「へえ、面白い」と感じたミステリーのトリックや手段を記録しておく。【推理トリックメモ】。 ※準タグです。この言葉でブログ内を検索すると関連記事が読めます
オノ・ナツメ氏がモーニング・ツーで連載を始めた「ザ・ゲームスターズ」という作品がある。やや長めの読切りのあと連載が始まった関係で、読切での説明がはしょられているが…まず老紳士二人のバディものらしい。…おいおいそこのあなた「それだけで合格!」とかいうな(笑)
いや、この作者さん、そういうパターンの作品がけっこう多くて、そっちが本道らしい。実は自分は氏の作品、「つらつらわらじ」一作しか読んでおらん。ただ、この作品は大好きなんだよね。
と、同時に、自分がこの新作「ザ・ゲームスターズ」を紹介する理由はもうひとつある。
まだ今回の連載シリーズでは正面にでていないが、二人はそれぞれに特殊能力があるんだそうだ。
グラントという、元会社経営でかなりの金持ちらしい人は「相手の嘘を見破る特殊能力」がある。
ハワードという、そのグラントが住む高級マンションのドアマン(つまり階級違いな訳で、それを超える関係性、というのもスパイスだろう)は「人間に思ったことと反対の行動をさせる能力」がある……
そうなのだ。それプラスにミステリー風味、となると、それはいわゆる「SFミステリー」……と言っていいんだと思うんですよ。1つか2つ、現実を超えた能力を設定する。しかしそれには厳密なルールがあり、それを超えたご都合主義的な、現実外の展開はできない。その設定上の能力を、どう論理的に生かして、問題解決に至るか・・・・・・・・・あれ?今気づいたが、つまり冨樫義博らによって花開いた「異能バトル」って、要はこのSFミステリーが起源なんじゃなかろうかいな。
という新発見(仮説)を思いついたのだが、それはあとで論じることにする。
ただ、連載第一回のキャッチコピーにそもそも「異能力頭脳戦」とかかれてたわ。
連載前の読切、第ゼロ話は公開されているね。
で、本題というか今回のメモは……これはまだ導入部だから、ネタバレを気にせず語るけど、こういう警察をかく乱する仕掛けがあると。
「探偵に『奴を調査してくれ』と依頼→奴を殺害→容疑は周辺にいつもいた探偵に」
タイトルに謳った通りなのだよ
・探偵に「あいつの身辺調査をしてくれ」との依頼が入る。
・探偵は、その人間の周辺に出没し、追跡尾行なども行う
・それに合わせて、相手を殺す
・一番怪しい容疑者は……当然「何度もその周辺に出没してた探偵を名乗る男」になる!!
……という。まあ、あまり「現実的」とか「実際に使える」なネタじゃないが、ちょっと感心したのでこうやってメモする。
と同時に、オノ・ナツメ新作、それぞれ異なる異能力を持った老紳士のバディもの「ザ・ゲームスターズ」に注目を促したいと思います。
【追記メモ】「特殊設定ミステリ」という言葉があるそうです
dic.nicovideo.jp
オノ・ナツメ新作は異能力を持つ老紳士のバディもの「ザ・ゲームスターズ」/【推理トリックメモ】探偵を雇って、彼を容疑者にする方法 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-b.hatena.ne.jp一般に特殊設定ミステリと呼ばれるものでは
2022/06/15 13:28