どこで読んだかを忘れた、ごめん。また、一部しか覚えていないが、今回、「うまくいった理由」を佐藤は分析していたので、たぶんそういうスタンスだったのかな。そこで驚いたのは理由を３つぐらい挙げていて、そのうちひとつが「中国との関係が悪かったからだ」というのだ。
中国との冷たい関係を軸に、日本はそれまで遠慮していたパワーゲームを縦横に展開できた。それが成功の理由・・・とか言ってたかな。遠慮とかやっぱりしてたのか。
ただ、７条をのませることも可能だと彼は言う。その戦略は「決議をサミット後にすること」。
サミットは中国がいないので、そこでホスト役として絶対会議を壊せないロシアに「制裁決議すべき」という案をのませ、宣言を作る。
それを武器に、ロシアと中国を引き離す・・というものだった。
佐藤が描く「北朝鮮包囲殲滅戦」
あとひとつ、佐藤優の献策ですごいのは、
「日本独自の、北朝鮮への有効な経済制裁は簡単だ。「国策捜査」で、北朝鮮と闇でつながる勢力をひとつづつ潰していけばいい」
自分が”国策捜査”の対象になったのにこういうかね（爆笑）。
しかし、実際のところ国策捜査の是非はおいておいて、現状認識は正論だろうな。いかに北が、アンダーグラウンドで日本の闇とつながっているかは、北朝鮮の覚せい剤が国家的関与だと今回、日本警察が認定したことでも明らか。
そういえば水谷建設はだね（略）
そういえば、関係ないけどこのページの下から２番目の人は元気かな。
http://www.tbs.co.jp/jijihoudan/cast/index-j.html
それはそれとして、中国・北朝鮮の隙間風が大きい
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060724AT2M2400W24072006.html
北朝鮮の口座、中国が凍結か・聯合ニュース報道
【ソウル＝峯岸博】韓国の聯合ニュースは24日、ブッシュ米政権の前政府高官が野党ハンナラ党議員に明かした話として、中国がマカオの銀行支店にある北朝鮮関連の口座を凍結したと報じた。朴振議員が同ニュースに語った。いつ凍結したかは不明。朴議員と今月中旬に米国で会った前高官は「銀行が北朝鮮口座を凍結した。中国が北朝鮮との取引に事実上の制裁を加えており、北朝鮮が打撃を受けている」と述べたという。 (14:01)
もともと、戦略上の必要性は別として、感情の面で中国が北朝鮮に親しみを感じているかと言うと、この前から相当あつれきはあったらしい。
大体、中国の今の実務を仕切る世代は、文革でいい目を見た人は少ない。だから、あの北の体制を見ると密かにおぞけを振るうそうだ。
しかし、今回、王武偉武大偉を特使にしたのにナンのお土産も与えなかったのは金正日の大失敗だったと思うぞ。
ここで「中国の説得に応じて北が譲歩」してれば、中国は威信を高め、制裁（非難）決議もたぶん免れ、おそらくは日本国内での安倍晋三の人気や評判も大いに揺らいだだろう。でも、そんな素人考えでは譲れない何かを抱えていたのか。
偶然と幸運の産物か、その部分を見据えた戦略眼かは別として（まあ、それに中国の説得で譲歩すれば、その説得をやらせるプレッシャーになったとも言える）、今回その「中国・北朝鮮の矛盾の拡大」という点では成功ではないかな。
