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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「日本人は体重差を超えて闘うサムライだ」→「だからこっちは減量しなくていいや」となるパラドックス

http://ameblo.jp/shu1968/
というわけでシュウ・ヒラタ氏のブログは、この前のストライクフォースの計量をめぐる理不尽について何度も書かれています。
この問題は今後どうなっていくか分からないんですが、最初のところにこういうくだりがあります。
http://ameblo.jp/shu1968/entry-10240450996.html

・・・一つどうしても頭にくる事があるんです。

シュートボクセのひとりが、ハビエル、コミッションのスタッフとわたしとで話しあっている時に開口一番こういったんです、

「ジャパニーズファイターは試合をやらないとはいいださないでしょ?」

ふざけんなよ、てめえ、と思いません?
どんなに計量オーバーして日本人選手は我慢して試合をするから大丈夫だろうと踏んで減量しなかったという事をいっているようなもんじゃないですか。

はっきりいって、わたし、切れました(略)


いや、シュートボクセの態度が舐めているのはその通りなのだが、結果的にシュートボクセ事実認識自体は正しかったりするのだ。
現在発売中の尾崎允実「パンクラス 15年の真実」で、2000年の近藤有己vsティト・オーティズの試合の前の計量の話が出ている。

公式計量で近藤は問題なくパス(88キロ)。一方のオーティズはなぜか「自分はもう図った。体重は93キロでリミットはクリアしている」と主張し始めたのです。しかしパンクラス関係者は誰も測った現場を目撃していません(略)これでは公開計量は行われなかったも同然です。

(略)
してやられた。悔しい思いをさせられましたが、近藤は「無差別級の試合のつもりで闘います」と落ち着き払ってオクタゴンの中に・・・

パンクラス 15年の真実 総合格闘技の舞台裏回顧録

パンクラス 15年の真実 総合格闘技の舞台裏回顧録

いくら第一期、第二期世代は無差別がデフォルトとはいえ、近藤の姿勢は勇敢といっていいだろう。
その他日本人も、結局相手がオーバーしてもイエローカードなんかで試合を行うのが普通で、私の知る限り計量失敗で試合が流れたのは慧舟會の飯田崇人がそれで失格、相手が不戦勝となったときぐらいだと思う(パンクラス)。
そして、その流れが回りまわって「ジャパニーズファイターは試合をやらないとはいいださない」との評価につながり、それに乗じて相手の減量は意図的にか油断かは知らないがいい加減になると。

世界の舞台は、そーいうもんかもしれん。

続・ネットTVで放送の「4、5月サプライズ」の噂について(公武堂TV)

スポナビからの来訪者のかたへ。上にも一本格闘技エントリあります

http://www.stickam.jp/video/178846139
の、放送から40分のところ。
このファイルは何度も聞きなおせるのはいいんだが、私のパソコンの仕様のせいか、聞きなおすときは最初から聞くしかない。
一回聞きなおすのに40分かけるのもあれなので、下の言葉は大まかなものです。
気になる人は自分で聞いてね。
(ピンポイントで矢印をドラッグして、聞きたい時間の箇所を聞ければいいんだけどねー。そういう機能もあるっぽいんだが、たぶんうちのネット環境が低いんだろう)

4月16日のDEEPはたのしみにしてほしいし、
「ざわ・ざわ・・・」といろんなことが起きそうですよ。
まあ、ともかくM-1に注目だし
ヒョードルとかゲガール(ムサシ)が来るとかじゃ収まらないでしょう

5月10日の修斗もサプライズきますね
ココ来るかぁ?みたいな。
この人が来るかぁ?みたいな。
やっちゃったなあ、な


(チャっトでファンが「郷野か?」というのに対し)
「彼じゃないですね」


ファンは喜んでくれるけど重いものも引きずってくるんで。
DREAMまたそういう点で面白くなりますよ

この周辺、文字にはしきれなかった情報も含めて要約すると、
・DEEPのサプライズは謎の「DREAM幕の内GP」出場選手に関して
M-1大会と連動している。ヒョードルが来る、ゲガール・ムサシが来る…かもしれないが、それ以上のサプライズがある?
・五月修斗大会は「この選手が参戦するかぁ?」と驚くような選手の参戦(5月大会なのか、それ以降なのかは不明)
・それは日本人であろう。

うーむわからん。まあ、その謎を楽しむか。

事実認定の難しさについて

痴漢容疑が、最高裁で無罪、それも三対二と分かれた。
その判決文。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090414170745.pdf

