「偽カルボナーラ」にイタリア激怒、パンチェッタの使用は「犯罪」と非難
2025.11.21 Fri posted at 10:46 JST
ローマ(CNN) 伝統的なパスタソース「カルボナーラ」のレシピに関してイタリアには非常に厳格なルールがある。昔ながらのカルボナーラはポークとチーズ、卵黄とコショウを混ぜ、できれば食べる直前にパスタに絡めなければならない。
ベルギー・ブリュッセルにある欧州議会の売店で「カルボナーラ」と銘打って販売されていたベルギー製のクリーミーなソースに対し、イタリア人が激怒したのはそれが理由だった。
イタリアのフランチェスコ・ロロブリジーダ農相はこの問題を「料理犯罪」と位置付け、即刻捜査に乗り出すよう要求した。
問題の瓶入りソースを製造したベルギーの食品メーカー、デレーズは、この製品がイタリア製だとは主張していない。しかし批判する側に言わせれば、グアンチャーレ(豚の頬肉の塩漬け)の代替としてスモークパンチェッタを使ったことは大罪に相当する。
イタリア料理のバイブルともいえる料理雑誌ラ・クチーナによると、正しいカルボナーラのレシピでは、伝統的にグアンチャーレとペコリーノチーズ、グラナチーズを使用する。グアンチャーレの代わりにパンチェッタを使うことは許されない。
ゆっておくがな、俺はそもそも「パンチェッタ」の部分からして、それが何かわからんぞ。
ただ、この種のこだわりから、いろんな世界各国の料理の悪口を言い合うという一つの事象があることは承知している。
同時に、それは「ブランド」とか「認証」「自国製品の輸出…つまりゼニ儲け」とも関係してきて、マジな話にもなることは間違いない。
更に言えば「〇〇国でXXXと称するものは、うちの料理をパクったまがい物。本物の味を知らないんだね」「なにをいう、XXXは我が国によって改良され、何倍も旨くなって、それがいまや世界のスタンダードなんだ。本物のXXXと称するものは古臭い遺物」みたいな言い合いは楽しい悪態合戦にもなるが…
イタリア人が本式じゃないパスタにキレている姿には栄養があり、イギリス人がスコーンに塗る順番で争っているのは楽しいので
— 野生のパフェ研究家 (@parfaitthestudy) November 21, 2025
日本人も定期的にスシにキレたり、塩か醤油かで争ったほうがいいのでは・・・エンタメとして・・・・・・
その一方で、
差別や排外主義とそれほど遠いものでないこともまあ一面の事実。
美味しんぼ
あらためて読んでみたけど…いや、辛いわ。ツライわ。本当に、純粋に見てこの漫画あかんよ。
いや、最初のうちは面白かったことは認める。グルメマンガ、食べ物漫画という1ジャンルを作った金字塔でもあろう。しかし、最低な作品であることとある意味両立するのだ。まあ、これ「もう23巻目だから」という、情状酌量もあるんだけどね…基本、料理漫画だけど「対決もの」のコンセプトから抜け出てないから、後期になって「究極vs至高」のコンセプトが出来てゲーム化したあとならともかく、、それ、海原雄山以外の一般人らも含めて対立すには、「当事者全員が狭量で排外主義的でこらえ性のない攻撃的性格」にならざるを得ないんだわ(笑)。そのせいで、いまから読み直すとアウトレイジ以上に「全員、悪人。」なんだな。このラグビーも、実は話にあんまり関係なくて、「オーストラリアのコーチが出てくる→羊肉(マトン)がうまいだとまずいだのへちまだのと大喧嘩→でもラム(子羊)はおいしいよ→仲直り」という展開なのだが、マジで登場人物に一片の良識というか、最低限の常識があればそもそも喧嘩をしないのだ(笑)。だから逆に喧嘩をさせるために、おそろしいほど登場人物(悪役ではない)が非常識人になるわけで…。ほんと途中でいたたまれなくなって読む気しなくなるのでした。
美味しんぼの料理対決に至る過程は、基本みんなに常識やマナーが無いだけ。
しかし、これまた逆に「それは〇〇ポリスだ」「海外で彼らなりにアレンジしてくれたのに、それを認めないなんて」「友達作りがへたなんですねえ」と逆襲されることがある。
こういう反発によって、他国にもあった「本格日本料理の認証制度」などが遅れてしまい、大いに国益を害したスシポリス騒動ってのもあった。
※ここの最後に、当時の記事を資料としてつけておく
ただ、対岸の火事にあらず・・・・・・・・
イタリア人の友人によると、タラコや明太子スパゲティも許せならしい。曰く「うどんにケチャップかけたら嫌でしょう?」と。いやもうあるよって言っといたw https://t.co/twHPVbIoRp
— あの豊和精機製作所 (@HowaSeiki) November 21, 2025
『彼らがパンチェッタ使用は犯罪と言った時、私はそれが好きではない(というか知らない)ので黙っていた。次に彼らが「たらこや明太子も許せない」と言った時…』
https://b.hatena.ne.jp/entry/4779234744330182881/comment/gryphon
※そういいつつ、実の所、自分もたらこスパとか明太子スパとかきらーい。絶対に選ばない。
【資料】2007年、日本食認証制度に反対した当時の「東京新聞」
2007年2月2日 東京新聞「こちら特報部」記事
(検索して発見できたhttp://yomi.mobi/read.cgi/news22/news22_newsplus_1170393908 からの孫引き引用)【論説】 「ウソ日本食蔓延で、認証制度?…日本政府、センス悪すぎ。友達づくり、ヘタなんですねえ」…東京新聞
・「ニセ日本食退治」か、一種の「マル適マーク」制度か、農林水産省が海外にある日本食店の認証に乗り出すという。世界で人気の日本食に、現地風変わり種が多いのは事実だが“日本食ファン”は“日本シンパ予備軍”でもある。水を差すことが国益になるのか。ちょっとばかり、無粋でよけいなお世話なんじゃ?
