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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「リベンジ」を再挑戦とかの意味で使うと『怖いな、この人…』と英語圏の人は思うらしい【漫画小ネタ集】

クラシックバレエを海外で学ぶ日本人を描いた「絢爛たるグランドセーヌ」という漫画があります。


これも含めて

「ダンスダンスダンスール」
「会社帰りのパ・パ・ドゥ」
「踊れ獅子堂賢」

とメジャー・準メジャー誌合わせて4本(ほかにもあったような)連載されてるなんて、なかなか壮観ですな。総合格闘技マンガももう少し増えてほしいもの。

まあ自分はバレエにはまったく疎く、サブスクブックウォーカーにあるから、ごく最近になって目を通せてるだけなんだけど(その代金がめぐりめぐって角川歴彦容疑者らの裁判費用に当たる(笑))、そこにこんなくだりがあったのでメモ。
大舞台で踊れるチャンスが(もう一度)巡ってきた主人公が「リベンジできる!」と叫ぶのですが…

日本英語とネイティブのニュアンスの差(絢爛たるグランドセーヌ)

「〇〇の『リベンジ』できる…」
「えっ 何 怖っ!!」



わかりる?
日本では……この言葉の「和製英語化」の歴史はリアルタイムで眺めてたからね(笑)はじめのうちは高校生が英単語帳で覚えるような、普通の人は知らない英単語でした。
それが稀代の興行師・石井和義館長が、「すでに1試合した対戦カードを、もう一回組んで、それを並べて大会を開く」というのを思いつき……普通なら新鮮味がない、再戦だという弱点を「リベンジ=復讐する」と読み替え、大会名、シリーズ名として大成功させた。

そして名投手松坂大輔がまだ驚異の新人だった時に、再登板…(経緯は下の引用参照)。そして再挑戦、今度は負けないという意味で「リベンジします」と表現、新聞の見出しなどにも取られ、その結果として「和製英語」になったんですわ。1990年代の話。

 ロッテのエースだった黒木知宏は、プロ1年目の松坂大輔と対決した最初の2試合を、いまもついきのうのことのように思い出せるという。まず松坂のデビュー3戦目だった1999年4月21日、千葉(現ZOZO)マリンスタジアム。次がその6日後に西武(現メットライフ)ドームで、互いに持てる力の限りを尽くして投げ合った。

「最初は僕が勝ったんですけど、試合後に松坂くんが『同じ相手に二度負けることはできないのでリベンジします』と発言したでしょう。自宅のテレビで見ていて、『何、この野郎、そんなに簡単にリベンジされてたまるか』と思いましたよ。結果は、見事にリベンジされてしまったんですが」

 楽しそうに振り返る黒木は、対決前から松坂のスケールの大きさを感じていた。

number.bunshun.jp


外国人の日本語ニュアンスに置き換えると、いきなり
「アイツノ タマトッチャル」とか「ササラモサラニ シチャル」とかいうようなもので…それただの「Battle Without Honor or Humanity.(仁義なき戦い)」ファンなだけか。


この「和製英語とネイティブのニュアンスで小さな誤解が生まれる」ネタは同じ回でもう一度登場する。

「家ではバレエの練習とかできないよね」、という話から

日本英語とネイティブのニュアンスの差(絢爛たるグランドセーヌ)

となる。マンション=大邸宅、と。

この作品ではこの和製英語との差のネタ、以前も出ている得意ネタなのかもしれない。

コメント欄より

キルゴア二等兵

>リベンジ
この言葉はK-1以前にすでに映画タイトルで何本か使われているので(最初は70年代後半の「リベンジャー」かと思います)そこそこ知られていたのではないでしょうか?

松坂発言についてはマスコミは「リベンジ」を「巻き返し」と訳し(その前に球団広報が「復讐」ではなく「巻き返し」という意味で使いましたと言ってたかも)、それに対する他のマスコミの異を唱える記事を読んだ記憶があります。




gryphon
「映画タイトルから定着した英語」もあるよね…なんだろう、エイリアンとかプレデターとかあるな!
あ!!!そうだ、スターウォーズ3作目の話があったよ!

http://www.starwars.jp/faq/ep6.html
エピソード VI の正しいサブタイトルは『ジェダイの帰還』だと言われたのですが、『ジェダイの復讐』ではないのですか?



初期稿からプロモーションの初期段階に至るまでの間、サブタイトルが『ジェダイの復讐(Revenge of the Jedi)』だったのは事実ですが、その後、ジェダイに復讐という言葉は相応しくないという理由で、公開直前に "Return of the Jedi(ジェダイの帰還)"に原題が変更されたというのが真相です。実際に "Revenge" 版のポスターなども存在していて、高値で取引されています。

しかし、日本国内では興行的な戦略上「復讐」という言葉のインパクトが重視され、そのままになったとされています。既に『ジェダイの復讐』というロゴの入った商品が多数生産されてしまっていたため、変更できなかったという説もあり…