90年前の今日。1933年2月20日,プロレタリア作家の小林多喜二が,特高警察の拷問により築地警察署で死亡。以来,この日は「多喜二忌」と呼ばれている。ニューラルネットワークによる自動色付け+手動補正。 pic.twitter.com/MQKeoRhz7g
— 渡邉英徳 wtnv (@hwtnv) February 19, 2024
「ランティエ」メール一行詩
ランティエにはメールや葉書で一行詩が多数よせられています。それらすべてに角川春樹が目を通し、選び、批評した作品群をここに掲載します。
特 選 (※批評あり)
油絵の赤を重ねし多喜二の忌 曽根新五郎
デスマスク触れる指先虐殺忌 田中雅博
花の雨いつもの店で豆腐買ふ 秦 孝浩
子が無くて指の冷たき雛祭 露崎士郎
油絵の赤を重ねし多喜二の忌 曽根新五郎
同時作に、寒灯の母のもとへと帰りけり
対岸に少年のゐる初景色
初夢のための枕を買ひにけりがあり、どの句も良い。「多喜二の忌」は二月二十日。小林多喜二の『蟹工船』は、昨年百万部を超える大ベストセラーとなった。官憲の拷問によって虐殺されたので「虐殺忌」とも言う。その「多喜二の忌」に対して、上五中七の「油絵の赤を重ねし」の措辞が上手い。勿論、この句は「実」というより「虚」である。また、「具象」というより「抽象」である。「自己の投影」の充分に効いた一行詩。
> メール一行詩「特選」一覧
デスマスク触れる指先虐殺忌 田中雅博
同時作に、泣いてゐる空に孤高の鷹が舞ふ
がある。「虐殺忌」の句は、前述と同じ小林多喜二の命日を詠った作品。上五中七の「デスマスク触れる指先」の措辞は、下五の「虐殺忌」にかかる「自己投影」の効いた句だが、思いの強過ぎる分、作品としては弱くなった。
“ナワリヌイ氏遺体14日間引き渡せず”真相究明求める声高まる
2024年2月20日 10時53分
刑務所で死亡したロシアの反体制派の指導者、ナワリヌイ氏について、支援団体はロシア当局が14日間、遺体を引き渡せないと親族に通告したと明らかにしました。一方、市民からは遺族に遺体を返還するよう求める意見が6万件以上寄せられるなど、真相究明を求める声が高まっています。
ロシアのプーチン政権への批判を続けた反体制派の指導者、ナワリヌイ氏について、ロシアの当局は16日、収監されていた刑務所で死亡したと発表しました。
ナワリヌイ氏の支援団体の広報担当者は19日、SNSで当局がナワリヌイ氏の母親らに対して遺体の検査を行うためさらに14日間、遺体は引き渡せないと通告したと明らかにし、遺族側が死因を検証できない状態が続いています。
これに対し、ロシア大統領府のペスコフ報道官は遺族への遺体の返還について「われわれはこの問題に関与していない。これは政権の職務ではない」と述べました。
一方、ロシアの人権団体のもとには市民から遺族に遺体を返還するよう連邦捜査委員会に求める意見が6万件以上寄せられるなど、真相究明を求める声が高まっています。(後略)