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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

凄い一瞬を切り取った新聞写真が評判。「動画を切り出せば写真と同様の画像に」はまだかな?

togetter.com

が評判。
評判になるだけのことはある。
司馬遼太郎が自分の新聞社経験から忍者小説「梟の城」を書いた時「名前は残らず仕事だけ残る、その新聞記者が逆説的に持っている誇りやロマンを、ニンジャに仮託して描いた」と話していた。
今は署名記事も増えたし、その時代とは違う。そしてカメラマン名に注目した人がいたからこうなる。


ところで。
こんなすごい瞬間のシャッターを切るには当然、多くの経験と技術がいるわけだけど、

死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001

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この「シャッターを切る」という部分に限っては、技術の進歩が解決するんじゃないか?と思っています。
つまり「高性能のビデオを回して、あとからその動画映像から一瞬を切り取って静止画化すれば、プロカメラマンがベストを見計らって切ったシャッターのタイミングと、最低でも、とりあえず同じ映像はおさめられる。前後を比較すれば、もっといい構図を無限に選べる」という…それは、ビデオ画像から静止画を切り取ると、画質の点でカメラに及ばないなら無理だが、それは技術の進歩でだんだんとイコールになっていくのではないか…と。



もちろん、そもそもいい構図を得るためにはポジショニングをとらねばならない。時には同業者や邪魔な群衆を物理的に蹴散らすなども必要になる(笑)
その構図を選ぶ、ポジショニングをするってそれだけでも、カメラマンがカメラマンとして求められることは変わらないだろう。
だけれども、「ベストの瞬間を狙ってシャッターを切る技術は不要になる」だけで、その負担や学習すべき技術は大幅に減る。
また、正直なところ、議事堂の玄関から出てくる政治家とか、ホームベースに帰塁しようとする三塁手など、狙うべき地点や構図はあまり問題にならない、そんな写真もあるわけで。

カダフィ最後の瞬間」再論
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120719/p2
から再論

そしてもっとも印象に残ったのは・・・特別賞
この写真展では「たまたま重大な現場に居合わせたトーシロ」が撮った写真は基本的に対象外だが、あまりにすごい、重大な写真には特別賞を与えている。
今回は、「リビアで捕らえられ、殺される直前のカダフィ」が特別賞を撮った。無名の反乱軍兵士のビデオから写真に起こされた。
その「砂漠の狂犬」最後の写真の表情にも深い印象を持ったが、同時に、「え?ビデオから写真にしたら画質最悪だと思ったら、負けないほどきれいな画質だよ!!」にも驚きましたね。
もし「ビデオ回す」→、「その中でいい場面をコマ送りから1枚の写真にする」
というのに、画質の問題がなくなったら・・・「シャッターチャンス」って死語になるんじゃないか?格闘技の写真だって、決定的なKOパンチのシーンを狙う・・・という作業自体は当分滅びないが、いいアングルを決めてある程度ピントを合わせたら、その後数十秒はビデオを回していけば撮り逃がし無し!!となっていくのかもしれない。

でもあと4、5年はかかるかな。どうだろう。カメラ・ビデオ技術の最先端はよく分からない。

最近はカメラの中に映像情報を蓄積して、「アッ!と思ってシャッターを押すと、その少し前の映像も保存される」的なものもあるとかないとか。連射機能とかも最近はすごくなっているし、ちょっとほしいことは間違いない。買う買わないはともかく、電気店で現在の流れを聞いてみよう。

m-dojo.hatenadiary.com


ここから8年たったけど、この面での技術進歩はどうなったんでしょうね???
カメラマニアにでも、あとでご教示いただきたいもの。

報道写真が伝えた100年 (定点観測者としての通信社)

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ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

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