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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

漫画の「動画化」(コマ表示と朗読)は流行するか? 「コマ割り」はどう生かされるか(サウンド図書館より)

という試みが始まったそうだ。

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作品自体も推奨するが、そもそもこの試み自体が、自分の長年の「問題意識」に大きくつながっている。

もう昔も昔、13年前の番組「マンガノゲンバ」にて、数分ほどやっていたんだ、コマを一コマずつ画面に表示、台詞をプロの声優が朗読する…という形での漫画紹介を

(略)……この「マンガノゲンバ」を見ていて感心するのは、漫画のコマを順番に映していって、声優がせりふを朗読すれば、それだけでそれなりの質のコンテンツができるなあ、ということだ。
これは日本漫画の力だよな。
コストは声優のギャラと編集費、版権者への権利金だけですな。これはタイアップ、宣伝でもあるわけだから(俺はこの朗読紙芝居を見て読み始めた作品も多い)権利金はわずかでもいいだろう。
これってむしろ、CSでレギュラー番組としてやったほうがいいと思うのだがどうでしょうか。


著作権者の了解を受けることが必要なのはもちろんだが、現実的にはMAD動画というのもたくさんあり、これもコマを紙芝居風に見せるものがたくさんあるようだ。


※少し古い記事なので、1日分の複数エントリがひと塊になっています
https://m-dojo.hatenadiary.com/entries/2007/10/02#p7


この話題になると、どうしても海賊というか非公式動画の話になってしまい、その結果現在では視聴できないものがほとんどだが…

上のニコニコ動画、見ましたか。
昨日希望したようなものが、そのまま存在した。
英語字幕までついているところがすごい。

ほんとに、単にコマを紙芝居のようにして効果音と音楽をつけただけなのにね。
これで実力ある声優が台詞を当てたらどうなるのか。

マンガノゲンバ」が毎回、いい作品を選んでこれをやっているのはたいしたものだが、一回書いた話で申し訳無いが、CSとか、地上波深夜放送でこういう「いい漫画(たぶん短編中心)をピックアップ」「コマを分解し紙芝居風に紹介」「声優、効果音、音楽をつける」という番組をやってもらえないだろうか。
(略)
権利取得を含め、低予算で作れると思います。もしくは、選者を豪華にして「夏目房之介が選ぶ傑作短編」とか「夢枕獏が選んだホラー漫画」という縛りでもいい。獏さんなんか「アンソロジー大好きだ、自信がある、やらせてくれえ」とかどっかで叫んでいたから安くやってくれると思うよ(笑)

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当時は「CSでやれば」と言っているところが時代性を感じさせるな……まぁそういうわけで、漫画作品の「アニメ化」というのは非常にそこにたどり着くまでのハードルが高いが、上のような「ページを分割して、そこに音や声を入れる『紙芝居動画』(この表現だと安っぽくなる。いい名称はないか)」だと、そのコストは問題にならないほど小さく、小さな団体・企業でも可能ではないか、と思うのです。
youtubeがその再生数に従って収入を得られるビジネスモデルも作っている以上、以前は趣味的な活動にしかならなかったが、しっかり利益や宣伝効果を狙ってのものとすることもできよう。



そして技法的には…?単純な「一コマごとの切り替え」ではなく、スクロールなどの技術(の体系)も必要???

この話も長年追って来たし、時々、上の「アバンチュリエ」作者の森田崇先生も巻き込んでいた(笑)

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主に電子書籍の話だったけど「デバイスの画面に絵が映り、それが切り替わっていく形式なら、漫画の『コマ割り』『見開き』技法はどう変わる?」という問題は共通しているのですよ。

で、実際の話として、この動画ではさまざまな技法によって、単純な一コマごとの切り替わりではない演出になっているでしょー…
こういう技法、どこで学べるんだろうね。



……本当はこういうものが、たとえば深夜の5分番組でもいいから地上波で放送されるのを今でも期待している。レジェンド級漫画家の古典の短編とか、いいんじゃないだろうか。

脳内企画書
TVミニ番組企画書 「深夜漫画館」(仮題)

深夜枠の10分番組。
日本が誇るマンガ文化の幅広い紹介を目的とする。

・作品 日本の漫画で、1話完結の短編を主に扱う。シリーズ作品でも、特に優れたものは、冒頭に3分程度、その漫画全体の設定や流れなどを紹介するコーナーを別に作り、その前提を踏まえて放送する、ということも考えていい。
 
・声優 一人何役もできる実力派の声優を男女1人ずつ。要は「まんが日本昔ばなし」方式。
 
・紹介者 広く視聴者を誘導するために、「紹介者」をつけてもいい。漫画に詳しい有名人、文化人などに選んでもらい、「○○が選んだこの一本」という形で付加価値をつける。実質、名前を借りるだけもいい。
 
・効果音、音楽をつける。音楽はタイアップ曲でもいいし、視聴者層を考えるとボーカロイドなどのフリー曲の使用もありえる
 
・放送局 できれば地上波、ダメならBS、CS。ダメならニコニコのオフィシャル。

予算 XXXXXXXXX円。「クールジャパン戦略」にのっかって国からカネを引っ張る。外国語版を作ってもいい。

さて、こんな番組をほんとに作ったら予算はいくらになるのでしょうかね。
てか、あんまり大きな声じゃ言えないけど「XXX円を作者や出版社に払ったら、公式にUPしていい」という仕組みがあればやりたい気も・・・もちろん出せる範囲はあるが。

とまあ、こういうようなことを以前から考えていたので「サウンド図書館」が漫画をこうやって本格的に、俳優の朗読によって、アニメ化ではない形の「動画化」をやっていく試みが興味深いものなのであります。