この前まで公開なかったんだがなあ…まあ、公開だと語りやすいので、雑誌派(コミックDAYS派)にもありがたい




この話、まったくの初耳というわけではない。
どこかで、江夏氏が司馬遼太郎作品をはじめ、歴史小説をたくさん読んだという情報は耳に挟んでいた。だが「拘置所の中でそんな習慣が?」みたいな間違って覚えてたかも(笑)
でもさ、そんなに不思議じゃないんだ。
「昭和のグラゼニ」は煙草スパスパとか、それこそ意図的に「令和の今とは違う昭和の習慣、価値観!」を強調して描いているところもあるが、
昭和40、50年代、そもそもエンターテインメントのど真ん中に、小説雑誌があった。文学でもエンタメでもない「中間小説」なんて、もう滅んだ言葉も・・・・・・・。
司馬遼太郎はその中でもトップクラスの人気作家、教養とか文明論とかじゃなくて、ひたすらおもしろいお話を語る、いまの「ワンピース」オダッちや、コナン君の青山先生のような存在でもあった。
ましては野球選手はシーズン中、移動移動の毎日。電車や飛行機のなかで小説で時間を潰す人も・・・・・多数派ではないが、けっこういたろう。
おれ流落合は映画マニアで、車中バスで多くの映画をみまくったそうで。
ただ、今回の昭和のグラゼニは、それが単なる読書好きではなく「理詰めのピッチング」や、王や長嶋との”一騎打ち”を楽しむ「野球へのロマンチシズム」につながっているのでは、と話を野球につなげていて面白い。
同時に、そのロマンチシズムは……

と、特攻隊への感情移入などになっていく、と。
それはちょっとねえ……
ああ、後継者に心当たりある、前田日明って、いうね…(笑)
何にせよ、「小説を熟読・乱読する読書家・江夏豊」の話は、なんかちょっと嬉しくなったので、無料公開を機に紹介しておきます。