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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

何があっても、「顔認証」技術は進歩し、普及するだろう…それがどうなるかだ。

昨日書ききれなかったことを、あらためて再論

顔認証:大阪駅ビルでの実証実験 市民抗議でめど立たず
毎日新聞 2014年03月06日 06時00分(最終更新 03月06日 09時46分)
http://mainichi.jp/select/news/20140306k0000m040167000c.html
 JR大阪駅大阪市北区)の駅ビル「大阪ステーションシティ」で、顔認証カメラで通行人を追跡する大規模な実証実験が4月から始まる予定だったが、市民からの抗議が寄せられたため、開始のめどが立たなくなっていることが分かった。公共の場所での実験は全国初。自身のデータを無断で収集・利用されることへの市民の反感が強いことが表面化した。

古い記事にリンクが張られているので、そっちも覗いてみる。

http://mainichi.jp/select/news/20140306k0000e040192000c.html
「怖いですねえ」。カメラの近くを通り掛かった京都市の主婦(55)は眉をひそめた。「何がって、自分の顔がいつ撮られているか分からないのがね。データをちゃんと消してくれるのかどうかも確かめようがないし」

 「人の集まる所だから仕方がない」(62歳男性)という声もあったが、「何でそんなことするんですかね。居場所を知られたくないこともあるじゃないですか」(41歳男性)など、違和感を口にする人が目立った。

 ◇雑踏にカメラ、運用基準は秘密
http://mainichi.jp/area/news/20140227ddn001040003000c.html
 雑踏や群衆にビデオカメラを向けると瞬時に特定の人物を見つけ出すことのできる顔認証装置が今年度、全国5都県の警察に導入された。組織犯罪捜査が目的とされるが、目的外使用をチェックする仕組みは未整備で、誰にそのカメラが向けられるのかは「ブラックボックス」の中だ。【日下部聡】

 装置は「可搬型顔画像検出照合装置」。毎日新聞の情報公開請求に警察庁が開示した入札用の仕様説明書によると、ノートパソコンに顔画像データベースと顔認証・照合ソフトを組み込んだものだ。接続したビデオカメラに映った人々の顔をデータベースに登録されている顔写真と照合し、一致したら音や画面表示などで知らせる。

 性能として、▽10人以上の顔を同時に検知できる▽サングラスやマスク姿、正面でない場合も検知できる▽被写体の動きを追跡できる▽10万件のデータベースと1秒以内に照合できる−−などが挙げられている。赤外線カメラへの対応も可能で、暗い場所での使用も想定しているとみられる。撮影した顔画像は100万点以上を保存できる。

 入札は昨年4月に行われ、精密機器メーカー、オムロンソーシアルソリューションズが598万5000円で落札した

http://mainichi.jp/select/news/20140227k0000m040038000c.html

警察庁警察大学校警察情報通信研究センターは20年前から顔認証の研究を続けてきた。2012年には、NECが開発した顔認証システムの性能を検証したところ、同一人物の12年前の顔写真とも照合できたほか、ひげ、帽子、サングラス姿でも誤判定がなかったという。この結果を受け、研究員の一人は論文で、全国の容疑者写真をデータベース化して照合するシステムの構築を提言している。

 ただ、同センターの末沢洋・応用第2研究科長(48)は「防犯カメラの画像は必ずしも理想的な状態で撮影されたものではない。小さかったり陰影があったりする画像をどう鮮明化するかが課題」と話す。コンピューターは人間の顔を両目の位置関係で認識するので、斜めや横から撮影された顔の照合は難しいという。

 技術は秘密にされているわけではない。

 「顔照合に人体照合を組み合わせ、複数箇所の防犯カメラ映像を分析することで、犯人の逃走経路を推定することができる」−−。1月に大阪弁護士会が開いたシンポジウムで、オムロンソーシアルソリューションズ・コア技術開発部の労世●(ろうせいこう)氏(51)は研究中の技術を解説した。


ううむ。
はっきり言って、自分は「顔認証システム」は非常に危険(なところもある)だと思うけど、同時に「セクシーな技術」だと思うね。最近、ビッグデータ統計学をさして、「これから20年間、もっともセクシーな学問になる」と言った人がいたけど、このキャッチフレーズはそのまま使える。「顔認証はここ10年、もっともセクシー&デンジャラスな技術になる」、と。セクシー&デンジャラス、なんか女子プロのタッグチームみたい(笑)。


路上やイベント会場の雑踏から、一人の個人を見つけ出す技術…が普及したら、なにが起きる?いまこそ「SF的想像力」発動せよ!!

youtubeやネットメディアが記者会見の「全文革命」を産んだような、そんな影響に関して。


これについて当「見えない道場本舗」は、トピックが出るたびにいろいろ考えてたんで、ダブるところもあるだろうけど、虫干しも兼ねて。


・おまわりさんがウェアラブルバイスとして「グーグルグラス」的なものをかけて街を廻る。指名手配犯人が歩いていたら、ピピピピ…と一致!タイーホ!!!(一説にはリオ五輪のときに、ブラジル警察が実用化?)
 
