逝去された山本弘氏は、ハードSFに軸足を置きつつ、多彩な活動をしていた。
ファンロードでも、活動している(していた)ということを、そういえば自分はいつ、どこで認識したのだろう?
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自分的には、「山本弘」という個人名は1990年台半ばの創刊だったかな、「宝島30」の「トンデモ本の世界」で認識して……
そこから逆に遡って…ファンロードでちょこちょこっと、こういう漫画を描いてた人=あの山本弘!と逆算で知った、というのは確実だけど、でもどういうふうに知ったのかなあ?たぶん、同雑誌は判じ物のように、断片的な「ほのめかし」が多くて、それをひとつづつ繋げて、その構図に気づいた、ってところだろうか。
そしてこの作品は、作者名に関係なく
「上海ガニというウマイものがある」「洋式のバスタブを使ったあとはいちいち掃除するのがエチケット」という、新情報を普通に得た漫画として記憶に残っていたのだ。当時は洋式バスタブなんて使ったこと無かったのだよ。ちなみに上海蟹は、いまだに食べていない(笑)
そういえば1988年のこのころ、杏仁豆腐は香港に行って、そこで初めて実物を見て、食べて感動する「あこがれの料理」であり、今のようにあちこちでデザートとして売られているものではないのですね。地球はやっぱり、時代を重ねて小さくなっている。
古本だけどAmazonに書影があるね、この号でした。
Fanroad (ファンロード) 1988年1月号 お正月超特大 雑誌 – 1988/1/1
というか、なんでこんな雑誌に旅行と食のルポがあるの?と疑問に思われるだろうが、なんとも答えようがない(笑)。そうだったからそうなのだ、としか(笑)。
今回は、実家に所用があって帰った時、実にどうも埃まみれで資産価値があるとは思えない古雑誌の箱があり…、あっ、そういえば山本弘氏の漫画があったはずだ!と雷光のように記憶がよみがえり、十数冊をひっくり返した末に発見できたのでした。
ちなみに、違う号だったと思うけど、たとえばこんなパロディ漫画がありました。
当時人気だった理由と、ネット時代を経て役割を終えた理由の両方がわかるはずだ(笑)
このブログが長期にわたっていることで、2009年のファンロード休刊の時の所感が残っているのは、多少有益だろう(笑)
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山本弘氏に戻るが、かつて漫画家か作家か迷った小松左京とかもいるけど、それにしても作家なのに、こんなふうに漫画を描けるのだからやっぱり才人である。上に書いたように、読んだ当時は作家が余技で書いている、なんてつゆほども思わなかった。
本職ではないが漫画やイラストも描く。単行本などでまとまったものはないが『ウォーロック』誌では漫画の連載もあった。リプレイのあとがきや小説中の図解イラストなど、自分の著書で挿絵・デザインの一部を手がけることもある。
年齢は自称「心はいつも15歳」。雑誌『ファンロード』の常連投稿者でもあり、『リアルタイプメタルダー こいつはダサいぜ』などの投稿で読者を沸かせた。山本のキャラも作られ、これを利用した『スーパー邪悪獣ジュウゴサイダー』など他の投稿者の投稿でネタにされることもあった。
こんな感じだったのですね。
【おまけ】あちこちで活躍した創作家の「散らばった」作品は集められるか?令和の今は「本人」がnoteなどに集約してほしい…一種の「全集」が創れる。
自分がたまたま、なんかこの辺の号に、氏の漫画作品があったはず!と唐突に思い出し
たまたま実家に、数十年前の古雑誌があったから、こうやって紹介できるけど……、まあ、このジャンルには記憶魔、保存魔、整理魔がやまほどいるから、いつかは日の目をみたとはおもうけど、
かりに山本弘氏の全仕事を網羅するプロジェクトがあったとして、本当にこの作品とかが見つかるかは…どうなんだろうね?
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多彩に、さらには自主的にあちこちで営利・非営利、署名・非署名入り混じった創作活動をしている人の「全仕事」って、本当に網羅できるんでしょうか?
