・最初に宣言しておくと、自分は「異世界もの」と、それをふくむライトノベル(ラノベ)を、あまり、積極的には読んでない。
さすがに「ハルヒ」はここでやいのやいの言われて読んだけど(笑)
・だが、「ライトノベル知らずのラノベ論好き」なのだ。以前、異世界ものではなく「異世界論壇」が好きだとも書いたが、なぜだかわからないけどそういうものなの。
というか、それで必要が出てくれば、やっと実際の作品を部分的にでも読む、観るスタイル(笑)
m-dojo.hatenadiary.com
・数号前の少年マガジンで…あれは電子のコミックDAYS限定だったのかな?
マガポケかどこかに連載している「異世界もの」の「出張掲載」をしていた。この出張掲載というやつも最近の傾向だが、なかなかやっぱり効果的な手法で、やはり紙でも出ていて部数も多いフラッグシップ(旗艦)で、周辺の別冊やネット掲載の有望作品を「お披露目」していく。そうすれば読者が増える。自分は「聖☆おにいさん」をその出張掲載で知ったんだっけ。
・えーと、その祭りの出張掲載作、タイトル写すのすげー面倒なので…長いよなあ、タイトル。だが有用であることも否定しない。
◎化物語:がはらさんかわゆ
— とりつけ (@kiritori_bird) 2021年10月13日
以下 出張掲載
マガポケ異世界祭り
(目次区切ってほしかった…)
○転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます:なんか…主人公の男の子としての描写がなんとなく18禁調で抵抗感…
○奴隷転生:いかにもな中二病展開のオンパレードで恥ずかしくなってくるわw
○不遇職『鍛冶師』だけど最強です:そもそも鍛冶師=不遇というのがピンと来ないけど、話作りやすそうな設定で面白くなりそう
— とりつけ (@kiritori_bird) 2021年10月13日
○Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。:絵がきれいでいい感じ。話は凡庸な印象。
という作品群。
・以前も書いた違和感だけど、やはり経験値とか忠誠が数字で、しかも空間に画面的に表示されて、その人物には見える……というのは違和感ありまくりだった。
だが、これはもうほとんどの作品の共通設定になりつつあるので、ここは「そういうものだ」と思う訓練をしなければならない。
過去のツイートでその違和感書いてる
ぼくね、そのへんの描写を読んだ時に、すごくびっくりしたの。「経験値とかスキルの一覧とかって、ゲームだから仕方なく表示される、いわばト書きとかコマの枠線みたいな、メタ領域の話で、それを物語の人物が見るってのはメタネタ・楽屋落ちのたぐいじゃないの?」と。https://t.co/4a4uOnHUVA
— INVISIBLE DOJO (@mdojo1) March 1, 2021
「経験値」は、現実世界で戦や訓練の経験を積み上手くなる…を、ゲーム的表現としてㇷ゚レイヤー向けにメタで数字として表してるだけで「俺の経験値はまだ250…」とかは早乙女ロマンや星逃田のような漫画ギャグキャラが「このコマ狭いな」と語るような感覚(老害の繰り言)https://t.co/4a4uOnHUVA
— INVISIBLE DOJO (@mdojo1) 2021年3月1日
・同時に、そのマガポケの作品の…「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる」というのは、主人公だけがそういうことができるとの設定。で、「人の能力や忠誠が数字でわかるというのは、それだけで極めて有利な特殊能力であり、それをうまく使えばその能力だけで世に出ることができる」ということを書いていて、ある意味でこの「ステータス表示」設定をパロディ的に使っている気がして興味深かった。
・非常にこまったのはあの出張掲載作品、どれが誰もが知ってる有名作品で、どれが知られていないマイナー作品がわからないのだす。
そんなもの、マイナーでもメジャーでも自分が評価すればいいんだろうけど、「ラーメンじゃなくて情報を食う」。評価の定まった作品から読んでいきたいと思う。
・そういう点で、こういう本が出版されたそうな。
役に立つかもしれないのでメモ。
ラノベはどう生まれてどうなった? 『ライトノベルの新潮流』刊行https://t.co/LkGjHIO8gj
— KAI-YOU (@KAI_YOU_ed) December 4, 2021
KAI-YOUで連載を持つライター・太田祥暉さんも参加。ラノベの誕生や変遷を紐解きます📚
🖋:@WataruUmino @Zenji1
🎨:@sabo1038 pic.twitter.com/DrEwJqRTuW
・ああそういえば、有名作品か無名作品かわからない、ということでいえば
この前、2021年の面白い漫画10本を選定した時選んだ
「そうだ、売国しよう。~天才王子の赤字国家再生術」について
これについては、ほかとまったく異なる経緯がある…というのは、あまり言っちゃいかんことだけど、ブックオフにて1,2巻を立ち読みしただけで、どこの出版社から出てて、作者がどんな人かとか全く知らないの。(今回リンク用に検索して「ガンガン」に連載されてたことを知った。今も続いてるのかな?)
m-dojo.hatenadiary.com
みたいなこと書いたんだけど、これ、TVアニメ化されるほど人気作なんじゃん!しかも来月から!!!
tensaiouji-anime.com
まあ、そういう人気作じゃなきゃ、そもそもブックオフに並ぶほど出回らないわけですけどね……。おはずかしである。というか「売国しよう」のタイトルが取れてるな?まあ、看板に偽りありだったからやむなし
一話試し読み。
www.ganganonline.com
・以前からの持論だし、世間でも良く言われているけど「異世界ものは、現実社会の設定で書くと生々しい話を一度抽象的なものにして読ませるという力がある」「それは時代劇も同じだ」という話がある。
これを裏付けるような話を、浅田次郎が書いてた(孫引きで読んだ。)いま、現物が埋もれてて見つからないけど、あとで見つかったら入れておこう。
・逆に、異世界もので大流行のコンセプトを、現実世界の設定にしてサラリーマンで描いたら、受けるんじゃないかなと思ったりするのです。
つまり、大企業を裏切られて追放されて、じゃあスローライフをするよ、と小さな店とか中小企業を始めたら、実はその人は超有能、組織の要で去られた大企業は大混乱、おまけに企業内の若きエースの元部下、後輩が次々とその主人公を慕って自分達も退職し、その主人公の店(中小企業)に参加。主人公の企業はぐんぐん成長し、古巣をおびやかす。大企業で追放の陰謀を企ててたやつらが慌てて泣きつくがもう遅い・・・・・
って、これ三沢光晴のノアやん(笑)。漫画でも「本日のバーガー」はそれに近い設定だったし、細野不二彦「バディドッグ」もそうだね。
・ピッコマなどの韓国ウェブトゥーンでも、相変わらず異世界ものは多い。確かに間違いなく、同時多発の世界的文化現象の一面があると思うんだ。
ただ、それを分析するには膨大なウェブトウーンをまず読んでいて、系譜、分類、整理ができる人がいないとだめ。
そういう人はいるか。
中国産のもあるだろうし、そもそも異世界ものアニメーションの海外放送・配信とその反響、視聴者の数字を加味した分析も必要だし。