・駅、空港、港、バス停・・・そこにはカメラが設置され、逃走を図る指名手配犯人が逮捕!!

 
・家のインターホンはほぼ、「押した人の顔や声を録画する」機能がデフォルト装備。悪質訪問販売者は、顔と声がばっちり記録に残り、さらにそれがデータベース化!悪質訪問販売減少!!
この話は以前書きました。

■顔画像認識、訪問販売者の顔録画・・・、悪質商売は減少?(テツぼん、こち亀
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121003/p3

・「コミケでコスプレしてた人」「AVに出演してた人」「国技館の砂被りで相撲見てyた人」「プロレス会場で絶叫してる人」などが言い逃れできず次々見つかって、いろいろ修羅場。
これも過去に書いたり、関連サイトにリンクを張ったりしていた。

・「顔画像をもとに似た顔の人が出ている AV を検索するツールを公開しました」
http://parosky.net/wordpress/?p=1341
上の技術の危険性を警告する記事
http://d.hatena.ne.jp/next49/20121127/p3
 

・あと3、4年で、コミケでコスプレしてる人たちとかは、顔写真検索で特定できるようになるんじゃないの?…というSF。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110818/p2

げんしけん」で確か、空気を読まない男の子が荻上さんに「オギチン、○○のイベント行ってたよね?」と写真つきで追及する回があったよね。あれがお手軽にできるようになる(笑)。
 
・パチンコ店などに普及し「凄腕のパチプロ」「伝説のゴト師」などがやってくるたびに警戒態勢を取れる。スーパーでは「万引きされた」という結果と、「犯行の前後の防犯カメラ映像+顔認証」で、さらには地域のスーパーがネットワーク化して…結果から逆算した「重要容疑者」を浮上させる。
これ、twitterで教えてもらったけど、「パチンコ店+顔認証技術」はリアルな話なんだそうです。

gryphonjapan ‏@gryphonjapan 3月11日
私はこれ、非公共施設が、アナウンスなくやり始めるんじゃないかと思う。 “顔認証カメラで通行人を追跡する大規模な実証実験…抗議が寄せられたため、開始のめどが立たなく…” / “顔認証:大阪駅ビルでの実証実験 市民抗議でめど立たず -…” http://htn.to/LpfZry
 
も、やや‏@tee21c
@gryphonjapan パチンコ屋は顧客管理に既に導入してますね。顔認証万引き防止システムなんかもありますし。規制をかける法律が無い以上どこまでもエスカレートするのではないかと。
http://pachinkokouryaku.fc2web.com/kao1.html
http://www.face-lykaon.com/
 
ふうむ。“オムロンのサイト(http://www.omron.co.jp/press/2004/s0301.htm …)は、2005年の9月まで、顔認証システムの導入例として、パチンコホールを用いていた。来店した客の顔をカメラが捉えるとデータベースの個人情報が呼び出さ http://htn.to/hB6rLt

公権力、公共施設での歯止めは必要だろう…しかし、技術は民間で普及し、安くなり…ついには普通になるだろう。

と。
だって、一種の「超能力」なんだよ。都会の雑踏から、駅の構内から、一人の人物を発見するなんて。
あれだよ「十分に発達した科学は魔法と見分けがつかない」のまさに実践なんだ。(だから自分は興味あるんだけどね)
 
そしてそれは…「この人ごみの中だ、誰にも俺のことはわかるまい」という…「都市の空気は自由にする」と言われた時代から、1000年だか続いた「社会の前提」をぶち壊すことにつながるのだ。いい面でも悪い面でも。

■「都市の人ごみ、雑踏や店の来客の中から、一人を簡単に発見できる社会」とは
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090611/p5

それはあれだ、人類数千年の歴史で「母親になるのは事実だ。父親になるのは世論だ(だれが本当の父親かはわからない)」という前提で制度設計されてたのが、21世紀にその壁を破ることが出来た…そこから派生するもろもろのように。


そしておそらく…これは俺の想像だけど、顔認証技術は、どこかで技術的な壁にぶつかるとはあまり思えない。たゆまず怠けず、ひたすら精度が固まり、正確性が向上し、コストも安くなり、一般的に普及し…最後はみんなのスマートフォンに常備されていくのではないか。
さて、そのときの社会は。星新一に見てもらいたかった世界だ。

皆さんはお読みになられたか?私は数日内に注文が届くはず。