マイケル・マン製作の『キングダム/見えざる敵』(UIP配給・今秋公開)という作品が公開されるとか。
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20070803
派遣捜査員が異国(もしくは特殊な地方)の制約と風習にとまどいながら、犯人を追う…というのはブラックレインをはじめさまざまにあるけど、今回はサウジアラビアを舞台だそうな。
これは田岡俊次なんかも時々言っているけど「価値観外交」「自由の拡大」をいうならサウジアラビアは世界で下から数えるべき非民主国家で、それは確かに矛盾だ。しかし石油あるとこ道理が引っ込む。
日本だって「サウジと国交断絶せよ」「唯一の被爆国としてイランと徹底的に敵対せよ」という人はいない。
しかし、逆に今、中東のトレンドは幸か不幸か「スンニーvsシーア」で、その際に相対的に一方の盟主となるサウジの存在感は逆に増しているとか。(戦後一貫して地域大国だったエジプトの発言力が減っているとか。どこで読んだんだっけ?)
ただし、サウジ王家は厳格なワッハーブ派のくせに、やっぱり金があると小人閑居で何とやらで、イスラムに反した堕落・世俗化っぷりはすさまじい。いつ原理主義的な反王政の反乱があってもおかしくない、とも言われる。
あの地域は国ごとの人口もすごく違っていて、そういうマンパワーの問題もあるしね。
(サウジアラビアはそんなに人口が多くない)
サウジアラビア、21世紀の折り返し点(2050年)ぐらいまで国が持つか。
そのへんの雰囲気も、この映画で分かれば面白いな。