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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

【メモ】「神学論争」という言葉を巡るツイートと、そのリプの記録



これを読み、最後のツイートを書きながら思い出したのは、呉智英のこの文章。彼は吉本隆明論に際して、当時の思想状況と論壇を「神学」にたとえた。

・・・・私たちは、まことに不思議な「学問」を知っている。神学である。聖書学や宗教学や、歴史学の一分野としてのキリスト教史のことではない。神学は、さすがにキリスト教が主要宗教になったことがない日本では、キリスト教系の大学に見られるだけで、全くはやらない学 間である。が、欧米では、物理学や国語学や経済学など、学問の各分野と全く等価である学問なのである。それが神学である。
神学がどれほど不思議な学問であるか、ちょっと考えてみるだけでわかるであろう。この学間においては、何万冊の専門書を読破した神学者に対しても、シロートが完全に対抗し得る のである。この世に、エホバという名前の神がいる。それは唯一絶対全能神である。神が唯 一なのに、どうしてわざわざ「エホバ」という呼称が必要なのか知らないが、とにかくそう である。このエホバが、この世を創造したのであり、この世のすべてを完全に支配している のであり、そのことは聖書に、聖書のみに書いてあるのである。こういうバカげたことは、 まともなシロートなら、とても信じられない。だから、神学者たちは、まともなシロートを決して相手にしない…

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神学、吉本隆明

バカにつける薬 (双葉文庫)

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  • 作者:呉 智英
  • 発売日: 1996/07/01
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「決着のつかない論争を神学論争というけど、神学論争はかなり明確な結論が出ている」というツイートも面白いが、大屋雄裕氏らのいう「いやそれって、勝者が結論を強制する権力を独占したってことでしょ」のツッコミもさらにオモシロカタので記録する。


そして、話題の漫画「チ。」も、神学が当然重要な意味を持って登場してくる。学問の王道中の王道、すべての他の諸学はこの学問の召使であった。だが、召使の中には叛意を抱くものもいる・・・・・・・・

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チ。神学

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