…イギリスの道路標識には、サッカーボールが描かれているものがあるが、そのボールのデザインは実物とはまったく違っている。大した問題でないのはよくわかっているが、私はこういうことがいちいち腹立たしい。
建物のサッカーボールをよく見てほしい。表面には白の六角形が20個と、黒の五角形が12個(当初写し間違いで『11』としたが誤記)あるはずだ。
ところが、イギリスで使われているサッカー競技場の存在を知らせる道路標識には、六角形のみから成るボールが描かれている。五角形が一つもないのだ。
黒の五角形は全部、六角形になっている。誰がデザインしたのか知らないが、本物のボールを一切見ることなく、絵を描いたのだろう。私はイギリス政府に手紙を書いた。
正確には、本当に手紙を書いたわけではない。私は、イギリス政府への請願をすることにしたのだ。1万人の署名を集めると、政府から何らかの返答をもらうことができるという、いわゆる正式な請願だ。最初の請願は失敗に終わった。
請願委員会からは「あなたは冗談を言っておられるのだと思います」という返答だけがあった。(後略)
この本より抜粋。
私たち現代人の生活は数学に依存している。コンピュータのプログラム、金融、工学、すべての基礎は数学だ。
普段、数学は舞台裏で静かに仕事をしていて表に出ることはない。
表に出るのは、まともに仕事をしなくなったときである。インターネット、ビッグデータ、選挙、道路標識、宝くじ、オリンピック、古代ローマの暦……他。
本書では数学のミスによる喜劇的、ときに悲劇的な事例を多く取り上げている。
謎解きを楽しむように本書を読めば、ミスを防ぎ危険を回避できるようになるだけでなく、数学に親しみを感じるようにもなるだろう。
スタンダップ数学者である著者自身の失敗談やジョークも多く盛り込まれた本書は、「屈辱」をとことん楽しめる一冊だ。
英国「サンデー・タイムズ」紙 数学本初のベスト・セラー作。
これが、マグナ=カルタ、名誉革命を生んだ最初の民主国家の栄光よ。
ちなみに一定数の署名が集まれば、実行の有無はともかく政府の「公式回答」があるという制度はニュースで知る限り英国だけではなくアメリカ・韓国にもあるそうです。
是非日本も導入して欲しいとおもうところです。
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で、このあとも書いた人は闘争をつづけ、請願自体は受理されたという。そのあとどうなったかは略す。
そもそも、なぜ、ここまで著者は怒るのか。
それは、六角形だけでは、どんなに工夫しても絶対に球形は作れないからだ、そうだ。
えっ?___________なんでも「オイラー標数」をつくると明白になるそうだ。つくらねぇよ。明白でもなんでもねえよ。(逆切れ)
ちなみに「靴下なら作れる」という。それは円柱であり、オイラー標数が球形なら「2」であるのと比較してー-------以下、無視。
本当は別の所を紹介したかったが、つい目に入ってきたページの方を優先してしまった。そちらは機会があれば。