか?』 ブライアン・クリスチャン著

評・池谷裕二(脳研究者・東京大准教授)
「人間らしさ」とは何か

機械より人間らしくなれるか?: AIとの対話が、人間でいることの意味を教えてくれる

機械より人間らしくなれるか?: AIとの対話が、人間でいることの意味を教えてくれる

 私の尊敬する鬼才アラン・チューリング。その生誕100年に相応ふさわしい本だ。逆説的な書名が物語るように奇天烈な本でもある。

 機械で知能を作ることができるか。知能はどう判定すべきか。チューリングは「5分間チャット(会話)して人と区別できなければ知能とみなしてよい」と提案した。そして「審判員の30%が見抜けない人工知能(AI)が20世紀中に出現する」と予言した。実際、2009年にはあと1票で30%というAIが作られている。

 審査コンテストは毎年行われる。審判員はモニター上で、本物の人と機械と一対一でチャットし、どちらが「より人間らしいか」を判定する。最多票を集めたAI開発者が優勝だ。

 しかし、この大会にはもう一つ、奇妙な賞が設定されている。機械と比較され、より多く「人間らしい」と判断された人に贈られる「最も人間らしい人間」賞だ。ぎこちない旧式のAIならば心配無用だが、技術革新の目覚ましい今日、サクラとして参加する側も必死である。「自分こそが人」と審判員に認めさせなければならない。著者は「目の黒いうちはAIには勝たせまい」と、人を代表してサクラを演じ・・・(略)

こりゃあ、おもしろそうだねえ。

思い出す、いくつかの作品

諸星大二郎が、人間に対するロボットの反乱を描いた作品で「うちの最高技術を駆使したロボットだ!」と反乱軍が自慢げに見せ付ける巨大ロボット。小話ロボットが「となりの家に塀ができたってね」・・・  巨大ロボットは豪快に「ガッハッハッハ!!!!」
反乱軍 「驚イタカ!!」とどや顔。
なんて作品だったかな・・・・

東野圭吾に「書評マシーン」を描いた作品がある。

ああ、これだ。

超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)

超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)

新刊小説の書評に悩む書評家のもとに届けられた、奇妙な機械「ショヒョックス」。どんな小説に対してもたちどころに書評を作成するこの機械が、推理小説界を一変させる―。発表時、現実の出版界を震撼させた「超読書機械殺人事件」をはじめ・・・・・・(略)

実際、もう俳句・川柳・短歌は作れちゃうんとちゃう?→作れてるわー。

もともとの記事にあるよね

・・・人工知能で感性を再現したり、クリエイティブな表現をしようという取り組みは以前からあり、例えば、人工知能で絵を描くソフト「Aaron」、自動作曲システム「オルフェウス」、俳句を作る「Hitch Haiku」、和歌を作る「星野しずる」、官能小説を作る「七度文庫」などの例がある・・・。

人工知能「星野しずる」さん
http://www17.atpages.jp/sasakiarara/

夕暮れの北極星にあこがれた はっきりとした謎を追いかけ
あたらしい人々かしら 階段を捨てて世俗のいいわけになり
歌になれ 夜の笑顔を調べれば嘘のパズルに引きこまれそう 
八月のはずだった街 臆病な謎が好きです 冬の戦争

こら・・・・・・・・この水準、つくれちゃってどうするのよ・・・・。

次は、ライトノベルかな。