「ナショナリズム」を思想史的に話す、という話にはならず、やはり朝生らしく現実の政局とかそういう話になってしまった。
安倍晋三はなぜ人気なのか、という話で武見敬三氏が「それは北朝鮮を批判するというのが、一種のタブーの打破だったからだ」という話をしていたが、2002年の小泉訪朝、拉致問題を認めるというところからはや４年。
もう「かつて北朝鮮を名指しで『悪い国』と批判するのがタブーだった」ということは、急速に忘れ去られていくだろう。
この「ため」が在るからこそ、今のバブルがある。（実力以上の評価だよ、今は）
安倍氏に実績があるわけじゃないんだから。
岡崎久彦は、どうもロレツが回らず、あれは健康を害していると思うが、この問題提起はなかなか難解だ。
「安倍晋三は、靖国神社に４月に行った（らしい）が、行くとも行かないとも言わない。そうすると４月まで行く必要はない。その間、『行くとも行かないとも言わない』日本国首相に対し、例えばAPECで胡錦濤は首脳会談をしないで済ませられるか？」
うーん、わたしは結局、これを決めるのが中国の「世論」であると思うのですけどね。そのとき、かの国の世論ってどうなるか。
加藤紘一宅放火容疑者はなぜ実名が報道されない？
大日本同胞社という所をなぜ言わない、とか田原総一朗氏が言ってたが、それはあまり複雑な話じゃなく、テレビで言われていたように逮捕もされていないし、その上に、これまで大規模に扱われた政治テロというのは、基本的に犯行声明なり脅迫状なり、犯人が逮捕されて取調べで答えるなりで「X氏を襲撃したのは、彼の・・・・という思想信条、政治行動が原因だ」ということが確定したからだ。
今は状況的に「ほぼ（外で腹を切っていた右翼による）政治テロだろう」とは言えるけど、結局そこが「重傷人に口なし」で最後まで詰められないからな。
その単純な差を無視して、物言えぬ空気だなんだというのもピントがずれている。
