森川ジョージ作品の電子化、そして浦沢直樹作品の電子化で再論したいのですが…
でももう、浦沢記事のブクマで骨子は書いちゃった。
いまや電子書籍は「道徳的に正しく」、紙の書籍は「道徳的な悪」だからねえ…(認めたくはないが、コロナ防疫とSDGsの観念から言うと、否応なくそうなる
いや、それが嬉しいってわけじゃないぜ。だいたいそうなったら自分は紙書籍に囲まれ「非難される側」だ。しかし、これも話を突き詰めればそうならざるを得ないだろうよ。
コロナのほうは、緊急事態宣言下で書いたので、そちらを再放送しよう。
コロナ禍世界で「紙の本」は「電子書籍」より”道徳的に劣ってる”ことになるのかね
タイトル通りの話。
緊急事態制限とかまん防下での生活様式は、あれこれ議論があったりそれに「反した」人が糾弾されたりするが、
・・・・報道によれば松尾氏は緊急事態宣言下にフェイスブックで知り合った女性との“オフ会”や、深夜まで3軒のはしご酒をしたという。日時は出ていないが、3月の緊急事態宣言下と思われる。
これに松尾氏は「先般から週刊誌報道通り、私自身の軽率な行動により、皆様にご心配とご迷惑をお掛けしましたこと、心よりお詫び申し上げます。日頃から応援してくださっている皆様、ご支援いただいたおります関係者の皆様の信頼を損ね、多大なるご迷惑をお掛け致しました。自分本位な行動をとったことを悔やみ、真摯に反省しております。今後は自らの行動を十分自覚し、責任ある行動を実践して参ります。この度は、誠に申し訳ございませんでした 松尾貴史」
www.tokyo-sports.co.jp
要は単純で、「出歩かないのがエライ。出歩くのイクナイ」であります。そして外出は、その外出が不要不急であるやいなやを外出警察がチェックする。そういう世界ですよね?ちがう?
そんな中、本を買う。買うために本屋に行く。 これは不要不急か、経済活動かは論議があるところですが、それ自体は是だとしましょう。
しかし、同じ本が電子書籍なら
・外出せずに、人と接触せずに購入できる。流通も基本、接触がない紙の本の、書店販売なら
・外出して、レジで店員と接触する。紙の本も両者が触り、間接的に接触する。製版、印刷から卸、流通まで多くの人が、この本のために物理的に接触する。
前者というオルタナがあるのに、後者を選ぶとしたら・・・・・・・・・・それは”道徳的”に劣っている、と認定されまいか?
いや、おかしい、それは選択で道徳的な違いじゃない、というか?
でも、同じ構図があるでしょ。リモートワーク。
同じ仕事ができるなら、出社するよりしないほうがコロナ防疫に役立てる。
なぜリモートワークを推進しないんだ、(やむを得ない理由とかをのぞいて)リモートワークをやってない企業は、道徳的に劣ってるけしからん企業だ…と、はてブではけっこう吊し上げされているでしょ。電子書籍を買う/紙の書籍を買う
で後者は、その「リモートワークをする手段があるのに、しない会社」みたいなもんですよネ。
実際、小池知事でも吉村知事でも玉城デニー知事でも、尾身教授でも西浦8割おじさんでも、「書籍は、電子書籍でいいものは電子書籍で買って、書店に紙の本を買いに行くのはやめたほうがいいでしょうか?」と聞いてみな。
「そうです、ぜひそうしてください」ということになると思うよ(そう言ったとしても尾身教授とかは、年齢的に電書が苦手だったりしそうだが…)。
そしてほどなく、「紙の書籍を買いに本屋に行く」は「銀座のクラブで飲み歩く」ぐらいの道徳的な批判を受け、書店から紙袋を持って出てきた有名人は写真を撮られ
「このほどわたくしの軽率な行為で、皆様には大変なご迷惑をおかけし…」と謝罪する時代になる、と予測する次第です。
ちなみに、これにCO2問題が絡むと裏ドラが付きます。牛肉のステーキを食べるのはCO2増加の観点から問題だ、という話以上には「電子書籍を買わず、紙の出版物を買うのは問題である」という命題はなりたちそう。実際に計算で比較したらすごいことになりそうだよ。
以上のこと、当方が書店帰りに気づいて考えました(笑)
SDGsの概念から「同じ本・雑誌・新聞を電子版で買うのと紙版で買うのに、どれぐらい環境負荷が違うか」を計算してほしい
環境負荷の話は、SDGsのごく一部だって話は分かってるが、まあそのへんはお含みおきいただき…
imacocollabo.or.jp
上に再掲載した過去の記事でも既にふれてたな……、厳密な計算とかしなくても、シロートでも、SDGsの観点から言えば紙の本は同じ内容ならば、電子書籍に劣る、と断定できるだろう。
山で木材伐採。その木を運び、パルプにして紙にして、それをまた輸送し、石油から作ったインクで印刷し、裁断し、製本し、それを書店に運び、それを店に人が買いに来る・・・・・・・勝てる要素がabemaチャレンジで格闘家に挑むシロウトよりないよ!!
