まず「〇〇はパーだから」という表現は使えなかった、という話から。
担当がきて
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 21, 2020
「○○はパーだから」という台詞を代えてほしいと言われた。
結構きびしいなー
文さんの「俺、今現在の長嶋茂雄のモノマネしか出来ないし」以来の直しかな
使っちゃいけない言葉の代用として
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 21, 2020
金属バットの「バグってる」
見取り図の「あたおか」
とかが使い勝手が、いいんだけど
こっちを使えば今度は
パクリだと別の人達に非難される。
ダメならダメで先にオリジナル表現を出さないといけない
どちらにしても面倒な世の中ですな
「○○はパーだから」
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
直したけどパーを説明するようなものになって
単語として置き換える事は出来なかった。
類語を深く調べたけど
インパクトがあるのは、全て使っては
いけない言葉だった。
パーは意外と最後の砦だったのかもしれないと思いました。
ちなみに「パー」が使えないから怒っているわけでは
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
ないですよ。
「ご指摘有難うございます」に近い感情ですよ。
むか〜しは、かなり抵抗しましたが、もう完全に無理な時代なので…
でも、小栗さんへの作文が載せられなかった時は、かなり凹みましたが…わざわざ書いたのに感が滅茶苦茶強かった。
そこから連想して、ということだろうか…
「今まで一番困ったのは、工藤の初期設定への待った」
今までで、一番困ったのは工藤の初期設定に待ったが、かかった事です。
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
喧嘩商売の連載前から、かなり詳細に戦い方を決めていたので本当に参りました。設定を変えても屋上の戦いまでは初期設定通りに描けましたが、トーナメントでの2回目の戦いは全面的に直さなくてはいけなくなりました。
喧嘩商売から喧嘩稼業まで読んでくれている方にはこれがいかに重要な事か分かってもらえると思いますが、「連載や〜めた」までなりました。
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
工藤のキャラクターを出す前に、嫌な予感がしたのか
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
今までやったことのない「こういうキャラクターを出そうと思っているんですが」的なメールを送りました。
A案B案C案
と作ってAは雑誌に掲載されにくいけど説明リアル
BはCとAの中間
Cは雑誌に掲載できるけどリアルではない
ところがC案でもダメだという事になりました。
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
ヤンマガのライバル誌とかでも普通に掲載されていた内容だったので完全に計算外で、お手上げ状態になり多分一ヶ月ぐらい休んだと思います。
出版社に明確な基準があるわけじゃなくて、作家の格や
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
作風によってOKだったりする。
いわばグレーな状態が殆どで、その方が出版社や作家にとってその方が都合がいいことが多いからそのままにしているわけで…
当時、編集部は僕にはギャグを描いてろよって考えだったろうから
仕方がない事ではある。
金田戦はダウン後の攻撃が一発許されるっていう内容でしたが、当初は3発許せるという設定だったと思います。
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
その3発をいかに有効に使うかも見せどころにするつもりだったのですが、その設定にすると戦いが長すぎる事に気付いたのでやめました。一発の設定でも一話分ぐらいは内容を削ったと思います。 https://t.co/98D2KfXxl6
工藤vs十兵衛、金田vs十兵衛、工藤vs梶原は最初から最後までかなり細く決めていたので締め切り以外の苦労はなかったです。
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
石橋戦も結構考えてあったかな。
工藤vs梶原で皆さんの文句の多い部分は実は締め切りのせいで内容というか絵をかえました。 https://t.co/5hOwqFdLpQ
それは狼の部分です。
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
当初は赤ちゃんの工藤が成長しながら、倒れている工藤に話しかける設定だったのですが、「締め切りで間に合わない!落ちる!どうする⁉️」っと考えた時ファー付きの出来のいい3Dモデルの狼があったのです。「これを使えばデジタル処理だけでペン入れはいらない!」
ネタバレになるので言えないのですが、全く狼と関係ないわけではないし……っとなって狼に代えたというのが工藤vs梶原の思い出です。
— 木多康昭 (@KitaYasuaki) January 22, 2020
「先天性の〇〇」は、いろいろ編集部的には厄介なのだろうか…でも・・・?
おそらくは、これまでの格闘技もの…だけではなく、たぶん白土三平の忍者ものからあったネタの一つで、「漫画的な、キャラクターの戦闘力や超能力じみた特殊能力を『先天的な特異体質(一種の病気)』という設定にする」というのが、今、ちょっと編集部から待ったがかかりやすくなっているんだろうか、と推測する。
全面NGじゃないと思うよ。相撲の横綱の「筋力が異様に強い」というのもナントカカントカという先天性の体質ということにしてたし、ほかにも短期記憶が失われる人も出てるし。
そもそも「無感無痛症」だって、田中芳樹原作・荒川弘作画で講談社の中では売れている作品のひとつである「アルスラーン戦記」に、シンドゥラでの神前決闘のダリューンの相手として登場したしね。
しかし色々、むつかしいもんだね…
ただ、さらに推測すると、だから「連載やーーめた」になっただけじゃなくて、単純に休みたかったのも理由なんじゃないか、とも邪推する(笑)
まとめあり
togetter.com