INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

W杯記念。昭和平成のメジャー漫画に登場した「ラグビー」を振り返る

ラグビーW杯、盛り上がってますねー。私は熱心というわけではないんだけど。日本は歴代最高のベスト8で敗退。お疲れさまでした。


さて、そんな記念に、或る方からまとめて提供を受けた、昭和〜平成にいたる超メジャー漫画の中に出てきた「ラグビー」をまとめて紹介したいと思うんです。
ラグビー漫画も、数多いとはいえないけどいくつかある。
あ、でも俺が読んでるのこれだけだ。

ほかはこの一覧、ぜんぜん知らない。
booklive.jp



だけど、そういう専門コミック以上に、こういうところに出てきたラグビーの方が、ある意味で世相やイメージを反映していると思うのです。



美味しんぼ

f:id:gryphon:20191022101339j:plain
ラグビー美味しんぼ
美味しんぼ: 真夏のソバ (23) (ビッグコミックス)

美味しんぼ: 真夏のソバ (23) (ビッグコミックス)

あらためて読んでみたけど…いや、辛いわ。ツライわ。本当に、純粋に見てこの漫画あかんよ。
いや、最初のうちは面白かったことは認める。グルメマンガ、食べ物漫画という1ジャンルを作った金字塔でもあろう。しかし、最低な作品であることとある意味両立するのだ。まあ、これ「もう23巻目だから」という、情状酌量もあるんだけどね…基本、料理漫画だけど「対決もの」のコンセプトから抜け出てないから、後期になって「究極vs至高」のコンセプトが出来てゲーム化したあとならともかく、、それ、海原雄山以外の一般人らも含めて対立すには、「当事者全員が狭量で排外主義的でこらえ性のない攻撃的性格」にならざるを得ないんだわ(笑)。そのせいで、いまから読み直すとアウトレイジ以上に「全員、悪人。」なんだな。

このラグビーも、実は話にあんまり関係なくて、「オーストラリアのコーチが出てくる→羊肉(マトン)がうまいだとまずいだのへちまだのと大喧嘩→でもラム(子羊)はおいしいよ→仲直り」という展開なのだが、マジで登場人物に一片の良識というか、最低限の常識があればそもそも喧嘩をしないのだ(笑)。だから逆に喧嘩をさせるために、おそろしいほど登場人物(悪役ではない)が非常識人になるわけで…。ほんと途中でいたたまれなくなって読む気しなくなるのでした。

f:id:gryphon:20191022114611j:plain
美味しんぼの料理対決に至る過程は、基本みんなに常識やマナーが無いだけ。


MASTERキートン

f:id:gryphon:20191022101825j:plain
ラグビーMASTERキートン
こっちはさすがの安定感だが…「不屈」「負けても倒れても、また立ち上がれ」「永遠の青春で、挑戦者」という象徴として、高齢者のラグビーが出てくる。
キートンは英国の学校出身なので、ラグビーをやったこともある、という設定もあり、そこからの流れ、ってこともあるんだけど、ただ、ここで「ラグビー」という種目がチョイスされたのは、やはり世間の風潮・イメージと関係があったのだろう。
画像に出てくるのは、英国時代のキートンの友人。バブルの波に乗って業績を拡大するが、その崩壊で資金繰りに窮し、ついに建設中のビルを残し企業は破綻する。だが‥‥と


こち亀

さっき美味しんぼの回のひどさを「23巻めだからしょうがない」と書いたが、こっちのこれは27巻だ(笑)。だが、まだまだこの当時のこち亀は超絶おもしろいながらもまだ発展途上、これからさらにぐんぐん面白くなってくる上昇期なのだから、やはり美味しんぼがヒドイだけなのかもしれない。

ラグビー回は、こち亀にはめずらしく前後篇で、不良少年をラグビーで更生させる…というのが核だった。
スクールウォーズより早いのかな?まあほぼ同時期。もともとドラマのもととなる実話があったのだから、別に共通しててもおかしくない。

ただ、テレビゲームのプロをこち亀が予言したのは良く知られているけど、実は「ラグビーのプロ」も予言していた!!!!

f:id:gryphon:20191022101727j:plain
ラグビーこち亀


そして、この「不都合な真実」。

f:id:gryphon:20191022101407j:plain
ラグビーこち亀


そしてMASTERキートンでは、「いい話」の象徴であった高齢者ラグビーが、こち亀ではこうなる。

f:id:gryphon:20191022101753j:plain
ラグビーこち亀
この「半分仮死状態のチームに負けるとはなにごとだ!!」は、後世に残る名台詞で、ベテランの多い野球チームとかを見ると、これを思い出す。


さいごに、記憶で「C級さらりーまん講座」を

画像が見つからないのはあれだけど、いかにも元ラガーマンという感じのガタイのいい営業社員が得意先を回る
「おっ、さわやかラガーマン野郎が来た!」
「さわやか君のご来訪だ!」とからかい気味に歓迎される。

その男は、夜に友人と飲み屋で
「俺…本当は暗いし陰湿なんだよね…だけどラグビーやってたってだけで……」

うん、とにかくラグビーが昭和・平成において単なるスポーツ競技ではない、何かのイメージをしょっていたことは間違いない。
今回のラグビーブームはそれを普通のスポーツにし得るのか、それともそのイメージを増幅するのか……

ブクマやコメント欄で言及された他のラグビー登場メジャー作品

画像がないのであきらめたが、確かに興味深い

ジョジョの奇妙な冒険1部
グラップラー刃牙
タフ
魁!男塾
じゃりんこチエ
うる星やつら
めぞん一刻