INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

うなぎはうまい、という話+吉田健一と麻生太郎

朝日新聞天声人語」8月16日
http://www.asahi.com/paper/column.html

・・・▼2度あった土用の丑(うし)の日に、スーパーのかば焼きを食した。まず一匹490円の台湾産、「二の丑」は3倍の値の愛知産。国内の養殖ブランドがおいしいのは当然として、輸入の品もいけた▼食通が舌で書いたうなぎを味読すると、丑の日が何度あっても足りなくなる。作家の吉田健一は白焼きの茶漬けを推した。上等な吸い物のように、魚の味が海苔(のり)と山葵(わさび)に溶け合い、「海とも山とも付かない境地」と記す。天然物だろう▼養殖と天然、実は兄弟姉妹の関係にある。南海で生まれた幼生はふらふらと潮に乗って北上する。ようじほどの稚魚は、沿岸で捕まれば養殖池に送られ、川を上ればやがて天然物と貴ばれる。何年かを生き延びた成魚は産卵のため再び海へ。「海とも山とも付かない」一生である▼うなぎの養殖史は130年になるそうだ。沿岸にやって来る稚魚の量は70年代の1割ほどに減り、卵から育てる「完全養殖」が待たれる。ところが、産卵前後の様子がわからない。産卵場らしいマリアナ諸島沖で親を捕獲したものの、幼生の餌など謎は多い・・・(略)


ところで、この前、丸谷才一のエッセイ集「軽いつづら」(だったと思う)を再読していたら、やっぱり酒だか食い物の話題で上に出てくる吉田健一のことに触れられていた。イラストは和田誠なのだが、これがあーた、和田氏描いた吉田健一氏のイラスト像が、麻生太郎首相にそっくりなんだわ。

いや、言わずと知れた話で、吉田健一はワンマン宰相・吉田茂の息子で、麻生太郎吉田茂の孫だ。
薔薇の木に薔薇の花咲く、で不思議ない話だけど、あまりにも似てたのでネ。同書発行のとき、麻生はまだ政治家としては中堅にもいってなかっただろうから、意識したわけでもない。

吉田健一の写真はあった・・・けど、うーん、和田誠のイラストのほうが両者の共通点がはっきりわかるな。なるほど似顔絵のほうがモンタージュ写真より犯人検挙には有効だ、ってのはこういうことか。