いや、しみじみと分かるのはこの事件自体のデティールとか以上に、そもそも裁判では「これが動かぬ証拠です!どーん」とか「おうおうおう、おまいらの悪事はこの背中の桜吹雪がお見通しでい!」で決まることはすくなく、「Aです」「いやBです」という主張が対立するとき、「なんか総合的にAのほうがほんとっぽいから」で決着をとりあえずつけるということですね。
そりゃ、無理だよな そもそも構造的に。疑わしきは罰っせずを発動すればいいだけではあるが。


映画「それでもボクはやってない」を見ると、われわれは神の視点から、彼はやっていないことを分かった上で刑事や検察、裁判官の態度に怒りを燃やすことができるが、あれ神の視点ではなく、やったかやってないか外からの態度、公判部分だけを見せてさぁ判断せよ、という場合はどうなるだろう?
そういう形式で作った痴漢裁判の映画やドラマを見てみたい気もする。

それでもボクはやってない―日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!

それでもボクはやってない―日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!

「ブラックジャックによろしく」の佐藤秀峰、率直なサイト漫画が話題。移籍の経緯や抗議、編集部との確執、原稿料、アシの反乱について・・・

http://satoshuho.com/index.html
ここの「プロフィール」をクリック。
いや、すごい。
ここで知った新情報や、作者のスタンス(意見)についてはそれぞれ言いたいことが多いけど、とにかくまずは一度見てみて。
マンガの原稿料についても具体的な数字が分かる。

「サバイバルゲーム場」建設企画、周辺住民が反対し紛糾。まあ普通に偏見だが

http://www.asahi.com/national/update/0413/TKY200904130001.html

八王子市中山地区のサバイバルゲーム場設置計画に住民らが反対している問題で、地元住民らでつくる青少年対策中山地区委員会(篠原由紀子会長)は11日、地元の市立中山中学校体育館で経営会社側を呼んで住民説明会を開いた。経営会社側から社長の男性(33)ら3人が出席。住民300人超が詰めかけた。

 まず計画内容などについて同委員会が事前に出していた公開質問状への回答を紹介。その後、住民らが質問や意見を述べた。「小学生の娘が計画を知って号泣した。怖がっている」「山林の脇は園児が散歩するコース。事故があってからでは遅い」「目の前に住んでいる。恐怖感で暮らすのは嫌」などと口々に反発の声をあげた。
(略)

ふむむ、なかなか興味深い。
こういうものはすべて、基本的には「他者危害」の原則で片付けられる。
騒音なり流れ弾なり、そういう問題をどう解決するか。解決していれば、法律上もそもそも、サバイバルゲーム場(そんな場があるというのが驚きだが)を阻むものはない。
昨日、14日に放送された「ミヤネ屋」(かな?)によると、騒音は機械を持ち込んで計測しても問題ないレベル。気になるBB弾の流れ弾は、細かいネットを張って防止できるらしい。

いちおう、その説明が正しいなら、サバイバルゲーム場に反対する理由はそもそも無いように外野からは感じられるが・・・・「娘が怖がっている」と言われちゃなあ。
そして迷彩服にモデルガンを持った若者プラス中年プラス少年が、フィールドを駆け巡るのが不安だったり怖かったり嫌だったりと、住民が感じる。
そりゃ、そうだろう。すくなくとも戦後の日本社会には「軍人差別」「軍隊差別」とでも称するべき”偏見”が存在したのだから(仮説)。


もう少し言い換えると、『ミリタリー、に対しての嫌悪感。』
上で「仮説」としたけど、上の軍人差別という言葉、例えば佐々淳行の息子が実際に体験したような警察差別、と並んで教育の場で実際にあった。私も実際の経験として、軍隊や軍事は無条件で悪いもの、というスタンスでの学校教育を見たし、受けていた。


ただまあ、そういう話とは別にして、軍と軍が所有する武器は殺傷力のあるものだから、そこから暴力や危険を連想する、恐怖や嫌悪を感じる、ということも分からなくは無い。例えば藤子・F・不二雄に「休日のガンマン」という作品があり、これは日光西部劇村のように、カウボーイや保安官、無法者に扮して(あるフィールドで)撃ち合いや決闘ごっこに興じるいい年をした大人たちのお話だ。

