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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 報道、記録、文化のために

墨子からエレキテルからウナギ研究まで、「知は人や社会の役に立たなければ」を巡る、画像や逸話やあれこれ


togetter.com
これに、こうブクマしたのよ。

これ実は『害をもたらす研究を止めなければ』への反論でもあるのよな。再反論はありや。/古代中国は偉大なもので、すでに紀元前の『墨子』の時代に論じている
https://b.hatena.ne.jp/entry/4768110695299290241/comment/gryphon


まず、後半のほうから。
このブログの無駄な蓄積なめんな、過去にこの話書いたし画像も保管しとるわい。

墨子と公輸盤 東周英雄伝





墨子をちゃんと読んだのもだいぶん昔なんだが、どこだったかな…

ここでしたー。

墨子 巻十三 魯問(原文・読み下し)


公輸子は竹木を削りて以って鵲(かささぎ)を為る、成りて而して之を飛す、三日下らず。公輸子は自ら以って至巧(しこう)と為す。子墨子は公輸子に謂いて曰く、子は之の鵲を為すや。匠が車轄(しゃかつ)を為すに如(し)からず。須臾(しゅゆ)にして三寸の木を劉(けず)りて、而して五十石の重を任す。故に功を為す所、人を利すれば之を巧(たく)みと謂い、人を利せずば之を拙(つたな)しと謂う。

ほかの書にも、記述があるみたいですね

公輸 盤(こうしゅ はん、紀元前507年 - 紀元前444年)は、中国春秋戦国時代の魯の工匠である。姓は姫、氏は公輸、名は盤(般・班とも)。公輸子・公輸班・魯班とも。

墨子』・『淮南子』などに記述があり、攻城具雲梯や兵器鉤拒を開発し、墨翟に諫められ、また啓発を受けるなど『墨子』で登場する。

彼が竹・木で作った「鳶」は3日間翔び続けたという伝説が『酉陽雑俎』・『論衡』に記載されているほか、巧緻な器具を数多く製作し、鉋・錐などを発明したともいう。

後世、建築の祖師として祭祀された。
ja.wikipedia.org

墨子と公輸盤の「VS」は、これはあくまで序盤のようなもので、ガチンコの対決はまさに一国の命運をも左右するものだった。
いま、「墨攻」はほとんどネット上に見つかるのは漫画版か…実はプロローグで、このエピソードをほんの数ページで紹介して、ドラマチックぶりが際立っているんだけどな




まあ、原文(の現代語訳)行きますか

blog.goo.ne.jp
《公輸》:現代語訳
公輸盤は楚の国のために雲梯の兵器を造り、それが成功し、その雲梯により宋の国を攻めようとした。子墨子はこのことを聞き、斉の国から出発し、旅を行くこと十日十夜をかけて郢の街に至って、公輸盤に面談した。公輸盤が言うことには、「貴方は、私に何か言いたいことが有るのか。」と。子墨子が言うことには、「北方に私を侮る者がいます、出来ることならば、貴方のお力を借りて、この者を殺したいと思う。」と。公輸盤は同意しなかった。子墨子が言うことには、「お願いします。では、十金ではどうでしょうか。」と。公輸盤が言うことには、「私の正義として、堅く、人を殺すことはしない。」と。


墨子は立ち上がって、再び、拝礼の礼儀をして言うことには、「お願いします。私の自説を貴方に説きたい。私は北の方より、貴方が雲梯を造ったのを聞いた。そしてそれを使って宋を攻撃すると言う。さて、宋に何の罪があるのでしょうか。荊国は土地が余るほどにあり、一方、それを耕す民衆は足らない。足りない民衆を殺し、そして、余りある土地を奪い争う、これは智と言うものでしょうか。宋に罪は無いのに、荊国は宋を攻撃する、これを仁と言うべきものでしょうか。知恵があるのに戦争の是非について争わないのなら、忠と言うべきではありません。戦争をして得るものが無ければ、強者と言えるでしょうか。貴方の義と言う雲梯は、確かに少人数は殺さないだろうが、城攻めでは多人数を殺す、これで正義の類を知っていると言えるでしょうか。」と。公輸盤は承服した。子墨子が言うことには、「それなら、貴方は宋の攻撃を中止するのですか。」と。公輸盤が言うことには、「それは出来ない。私は雲梯が完成したとすでにこのことを王に伝えている。」と。

(略)
王が言うことには、「そうかな。貴方の発言からはそうなのかも知れないが、公輸盤は私のために雲梯を造ってくれた、きっと、宋を取る。」と。
このとき子墨子は公輸盤を見、子墨子は帯を解いて、それを城壁と見立て、小さな札で雲梯の兵器と見立て、公輸盤は、九度、城攻めの戦術を変えながら行ったけれども、子墨子は、九度、この公輸盤の城攻めを防ぎ、公輸盤の攻城の兵器は尽きたが、子墨子の守備の備えはまだ余りあった。公輸盤は降参したが、それでも言うことには、「私には、貴方を防ぐ手段を知っているが、それを言わない。」と。子墨子が、また、言うことには、「私は、貴方が私を防ぐ手段を知っているが、私も言わない。」と。

東周英雄伝 墨子と公輸盤

楚王がその訳を尋ねると、子墨子が言うことには、「公輸子の考えは、私を殺したいだけです。私を殺せば、宋は、多分、守り切れないだろう、だから攻めるべきだ。」と。「しかしながら、私の弟子禽滑釐たちは三百人、彼らはすでに私から授かった守備の実力の器を持つ、宋城の上にあって、楚の宋国を攻撃することを待っている。私を殺したからと言っても、私の弟子たちを根絶やしにすることは出来ません。」と。楚王が言うことには、「良く分かった。貴方の願い、宋を攻めることは無かったことにしましょう。」と。


墨子の楚国からの帰り、宋国を通り過ぎるとき、天候は雨振りで、ある里の入り口の門の下で庇を借りて雨宿りをしようとしたが、里の入り口の門番は雨宿りを許さなかった。それで故事に言うことには、「ものごとを神のみぞ知るうちに治める者は、衆人はその者の功績を知らない、明々白々とものごとを争う者は、衆人はこの者たちのことを知る。」と。


この話は余計と言えば余計だけど「役に立たない知」だけでなく、たとえば「大きな被害をもたらす知」の話にもつながる(それを止めるのは、それを軍事的に上回る智だけだった、という結論にもなるのだが…)

墨攻

フォン・ブラウン

フォン・ブラウン


オッペンハイマーはじめマンハッタン計画関係者。

オッペンハイマー

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そして…「学問と、世の中の役に立つ」に関しては、この前「べらぼう」に登場したエレキテルを巡って、こんな印象的な場面がみなもと太郎風雲児たち」で描かれた

風雲児たち エレキテルは役に立つか
風雲児たち エレキテルは役に立つか

けっきょく・・・・・

平賀源内 ためにならないインチキ

ほんとに、21世紀になってもこの問いは続く

世界で一番詳しいウナギの話


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ここより



大学に就職できるかどうかまだわからない女性に、学界の重鎮が述べたことば。(高杉さんちのおべんとう)



「好きなもの 苺 珈琲 花 美人 懐(ふところ)手して 宇宙見物」 寺田寅彦

寺田寅彦 


そんな
こんなの
はなし。