藤子F先生の大全集版『TPぼん』が少し前に待望の電子化をしたので購入・読了。僕が持ってる文庫版バージョンの『TPぼん』では未収録だった『王妃ネフェルティティ』と『ひすい珠の謎』の二篇も収録された完全版。ようやく読めて感動❗️
— 森田崇 @怪盗ルパン伝アバンチュリエ『813〈上〉』紙書籍版&Kindle版発売中❗️ (@TAK_MORITA) December 10, 2021
後者の『ひすい珠の謎』はまさかの『ヴィンランド・サガ』ネタ❗️ pic.twitter.com/wmh074uRLw
コレ読みたくて私は全集買いました! まさかの唯一の未収録だった「ひすい珠」が、まさにヴィンランド・サガなんですよね。
— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) 2021年12月10日
まだ発表されてさほど間が立ってない説でしたのに。
おおお、さすが!僕は遅ればせながらのビックリでした💦
— 森田崇 @怪盗ルパン伝アバンチュリエ『813〈上〉』紙書籍版&Kindle版発売中❗️ (@TAK_MORITA) 2021年12月10日
しかしまさかF先生がすでにこのネタを扱っているとは…。
夜中なのに今興奮しておりますw
もうなんというか、ゴールド・ロジャーみたいなもんですよ。はるか遠くの孤島にたどり着いたと思ったら、石碑に名が刻まれている。
— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) 2021年12月10日
また同時に、F先生は「TPぼん」への思い入れの強さを思わせますね。
えっ?おいら上に挙がってるはなし読んだことないよ!! たしか…未収録がローマの道路の話と、温泉療養で病気を治す話と、奴隷剣闘士に関する話で……それが収録されているから、新しい版を買いそろえた…はずなんだが………とか思った。
慌てて情報収集する。
まず、そもそも論として藤子・F・不二雄大全集が電子書籍化されているという話から。
dora-world.com
川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム開館10周年記念!
「藤子・F・不二雄大全集」
ついに電子版配信開始!
藤子・F・不二雄先生が生み出した全作品の集大成「藤子・F・不二雄大全集」。この全集は、藤子・F・不二雄ミュージアムが2011年に開館するのに先立ち、同ミュージアムで作品に触れた人が、いつでも藤子F作品を読めるように企画され、2009年より発売を開始いたしました。そして、2021年9月3日に藤子・F・不二雄ミュージアムが開館10周年を迎えたことを記念し、本書の電子版を配信開始しました。
(略)【全集の特徴・その1】
通常の単行本には入っていない幻の作品も多数収録!
全集では「てんとう虫コミックス」などの通常の単行本では読めないエピソードをたっぷり収録。絶版になってしまった作品や、それまで単行本化されていない作品も網羅しています。大全集と呼ぶにふさわしい、完全版コレクションです。
(後略)
そして…藤子不二雄情報調べ、壱ノ型!!「藤子不二雄ファンはここにいる」内検索!!!
ホラ見つかった。
koikesan.hatenablog.com
●『T・Pぼん』3巻(完結)
本巻の目玉はやはり、これまで単行本未収録だった「王妃ネフェルティティ」「ひすい珠の謎」の2話が収録されていることでしょう。これによって初めて『T・Pぼん』が単行本に全話完全収録されたことになります。
「王妃ネフェルティティ」は、単行本に収録される機会に恵まれなかったものの、将来単行本に収録されることを見越してF先生が原稿の修正作業を行なっていたのではないか…という話が以前から伝わってきていました。本巻を読むと、実際にF先生は原稿の修正作業を行なっていたことがわかりますが、それが作業途中のままになっているためここに収録することが難しく、結果、雑誌からの復刻となっています。つまり、今回収録されたのは修正された版ではなく、初出版とまったく同じ、というわけです。
綿引勝美さんの解説は、F先生をインタビューした経験とご自身の豊富な知識をもとに書かれていて、まさに“解説”というたたずまいです。
この解説の中で、F先生が『T・Pぼん』について「あと1本ほど描くとよいのですが…」と語っていたことが紹介されています。『T・Pぼん』は、F先生がまだ続けるつもりでいた作品の一つ…(略)
これで分かったけど、じゃあ俺が思ってた、「未収録作をゲット!やれやれこれで全話読めた……」は?
『T・Pぼん』【スペシャル版】第3巻 - 藤子不二雄ファンはここにいる
おさらいとして確認しておきますが、『T・Pぼん』全話のうち、これまで単行本未収録だったのは以下の5話でした。「古代の大病院」(初出:「コミックトム」1985年4月号)
「神の怒り」(1986年3月号)
「ローマの軍道」(1986年4月号)
「王妃ネフェルティティ」(1986年6月号)
「ひすい珠の謎」(1986年7月号)このうち、今回単行本に収録されたのは、「古代の大病院」「神の怒り」「ローマの軍道」の3話です。残念ながら、「王妃ネフェルティティ」と「ひすい珠の謎」は、依然として未収録のまま残されることになりました。
第3巻が発売されて、藤子ファン的に大きなニュースが飛び込んできました。おおはたさんが、ご自身のブログ「はなバルーンblog」で、今回初収録されたうちの一作「ローマの軍道」が加筆版である、と報告されたのです。
「ローマの軍道」は、「コミックトム」1986年4月号で発表された段階では全30ページの作品でした。それが今回の『T・Pぼん』【スペシャル版】第3巻では34ページに増えているのです。つまり藤子F先生は、本作を雑誌で発表してから、単行本収録に向けて加筆作業を…(後略)
という、わけか。5本の通常単行本未収録のうち3作を載せた「スペシャル版」を買っていたらしい。
では結論として……電子書籍版を、買うしか…ねえだろっ。
あれ?でも3冊あるのか…まとめて買うと、ちょっといいお値段。
だが、今回話題の未収録2作品は「3」を買えばいいわけです。
むろん電子書籍で買う。
他のT・Pぼんは紙の版だが…そのへんの理由についてはこちら参照
幻の2作品を加えた究極の完全版!!長らく単行本化されなかった「王姫ネフェルティティ」と最終作「ひすい珠の謎」が待望のお目見え! 晴れて正隊員となったユミ子とともに、新デザインのタイムボートで時空を駆けるぼん。二人の成長にもご期待ください! (解説/綿引勝美)
そして、未収録だった作品は、今のこれに通じていると……
余談 「T・Pぼん」と「エスパー魔美」、どっちの女性の描き方がポリコレ的には妥当?
T・Pぼんは、ヒロインが途中で降板、交代する。南夕子とかバイオマンのイエローフォーを連想してはいけない(笑)
で、実はどちらも男子主人公を明確にリードするような立場。最初のヒロインは、実際にタイムパトロール隊員として指導教育する立場だし、次のヒロインは、後輩なんだけど超優秀なので、本当は先輩として指導教育する主人公と立場がしばしば逆転するのもギャグのひとつ。
言い方を変えるとエスパー魔美の「高畑さん」役が女性ヒロインなのだ。
主人公はドジで、ヒロインのフォローを受ける役割。
ただ…結局「プロレスのヒール(悪党)とベビーフェイス(善玉)」の関係にも似てて、「操縦席に座ってるのがヒールで、善玉は助手席」と言われる。
お話の主人公としては、その「ドジ」によってトラブル=物語の中心に位置し続けるわけだ。TPぼんも、魔美も。
こういう場合、「フィクションの中の女性」としては、どっちが評価されるべきなんでしょうかね?
まあ、これはいずれあとでもう少し考察しよう。