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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「街の風景に溶け込む地味な服がいい」に共感。実は”気分は忍者”なのです(平和の国の島崎へ)

これもちょっとした話だけど、大いに共感しました。いや共感するのも変かもだが。

「平和の国の島崎へ」第21話。モーニング 2023年12号掲載。

comic-days.com


この中で、漫画家のアシスタントをしている元スゴ腕のゲリラ兵士・島崎(いま、そうなってる)が、先生やアシ仲間から「服が地味では?もっとおしゃれしよう」と勧められて、ブティックで服を次々試着して着替えるという回がある(こういうネタって、ヒロインでやるものでは…) 

平和の国の島崎へ 服は街の風景に溶け込みたいから地味に?

だが、島崎の好みというか傾向は、もっと地味。なぜか?

平和の国の島崎へ 服は街の風景に溶け込みたいから地味に?
平和の国の島崎へ 服は街の風景に溶け込みたいから地味に?


この作品は連載始まった時「MASTERキートンっぽい作品?」と書いたけど、まさにそれは「国際テロ組織に拉致され、戦闘工作員となった男・島崎慎吾。30年の時を経て、組織からの脱出に成功した彼」
というキャラクター付けによって、単純な痛快活劇じゃなくて、なんかの陰影が施される… という点でした。

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「平和な日常の日本で、軍隊的な思考や習慣を残した人間が浮いてしまう」という系統…でもあるけど、そこに「こういう”油断””無警戒”ができる社会はいいもんだね」という、逆照射もされているのだろう。


ただ!!
そうではあるし、この「島崎」では、「そういう意識は、いまの日本では不要なんだよ」という文脈で登場しているんだけど、それでも

「もっと街の風景にとけこむ感じで」
「都市迷彩?」

というこれに、ファッション論として実はわが意を得たり、なんです。

これもまぁ厨二病なことはわかるんだけど、要は地味な服を着ている自分のココロ、気分は守りでは無く、まさに攻めの姿勢というか「都市の忍者」「凄腕スパイ」なんですよ、意味もなく(笑)
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これは服だけじゃなくて、たとえば乗用車でも同じなんだけど「人と同じ、ありふれた車種じゃつまらない。街を走るとみんながオッと思うような、オシャレで目立つ車に乗りたい」というのが子供っぽい自己顕示欲や承認欲求であるのと同程度に「ふふふ…この全く目立たないありふれた車なら、誰も印象に残す人間はあるまい。我はまさに、大都会に浸透する都市の忍者……」てな意識が、確かにある。個人的には(笑)。

いや実際、地方都市だとちょっと目立つ車に乗ってる人はすっごく生活情報が浮き彫りになっちゃってるらしい、ですけれどもね!!


…という意識が、どれだけ普遍的なものかは分からない。
基本、ファッション指南はやっぱり人より目立とうとか、個性を出そうで一貫している。

このシリーズ、もう13巻まで出てるのか。


だが、場所が場所…はてなブログはてなブックマークなら、この「街にとけ込む『都市迷彩』を着た忍者気分で、地味で目立たない服を選びがち」という、そんな意識に6人ぐらい共感してもらえる、と期待します。(了)


コメント欄より 映画「パトレイバー2」の台詞

id:tennteke
パト2の後藤隊長と荒川さんの服談義はこれと違いますか。


gryphon
あったかな?覚えていないけど、確かネットのどこかにはパト2の全台詞文字起こしのサイトがあったな…
https://ityou.info/p/p2.html
あ、見つかった!記事本編に載せておきますね

しかし派手だな、あんたたちの制服は

中年には酷な服さ。私服のあんたが羨ましいよ

なに。これはこれで苦労があるのさ 地味ならいいってもんでもなくってね。敵とは異なっていながら、しかも目につきにくい服装ってのは難しいもんさ。俺の仕事では、それが特に重要でね

なるほど
ityou.info