INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ミロシェビッチ、戦犯法廷で拘留中に死去

この再放送とほぼ時を同じくして、

 [ハーグ 11日 ロイター] 旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷は11日、ミロシェビッチ元ユーゴ大統領(64歳)が拘置所内の独房で死亡していたことを明らかにした。

 元大統領は1990年代に旧ユーゴスラビアの分裂につながった紛争に関与し、大量虐殺や人道に対する罪などを問われ、公判中の身だった。あと数カ月で判決が出る予定だった。

 国際戦犯法廷は声明で、「ミロシェビッチ氏は独房のベッドの上で死亡しているところを発見された」と発表。判決前の元大統領の死に、一部諸外国の要人や旧ユーゴ紛争の犠牲者の遺族からは失望の声があがっている。

 国際戦犯法廷の報道官は、元大統領が自殺した兆候はないとしている。

 元大統領は心臓病や高血圧を訴えていた・・・

この大セルビア主義者が内戦に責任が無いはずがないが、同時にセルビアでは「理不尽な国際社会の犠牲者」という同情論も強いという。

また、ムラジッチも現在逃亡中だ。
http://www.janjan.jp/world/0603/0603020142/1.php


ただし、ここでも何度も取り上げた「戦争広告代理店」でも詳細に検証されているように、当時の「悪玉セルビア」に関する報道や発表には誇張や、事実と異なる無根拠なものが多かったのも事実らしい。
ここも参考になろう。
http://d.hatena.ne.jp/kanabow/20051116/p1


実をいうと昨日放送されたチャウシェスク政権崩壊劇で、ナンバー2の首相が、革命派の選挙したテレビの前で

「ティミショアラの虐殺はお前の責任か?」
「いいえ」
「じゃあ誰の責任だ」
「あの逃げた殺し屋だ
チャウシェスクのことか?」
「そうだ」

という、実に手のひら返しのシーンが出てくるが、この「ティミショアラの虐殺」で当初、大きく報じられた「虐殺遺体」は解剖用の死体を病院から引っ張り出したものだったらしい。(呉智英の著作による)もちろんティショアラで弾圧、騒乱はあったのだろうが。


これは超有名だけど1990年の湾岸危機の際、「イラク軍が病院で未熟児治療用のカプセルから赤ん坊を投げ捨てて略奪していった!」と涙ながらに訴えた「クウェートからの逃亡者」は、アメリカ在住の外交官の娘だったというな。


「戦犯の英雄視は許されるか許されないか」「侵略への対抗・圧制者の打倒のためなら、虚偽の宣伝戦もありか?」「ディテールの修正が史観の捻じ曲げにつながるか?」やら、いろんな問題にアナロジーとして当てはめると興味深いが、収拾もつかなくなるのでやらない。