同じように、チャンバラごっことか忍者ごっこもあり得るだろう。
西部劇もチャンバラも忍術勝負ごっこも、実際の戦いをゲーム的な「遊び」に転じたもので、本質はサバイバルゲームとなんら変わらないのだが、要は暴力をイメージさせるその「リアリティ」の度合いの差、ということになるかもしれない。


ただ、厄介なのは「イメージさせる」「恐怖させる」「不快感を生じさせる」というのは、音や臭いではなく”見た目”の場合、本来あるべきところである「他者危害の原則」に立ち返るならば、これは「そう感じる、あなたのほうに問題がある」という言い方が成立してしまうのですよ。

プリンセス・プリンセスのいう
「♪好きな服着てるだけ、悪いことしてないよ」(DIAMOND)
の通りですね。上から下まで迷彩服でも、それが禁止されているわけではない。職務質問は受けやすいかもしれんが(笑)

しかもいま、サバイバルゲームの参加者は迷彩服でその場所までいくのを自粛して、現地で着替えるという(サバイバルゲームを最初ににわが中学に持ち込んだ僕たちのグループは、一部普通に着てチャリンコ乗ってましたが)。

となると、今回の反対は「『少数派』の好みや活動に理解を示さず「自分たちは興味が無い」とか「自分たちは不安感がある」という、勝手な理由と偏見によって、他を妨害しようとする”差別”」と、いうふうになってきてしまうのでは、では、では、ないだろか(※もちろん上に書いたように、流れ弾や騒音が不安だ(対策を信用できない)、という物理的理由による反対は別である)

そもそもサバイバルゲームという遊戯、それ自体がけしからんとか、良くない不適切な遊びだという声も依然としてくすぶっている。モデルガン全体にもそれは言えるんだが。


くしくも昨日、14日の東京新聞こちら特報部」の話題はこういうもの。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2009041402000055.html

路上生活者の炊き出しピンチ

2009年4月14日

 貧困の深刻化と助け合いの人情を印象付けた年末年始の「派遣村」。しかし、その人情も不況の重みにきしんでいる。東京・隅田川周辺では路上生活者たちへの炊き出しが続いてきた。だが、人数が膨らむとともに住民の苦情も増え、一部では中止要請にまで発展した。炊き出し団体は活動の継続を模索し、住民との話し合いを重ねているが、折り合う線はまだ浮かんでこない。 (出田阿生、上田千秋)


公園などを利用し、炊き出しをやる→生活困窮者が集まる→近所から苦情

これは記事によると「実際にごみが散らばっている」などの実害もあったみたいで、単に不気味だとか不安だとかの理屈じゃないようだが、逆にゴミなどが完全に拾われたとしたら、だれに気兼ねなくいくらでも路上生活者への炊き出しが続けられるか。それともそうやって集まることへの不安や嫌悪はもっともな要求なのかけしからん差別と偏見なのか。
この記事に添えられた「デスクメモ」では
「ここは人情厚い街なので、抗議も本心ではないのだろう」といった感じの能天気な一言があって絶句したが。

何かと話題だったニューヨークタイムズのノリミツ・オオニシ(大西哲光)氏は2月に日本を離れ、現在はジャカルタに。後任支局長はマーティン・ファクラー氏(再掲載)

※4月13日夜に掲載したエントリーですが、夜の掲載だと読み逃した人が多いと思うので再掲載します


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最近、新聞で見るNYTの支局長名が変わったなあと思っていたので、ちょっとNYTの東京支局に電話で伺ってみました。

【電話でNYTに質問】

Q:お忙しいところ、おそれいります。そちらで支局長をしていた大西さんは、現在異動されたんでしょうか?
A:そうですね、ええ。


Q:いつ異動されたんですか?
A:2月です。


Q:そうですか、現在オオニシさんはどちらに赴任されているんですか?
A:ジャカルタです。

と、いうわけです。
「またオオニシか!」という単語や、それを動物名にもじって「マタオオニシカ」にシカの絵を添えるAAがあったのは存じていますが、幸か不幸か、もう日本記事にそれは使えない次第ですので、ご報告しておきます。このブログをソースにするのが信じられない場合は、直接問い合わせればよい。ここに同支局の連絡先は登録してある。
なび東京
http://navitokyo.com/


後任は、上で書いたように最近日本の新聞にコメントを載せることも多いので分かる。
http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY200904050225.html

ニューヨーク・タイムズマーティン・ファクラー東京支局長(42)