なんか、数行書いたあと「なんか以前書いた気がするな…」と思ったら、確かに書いてた。全文再録しよう
今更ゆーのもなんですけど、世の中に「note」ってものがありますな。
noteはクリエイターが文章や画像、音声、動画を投稿して、ユーザーがそのコンテンツを楽しんで応援できるメディアプラットフォームです。だれもが創作を楽しんで続けられるよう、安心できる雰囲気や、多様性を大切にしています。
たとえば、水道橋博士も今年からnoteを開始した。
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会社として文芸春秋社もnote を活用している。
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twitterから始まって?商業メディアへの寄稿も増えているCDB氏なんか
2019年に「はじめまして!」と、われらがはてな村にアイサツしたのに
薄情もんが田舎の町に 後足で砂ばかけるようにして 2020年に同ブログをうっちゃって そのまま、おしゃれなnote行きですよ。
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過疎地はてな村に取り残されて、雪かきし続けてるのはおいらとか、ごく少数になっちゃった……って愚痴はどーでもいい。
本題 課金しやすいなら、(プロの)クリエイターが集まるのは分かる。…短文や過去の仕事を残さず集めた「全集」にしてくれ!(有料でいい)
これは自分がnoteにまだ慣れてないだけかもしれないんだけど
あのはてな村(過疎)とくらべても、あの機能もなけりゃこの機能もない。ブクマだってない。何がこの「note」のいいとこなんだ??と思うのよ、読んでると。
しかし、その答えは一応しっている。
「課金」がしやすいんでしょ、いろいろと。
https://help.note.com/hc/ja/articles/360008882894-%E6%9C%89%E6%96%99%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%82%92%E6%9B%B8%E3%81%8F-%E6%9C%89%E6%96%99%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E8%A8%AD%E5%AE%9A-help.note.com
青木真也のnote記事、ほとんど有料だもんな。
これは大いにいいことでございますよ。
「世の中、ただで動くのは地震だけだゼ!!」とユセフ・トルコも言っているではないか。
素人ならブログやtwitterでただ(無料)の文章を書くのもよかろう。しかしプロのライターなどが、そうはしたくない、というなら、自分の芸、自分の思想のそれを有料で売ること、大いにけっこう。
とくに、一度商業的なメディアに載って、マネーの価値がついた文章や、その文章を書いた人ならなおさらだ。
(※もちろん、そういう人が無料で文章を公開するもおおいにけっこう。昨今では、無料のコンテンツでPVを増やし「広告費」を得るという、別のプロ戦略もあるわけだし。)ただし・・・・・・。ここからが本番。
note のありがたいところは、すべての文筆家が、やろうと思えば「単行本」「全集」「選集」を作れることだと思うのです。
やっぱり、文筆やトークをマネーにできる人だって、それがあとからでもアクセスできる「単行本」を出せるひとは一握り。その後「全集」や「選集」を出せる人は、何千万分の一だったでしょ、これまでは。というか、昔、格闘技ライターにどこかで聞いた。「これまでに書いた文章って、全部覚えていますか、保存していますか?」とね。答えは、「本人も覚えていないのが多数」だったという・・・・・・・・
それはもったいない…というか、それが記録に残る価値があるか無いかはわからない。わからないからこそ、とりあえず記録し、その価値の評価は後世に待つという形にしてほしいのです。
そういう点で、
もしnoteで、クリエイターが有料のような形で文章を売るなら、残らずそのnoteに保存して、公開するつもりでいてほしい。
もっと具体的にいうと、雑誌に一度寄稿したものを、一定期間が過ぎたらあらためて自分のnoteにUPして、有料で販売してほしい。その読者が将来的に3人でも5人でも、ずっとそこにあれば、多少は売れていくでしょう。
そして何かの拍子に、それがバズるかもしれない。2年前に「カーフキック」について書いた記事が、大晦日の一試合で圧倒的に読まれるかもしれないのだ。
とりあえず、あらためて箇条書きに
・noteの課金のしやすさから、商業的な書き手がここを拠点にする傾向が増えるのは時代の流れ、とてもステキです。
・ただ、それならば、あちこちの媒体に書いた文章を、最終的に集積する「全集」をnote で作らむ、という気概でやってほしい。ということでした。
ところで、ある媒体に有料で発表した文章、個人のnoteにも載せることっていつからできるの?WEBマガジンとかは??
これもむかし、あるライターさん(格闘技系)が語っていたのだけど「3年(…いや2年だったかな)経てば、執筆者は雑誌に載った自分の原稿を自由に使える、というのが業界の基準なんです」と。
そういうもんなんですかね?
そりゃそうだろう、というか、逆にそうでないと著者は雑誌に書いた文章を単行本に収録できないじゃんねー。
ただ…
自分が購読してるブロマガのひとつがこれだから、これを例にしておく。
ch.nicovideo.jpDropkickサイトは、加入してれば、過去の記事をかなり遡ってみられる。
いちばん古い2012年の記事とかも、有料(ポイント)で読むことが可能だ
ch.nicovideo.jp
だけど・・・・・・・こういうウェブマガジンの場合でも、上で書いたような「3年経てば、自分の原稿として自由に使える」はあるんでしょうかね?
もし可能なら、過去のDropkick掲載記事を、執筆者はそれぞれ個人としてもnoteに収録し、無料公開なり有料公開なりしてほしいものです。てか、そうしないとnoteの「全集化」もままならないし。
斎藤文彦氏が日刊SPA!に書いた文章には、過去のインタビューの再掲載もあるのだから、当然そういうふうに、一定期間後は?執筆者が自由に使えるのだろうけれども。
nikkan-spa.jp
このことは、たとえばOMASUKI FIGHTこと高橋テツヤさんにも伝えたい…と思ったら、note自体は既に始めていた。
note.comただ、将来的には、たとえばDropkickサイトに過去に載った(今も載っているんだが)寄稿記事を、noteに移してーーーそれが有料であっても勿論構わないんだが――自分のおしごとの「全集」ができるぐらいになってもらわないと、と勝手に期待するのである。
なにしろ、OMASUKIFIGHTの前身「お前らの好きにさせねぇ!」ブログ、運営元がブログ事業をやめることが決まったら全くサルベージせず「じゃあ、そのまま消そうかね」で消しちゃったものな。
あれは今も惜しい。書いてる本人が惜しくなくても、読んでるこっちが惜しいのだ、今でも(笑)