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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

鈴木邦男氏、逝去。



ブクマのコメントを再録しておきたい。

一水会という団体の、特に今現在の言動に大きな疑念を持つが、鈴木邦男個人は思想でなく、その姿勢のある部分(全部ではない)が大きな尊敬に値した。プロレス・格闘技ファンとしても合掌するのみ。
https://b.hatena.ne.jp/entry/4731510715571707332/comment/gryphon


まさに「一水会」のいま現在の問題と
鈴木氏の体調について、記事を書いたのは
昨年の8月。この二つ、繋がった話かもしれない……


どんなふうに表舞台からフェードアウトしていったかは、これで一応概要が分かると思う。
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80年代のエスエル出版から、非常に紙質の悪い単行本で出た、一連の格闘技本、業界の外部にいるからこそ……内情を分からないまま、ずかずかと氏が踏み込んだプロレス・格闘技関係のイッシューは、かなり奥の、致命的な部分を穿っていたりもする。
ただ、それを穿つノミとして役立ったのが「骨法(堀辺正史師範)」であり、だから別のゆがみや煙幕がはられ……と、ある意味あの手探りの時代が懐かしい。


自身の、こんな回想がある。

kunyon.com
『格闘プロレスの探究』と書かれている。

あっ、私の本だ。懐かしい。確か、25年ほど前に出した本だ。
(略)
懐かしい本だ。笠原氏から借りて、パラパラと頁を繰る。奥付を見る。1989年1月20日発行になっている。エスエル出版会鹿砦社)発行だ。

この頃は、プロレスや格闘技の本を随分と書いていた。岡山プロレス研だけでなく、多くの格闘家に会い、取材している。タイやロシアにも格闘技の研修ツアーに行っている。体を賭けて、書いている。

大体にして、奥付の【編集者略歴】も、他の「鈴木本」とは、かなり違う。

鈴木邦男 早稲田大学政経大学院中退。産経新聞社勤務などを経て、現在、格闘技評論家として活躍。自ら、骨法、サンボ、柔道などを実践し、新たな格闘技論構築に努めている。そのためには、国内・海外問わず、どこにでも飛んでいく行動派。著書に『過激プロレスの崩壊』『プロレス・シュート・格闘技』『UWF革命』(いずれもエスエル出版会)のプロレス・格闘技関連書のほか、社会問題書など多数。プロレス評論雑誌『プロレス・ファン』(エスエル出版会)顧問〉
この本に載ってます この本に載ってます
全く違いますよね。一水会新右翼…なんて一切出てない。「社会問題書など」の著書がある。という所だけだね、この人の正体を暗示してるのは。

でも嘘ではない。贋の経歴ではない。本の取材も執筆も全て私がやっている。ゴースト・ライターもいない。「格闘技評論家」として本を何冊か書いてるし、他の格闘技雑誌でも書いたり、格闘家と対談したりしている。

月刊『ゴング』では、長い間、コラムを連載していたな。「誰がために鐘(ゴング)は鳴る」だ。

プロレス・格闘技だけでなく、そこを通して見た日本、世界についても書いている。

これも、まとめてみたいな。


(略)
この本の構成も紹介しよう。目次からだ。

格闘プロレスの探究
出光さん、大塚さんと 出光さん、大塚さんと
第1章
王者UWFは批判を恐れてはならない
=『UWF革命』その後=
第2章
サブミッションは格闘技を変える
=麻生秀孝氏(サブミッションアーツ代表師範)に聞く=
第3章
「女子プロ最強」の次の目標は打倒ムエタイ
=神取しのぶ選手に聞く=
第4章
ソ連・サンボ研修記
=本場で体験したサブミッション・テクニック=
第5章
タイ・ムエタイ研修ツアー記
=打撃格闘技と組み打ち格闘技の違いと接点=
第6章
ファンの立場に立ったプロレス・マスコミを
=OWA(岡山大学プロレス研究会)大いに語る=
あとがきにかえて
プロレス・ルネサンスと宗教革命
日本古武道演武大会で。2/9(日) 日本古武道演武大会で。2/9(日)
プロレス評論だけではない。〈実践〉もやっている。ロシアに行って、サンボを習っている。それも5回ほど行った。

デカいロシアの選手を相手に毎日、ハードなトレーニングをし、闘った。

又、タイには2度行って、ムエタイのジムで教えてもらった。ムエタイの試合もかなり見た。

又、その後、国会議員になった神取しのぶさんにもインタビューしている。

私はまだ柔道を始める前だ。神取さんの話を聞いて、「やはり、組み打ち格闘技の原点は柔道だ。講道館に行かなくては」と思ったようだ。

甲冑での演武 甲冑での演武
又、骨法の堀辺先生を知り、多くのことを教わった。

ある意味では、この本が、私の「格闘人生」の原点になっているのかもしれない。

民族派運動をし、街頭で闘うのも、言論活動をするのも、皆、〈格闘技〉だ。生きていくこと自体が、〈格闘技〉だ。

だったら、今も、「格闘家」だし、格闘人生の探究だ。

この本の中で、〈ロシアのサンボ体験記〉も面白いが、タイでの「ムエタイ」体験ツアーだ。

トランクスにグローブをつけて、ジムで指導してもらった。打撃、防御、首相撲のやり方を教えてもらった。だから、〈第5章〉は、そんな写真が出ている。

大東流合気柔術 大東流合気柔術
又、ドン・中矢・ニールセンとタイで会ったので彼の話も聞いた。ニールセンは日本に来て、数々の格闘家と闘っている。


エスエル出版で、鈴木邦男とその仲間たちが追ったプロレス・格闘技の論考を、いまの視点から再検証・再評価することが、故人が旅立った今こそ求められるのかもしれない。

安らかなれ。


一水会に関する諸問題も一応。

もはや一水会自体が問題ではなく、「一水会と関係を持つ政治家などの公人」の問題である、とも思っている(統一教会と同じアプローチ。)
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