「ある研究によると、自分と意見が違う相手との会話を自分から打ち切ってしまう割合は、保守派よりもリベラル派の方が はるかに高いのです。 保守派の方がまだ相手の話を聞く姿勢を持っている。リベラル派はここに危機感を持つべきです」… pic.twitter.com/k8AcBODcN3
— 朝日新聞デジタル編成席 (@asahicom) May 2, 2026
「ある研究によると、自分と意見が違う相手と の会話を自分から打ち切ってしまう割合は、保守派よりもリベラル派の方が はるかに高いのです。 保守派の方がまだ相手の話を聞く姿勢を持っている。リベラル派はここに危機感を持つべきです」「皮肉な矛盾です。左派は自分たちをコスモポリタンで多様性に開かれていると誇る。 また複雑な世界だから他の言語を学びたいという傾向が強いのに、実際には自分と違う考えの人々に耐えられない。 すぐに警戒心を抱き、心を閉ざしてしまう。リベラル派こそ、頭の中の警戒システムの電源を切って他者の声を聞く訓練が必要です」
社会学者アーリー・ホックシールドさんのインタビューです。保守的な土地に通い、人々の感情を解読することで、何が見えてきたのでしょうか
インタビュアーは「トランプ王国」シリーズの金成隆一記者じゃないか!!!
このポスト経由で4日夜まで読めます
明日は我が身みたいな話だ
— mochilon (@mochilon) 2026年5月3日
有料記事がプレゼントされました! 5月4日 20:44まで全文お読みいただけます
トランプ氏の行う「人々の感情の操作」 ホックシールド氏の警鐘:朝日新聞 https://t.co/3BM0AXPk0i
さて、そこまでが前振りで…「有料記事がプレゼント」では、記事に朝日が委託した有名人がコメントを付けられる「コメントプラス」も読めます。
ここの分断が深刻。4日午前3時現在
木下ちがや 政治社会学者
藤田直哉 批評家・日本映画大学准教授
雨宮処凛 作家・反貧困活動家
三牧聖子 同志社大学大学院教授=米国政治外交
杉田俊介 批評家
隠岐さや香 東京大学教育学研究科教授=科学史
津田正太郎 慶応義塾大学教授・メディアコム研究所
本田由紀 東京大学大学院教育学研究科教授
小熊英二 歴史社会学者(2コメント)
注意して読まないと、分断の克服より、分断をさらに深める逆効果になりかねない部分があるように感じた。
インタビュー中の「ある研究によると、自分と意見が違う相手との会話を自分から打ち切ってしまう割合は、保守派よりもリベラル派の方がはるかに高い」「保守派の方がまだ相手の話を聞く姿勢を持っている」という言及だ。もちろん、注目されるべき調査であり、この結果から、リベラル派が自省することは大事だろう。しかしここだけ切り取られて、「保守派よりも、保守派の差別主義や排他主義を糾弾するリベラル派こそが不寛容で、分断を生み出している」という単なるリベラル批判の言説になってしまえば、分断を深める結果にしかならない。
最後に、トランプ支持者の「感情の論理」は大変よくわかったので、私としてはトランプ支持者に攻撃される側の「感情の論理」も書いておく。
たとえば、もうずっと前からトランスジェンダーの若者たちは互いに「生き延びよう」と声を交わし合っていた。尊厳を傷つけられ生きるのが辛い、あるいは単に路上で襲撃されて殺されそうだと感じている。人口の1%しかいないのにトランプ政権に過剰な関心をよせられ、デマや中傷に貶められ続けているからだ。人は自分の尊厳を傷つけようとする相手を拒絶していい。私はそう考えている。
他の誰が彼ら彼女らを責めようが、私は全面的に肯定する。
記事が「リベラルは他者の声に耳を傾けない偏狭で独善的な集団である」という要約へと回収されてしまい、それをもって「リベラル」を攻撃する側と、それに反発する側に分かれるというのが、分極化ということなのかなと思います。この記事に対するXの反応は、おおむねそんな感じですが。
「〇〇という研究結果がある」と語られている場合には、必ず原典を確認する必要がある。…(略)…公開されている研究論文であれば記事において必ず詳細を示すようにしてもらいたい。また、この長い記事の中で、上記のようなあやうさを含む部分をわざわざ切り出して「朝日新聞デジタル編成席」がツイートしている(https://x.com/asahicom/status/2050375978442948983)ことについて、そもそも情報リテラシーの基本から鍛え直してもらいたい。
上のコメントへの反応も兼ねるのか、小熊英二氏がリンク付きで語っている。
小熊英二 ※2コメントをまとめて
(略)…ホックシールド……成果は、高く評価されている……
https://www.pewresearch.org/politics/2024/04/09/partisanship-by-race-ethnicity-and-education/
https://www.pewresearch.org/politics/2025/06/26/demographic-profiles-of-trump-and-harris-voters-in-2024/しかしこうした調査が示しているように、大卒・大学院卒でも大統領選において共和党(=トランプ氏)に投票した人は少なくない。(略)
ホックシールドの研究は……(略)妥当である。しかし、それが選挙結果の全てを説明するわけではない。そしてホックシールドも、そこまで主張しているわけではない。
(略)
欧州のポピュリズム政党(ないし排外主義政党)の支持構造の研究では、従来からいわれてきた「近代化の敗者が移民排斥政党を支持している」という説は、否定されつつあるのがトレンドである。高所得層や高学歴層にも、移民排斥を支持・・・・
(略)
日本の選挙結果に、ホックシールドの議論を応用するには、また別の検討が必要である。日本では学歴と支持政党の顕著な相関は知られていない。1950年代から60年代には高学歴層が社会党・共産党を支持する傾向はあったが、それも大企業に労働組合の組織率が高かったことの疑似相関だった可能性が高い。
https://jgss.daishodai.ac.jp/english/research/monographs/jgssm2/jgssm2_05.pdfまた1995年から2015年のデータを分析した研究では、自民党支持者に格差容認志向……地域の伝統的保守層の支持だけでなく、都市部の高所得層の支持を集めるようになった影響……
https://www.l.u-tokyo.ac.jp/2015SSM-PJ/08_09.pdfつまり21世紀の日本では、非大卒者が保守政党、高学歴層がリベラル政党を支持しているという顕著な傾向はない。またアメリカでは大学教授・大学生の民主党支持の強さがよく指摘されるが、『東大新聞』の調査では1970年代以降、東大生の自民党支持率は傾向的に増加し支持政党の一位……