あ、新聞とかはさらに「毎朝バイクが街を走り、配送する」が加わる・・・・・
だからこれ、実際にどこかに数字がないですか?
「環境負荷の観点から」、電子書籍と紙の書籍を比較した計算結果。
いまや、ステーキを食べると、「牛は牧場を切り開いて育てて、げっぷでメタンガスを吐き出す環境負荷の高い生物であり、それを食べておいしいとかいうのは意識が低い」……と言われるご時勢。
電子書籍版も出ているのに紙版を買うのは、ちきゅうのてきだ!! まではあと三歩ぐらいじゃないか。
実際の所、思い入れが深かったり、まだ電書に読み慣れていない個人なら、紙を購入し続けるかもだ。
だけど、思い入れのない企業・団体が、しかも、今後どこぞからSDGsの推進を義務付けられ、しかもその進捗を項目・数字で報告せよ、となったら「これまで紙で購入していた資料の書籍・雑誌を電子版にしました」なんてのはしごく簡単だ。備品として経費で、中古タブレットでもひとつ買って、おいとけばいい。小売企業も「新聞に紙のチラシを挟むのをやめました。チラシ画像をタブレットで配信するサービス(今はあるんだよねえ、そういうの)に切り替えます」だけで目標達成できるんじゃない?今だとまだ、高齢者の顧客にはリーチし難いけどさ(新聞やある種の雑誌が、いまや特質上「高齢者に特にリーチしやすい」というマーケティング特性を持つようになったのは皮肉だ…)
もちろん「紙から電子に切り替えた」と、読む側買う側はひとこと、ワンクリックで済むが、それは「書店の客が半永久的に1人減る」ということである。
「住民のため」頑張り続け4年、あす閉店 那須ブックセンター
12/30(木) 7:01配信
栃木県那須町の高原地区で唯一の書店「那須ブックセンター」が31日、閉店する。4年前、書店空白地域に開業し、地元客らが支援団体「那須ブックセンターを応援する仲間たち」を結成して経営を支えてきたが、売り上げは伸びず、店じまいを決めた。「人と本が出会う場所」を掲げた同書店。跡地には来年4月、「仲間たち」が中心となって同町唯一の子ども食堂を開設する予定で、新たな交流の場として思いを引き継ぐ。
今月中旬、同書店の谷邦弘(たにくにひろ)店長(65)は、1冊の漫画雑誌を入荷できないか、関係先に問い合わせていた。少女向けの月刊「別冊フレンド」(別フレ)最新号。付録で人気が沸騰し、全国的に品薄に…
news.yahoo.co.jp
こういうのが話題になった書店だ…
だが!上に書いたように「環境負荷的に考えれば、電子版があるのに紙の本を購入するのはけしからん!」という主張への反論を…少なくとも自分は思いつかないよね。「クーラーのエネルギー浪費で地球温暖化が進む」と怒るよつばを、「だからクーラーでちきゅうをひやしてる」と返したあさぎさんのようにはなれない。
北欧のグレタさんも、過激環境保護団体「海の家」(パトレイバー)も、今後は紙の本の流通が多いことをゆるさないだろう。
だれか、その点に関して反論ができる人がいるなら任せます。