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「性自認」か「性同一性」かの与野党対立の中、維新・国民民主が出した案に笑った→「そのまんま英語にしておく」

LGBT法案、維新・国民民主も対案 異例の3案、審議入り見通せず

2023年5月25日 21時50分


 性的少数者に対する理解を広めるための「LGBT理解増進法案」をめぐり、日本維新の会と国民民主党は25日、共同で法案をまとめた。性自認」か「性同一性」かで与野党の意見が対立する文言を、いずれにも訳せる「ジェンダーアイデンティティに置き換えることが柱で、存在感を示す狙いがある。

 (略)
2年前に自民を含む超党派議員連盟がまとめた法案をそのまま提出した立憲・共産・社民の案、自民が伝統的家族観を重視する党内「保守派」に配慮して修正した自民・公明案と合わせ、3案が出そろうことになる。

 維新・国民民主案は、自公案で「性自認」を「性同一性」に改めた部分を、日本語に訳す前の「ジェンダーアイデンティティ」に修正する。維新の遠藤敬国会対策委員長「この言葉が世界の共通用語だ」とし、「折衷案」と位置づける。自公案が「差別は許されない」を「不当な差別はあってはならない」と改めた部分はそのままとした。
www.asahi.com

とんち番長か。


いや、だけれども、「実際にこのへんが落としどころか…」感もたしかにあり、いろいろ知恵が回る、と感心した部分もある。ただ、維新や国民民主に得点を与える理由もないから、そういう政局的なところで採用されないかもしれない。


ただそれより、なんだろうね、自分は例の憲法24条の「両性」とか「夫婦」、あるいはリモート国会にかんする「出席」とかで興味を増しているのだけど、「法律そのものの内容や趣旨の改正を迂回して、法律に書かれている『用語』や、『用語の意味』を実質的に変更することで目的を達成する」というやり方に最近興味を惹かれているのだ。

そこに、今回の
「性同一性か、性自認か? 対立してるところに『ジェンダーアイデンティティをそのまま使う』が登場!」という、ゴジラvsコングにメカゴジラ乱入みたいな構図が面白くて、ひとくさり笑ってしまった次第です。



ついでだから私案。

その用語を『あらばかべっそん』としたらどうだろうか。
あらばかべっそんによる不当な差別はあってはならない。


・・・・・・いや、それは冗談だけど、法律は、「その中の用語は何を指しているか」というところを、あれこれいじくることで”簒奪”ができるという意味では、ちょっと本質をうがった冗談だとは思っています。

この証文はお前に一滴の血も
与えてはいない。
ここに明記されているのは
「肉一ポンド」。
従って、証文どおり、肉一ポンドを取れ、
だが、切り取るとき、もしキリスト教徒の
血をたとえ一滴でも流せば、お前の
土地も財産もヴェニスの法律にしたがい
ヴェニスの国庫に没収される。

英語で言いかえれば許されるか

そもそもさ、アブドーラ・むにゃむにゃやがまだ現役で、代替わりで今さらネクロ・むにゃむにゃが登場すするんだから。ぼくの子どもの頃の「プロレス大百科」には「ブッチャーとは・・・の意味で・・・という彼の戦いぶりから名づけられた」とか書いてあったんですが、今後それには触れるな。



ちなみに呉智英はこの「なぜか英語にすると見逃してくれる」風潮にも以前突っ込んでまして、アメリカの銃社会を批判する進歩的ニュースキャスターがアメリカをなんども「ガン・クレイジー社会」と表現したのに対し「なるほど、もっともである。ただし分かりにくいから、ぜひ日本語で言ってほしいものだ」と書いていたな(笑)

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しまいには呉智英は、こういう風潮を嘆いて「これが気にならない人は、目がブラインドな人である」とかまで言ってたぞ!