 ワシントンやソウルの冷静さに比べて、日本は騒ぎすぎた。北朝鮮は、米国がオバマ政権になりあまり注目されなくなったから、パフォーマンスをやっているだけ。

 拉致問題もあり敏感になるのは分かるし、政治家は総選挙前で国を守っているところを見せたかったのだろうが、北朝鮮に攻撃の意図がないことは分かっていたはず。バランスに欠け、パフォーマンスに負けたと言える。誤報は、緊急事態の経験不足で起きたのだろうが、全体から見れば大きな問題ではないと思う


http://archive.mag2.com/0000280000/20090219124203000.html?start=20
渡辺喜美日記

別冊宝島取材」、経済問題。「テリーとたい平のってけラジオ」生出演。
NYタイムズ マーティン・ファクラー東京支局長の取材。


で、ですね。
前任者オオニシ氏、その前に有名だったニコラス・クリストフ氏などは、他地域の支局長から異動してきた人だったはずだが、こちらは以前から東京支局で働き、そのまま持ち上がった人のようです。
2009年以前にマーティン・ファクラー「記者」「支局員」としても結構データがあります。

http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/display/6432/

ニューヨーク・タイムズ東京支局のマーティン・ファクラー記者は「メディアは極力、実名にする努力が必要だ」と指摘。


http://www.nagasaki-np.co.jp/press/ronsetu/07/014.shtml

…事件を取材した米紙ニューヨーク・タイムズマーティン・ファクラー記者は、四月十九日付の記事の冒頭にこう書いた。「日本の南の都市で暴力団関係者による市長銃撃事件が起こり、犯罪率の低さを誇ってきた日本はその答えを探している」

http://www.asahi.com/sympo/061027/03.html

すばらしい日本報道を行い、政府の政策から活気あふれる文化まで、日本のあらゆる側面を取材しているノリミツ・オオニシ大西哲光・東京支局長)やマーティン・ファクラーのような最高の特派員もおります。そしていつも話題になる映画評論家や書評担当者、そのほかスポーツからファッションにいたるまで、あらゆる分野の専門家がそろっています。

※当時のNYT編集局長が日本でのシンポで語っている言葉です。


その他、面倒なのでいちいち書かないけど、2000年代前半には中国にいて、おそらくAPで働いていたようです。
そういう点では、他社から異動してそのまま働き、支局長に数年でなるという形か。日本の新聞に例が無いわけじゃないけど、やはりあちらのほうが流動性は高いようです。

そしてマーティン・ファクラー氏の意外な取材方法。

ついでに見つけました。

http://www2.ezbbs.net/26/evil-evil/

インタビューのお願い 返信 引用
名前:マーティン・ファクラー 日付:8月19日(金) 13時49分
 
初めまして、ニューヨーク・タイムズ東京支社の記者、マーティン・ファクラーと申します。

 今回、8月末にトヨタのLEXUSが売り出されることに関連し、それについての記事を書きたいと考えております。そこで、トヨタの高級車を所有している方たちのご意見も伺いたいと考えております。例えば、「LEXUSの販売を受け、以前よりも値段が高くなるけれども、それでも購入を希望、または考慮するか」等の点について、日本人の立場からどうお考えかといったことです。

 突然ではありますが、もしインタビューをさせて頂けるようでありましたら、メールへお返事をして頂くか、もしくはNYタイムズ東京支社までお電話くださると幸いです。

お返事お待ちしております。

NYタイムズ記者
マーティン・ファンクラー

NYタイムズ東京支社
※電話番号は略しました

 管理人様;不適切であると判断した場合は削除して下さい。

http://www1.ezbbs.net/34/giantcab/
にも同じことを書いている。
なんとメールアドレスつきだし。
特殊なテーマだったから?かもしれないけど、BBSにぶわっと書き込んで「だれかインタビューをさせてくれませんか?」なんて募集するって手法、既存メディアの人たちは嫌がって使わないという印象があったのでした。
こういうことを抵抗無くやれるファクラー氏、かなり毛色のかわった記者氏かもしれない。
そもそもNYTの支局長が交代したら、各紙はそれについて好意的でも否定的でも紹介記事をいろいろと書くべきじゃないかと思います。(もうどこかが書いてたらごめんなさい。)

とにもかくにも、新支局長のますますのご活躍をお祈り申し上げますとともに、前任者のオオニシ氏にはご赴任お疲れ様でしたと申し上げます。