斎藤文彦が21世紀の、WWEボーイズの動向をキャッチすれば、かたや流智美は昭和の古書と古新聞の中から闇の歴史に光を当てる。
私がバイキング・ハンセンを知ったのは、まだ一線を越えたカミングアウトをする前のミスター高橋が”プロレスの範囲内”で書いた
プロレス至近距離の真実―レフェリーだけが知っている表と裏 (講談社プラスアルファ文庫)
- 作者: ミスター高橋
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/04
- メディア: 文庫
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で、最後のシメに近いところで書かれていたと思う。いや、「流血の魔術」のほうかな?
いずれにせよ、このバイキングはナチュラルな怪力レスラーで、素人時代のチャレンジマッチ(つうか伝説では、このチャレンジがきっかけでプロになったとなる)なのか、それともプロレスラーになった後の、プロレス崩れのセメントなのかは諸説あるが、なんにせよカール・ゴッチがマジに関節を極めにいったにもかかわらず、バイキングはナチュラルなパワーだけでそれを防ぎ、ドローとなった・・・・という。
流いわく
私もジョージ・ゴーディエンコから直接聞いたことがある。(略)
・・・ハンセンの人間離れしたナチュラル・パワーを称えるという視点ではなく、むしろ「いかに完璧なシューターといえど、超人的パワーの前には通用しないこともある」というたとえで使われることが多かったようだ。
ちなみに65年(昭和40年)9月27日の東京スポーツで豊登と馬場がこの”伝説”を知っていると語っているのだから、かなり有名な一戦だったのだろう。
結局、真偽は分からないらしいのだがね。
「修羅の門」の有終の美(いまのところ)をかざった、名勝負ぞろいの「ブラジルVT編」で、怪力だけでむりやりプロレスを相手にさせる、キング・オブ・デストロイことジョニー・ハリスは「架空世界のレスラー図鑑」があったならベスト5ぐらいに位置づけられるべき色気と実力のある存在だが、彼は18歳のとき、あちらのゴッチさん的存在と、やはりやり合った、というわき道のエピソードがあるよね。
あちらは最終的に若きハリスが極められたが、彼は関節技や寝技の防御の練習ではなく、「さらなる怪力」を目指してトレーニングし・・・・となって準決勝のレオン・グラシエーロとの戦いにつながっていた。
- 作者: 川原正敏
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