今や日本食を名乗るレストランは海外に二万店以上といわれる。中華レストランほどではないにせよ、世界の至るところで日本食を口にできるようになったのは、日本人にはありがたい。
しかし、認証制度の導入に向け有識者会議を設置することを明らかにした昨年十一月の記者会見で松岡利勝農相はこう述べている。「日本食レストランと称しつつも、食材や調理方法など本来の日本食とはかけ離れた食事を提供しているレストランも数多い。日本食は世界的なブームになっているが、形だけ利用され中身が伴っていない。本物の日本食を世界的に広めることができないか」
二〇〇七年度予算案にはこの認証制度のために二億七千六百万円が措置されているが、実は財務省原案ではゼロ査定だった。「こんなものいらない」と財務当局が判断したわけだが松岡農相が大臣折衝でねじ込み、満額復活を果たしたという経緯がある。
「いらない」と思われてしまったのも無理はない。自民党の中からも「日本人以外が経営する店の排除につながらないか」「そもそも政府が認証する必要があるのか」などの異論が出ていた。昨年十一月に開かれた第一回有識者会議の席上でも「排他的でなく、一定以上努力する人たちを認めていく制度に設計すべきだ」とくぎを刺す意見があった。それだけに農水省は「海外の優良店を支援する方向」(前出の担当者)を打ち出すことで「食品国粋主義」の否定に躍起になっている。
「そんなの(やらなくても)いいじゃんね。ばからしいですねえ。日本人から見ると『これは絶対違うぞ』と思っても、外国人は喜んで食べているんだからさ」。東京・銀座の和食店「仲むら」の主人、中村寛一さん(56)は、こう笑い飛ばす。 食と旅に詳しいライターの佐藤晶子さんは「庶民の暮らしから生まれる食文化に国が口出しするというのがナンセンス。認定など無意味。つくづく成熟していない国だと思う。文化は人との交わりから生まれるものだから、混じり合っていくこともある。それを規制したり、正統性の概念を持ち込むのはおかしい」とあきれる。
日本のイタリア料理も、ケチャップで味付けしたナポリタンから始まり、広まるうちに本物志向が芽生えた。ナポリに「スパゲティ・ナポリタン」がないのは有名な話。
「世界に二万店」にしたって多すぎるのか。増加は自然淘汰の前提だ。中村さんも「増えたのはいいんじゃないの。そこで食べた人が、日本で料理を食べたいと思えば。日本人もフランスまで料理食べに行くでしょ」と言う。
佐藤さんは強調する。「海外で『おや?』と思う日本料理も、地元に受け入れられているのを見ると嫌な感じはしない。むしろ、食文化の違いを感じるきっかけ。日本を知る入り口になり、そこから日本への興味や理解が深まるかもしれない。その方が、どんな料理を出しているかよりも大切では。本当の日本食を守りたいと真剣に思うなら、まず日本の食育でしょ?」
<デスクメモ>
「美しい国」の政官界の皆さま。和食の作法を無視した箸の持ち方で、肘をついて食事をかき込むお仲間をよく見かけます。伝統的作法ができなくて何が悪いと言うのなら、伝統的でない料理を受け入れる度量も持つべきでは? 税金使って日本シンパに説教垂れるなんてセンス悪すぎ。本当にへたなんですねえ、友達づくりが。(隆) (以上、一部略)




