はてなでバズったこの記事。について【全文革命】
www.asahi.com
これ、「最初、怒った石破氏が途中退席した」という誤報が交じっていて、それでちょっと余計な方面に議論された(現在修正済み)けど、記事の骨子は別に虚偽とかではない。
・衆議院憲法審査委員会があった
・石破茂氏は発言機会を求めていたが、指名されず発言できなかった
・石破氏は立腹した
という事実がある。
それは、別のメディアの記事でも描かれている。
www.sankei.com
…自民党の石破茂元幹事長が28日、衆院憲法審査会で発言を求めたが最後まで指名されず、憤激する一幕があった。審査会後、周辺に「全然当たらない」とこぼした。この日の審査会は約1時間10分で、与野党幹事による欧州視察を踏まえた自由討議が行われた。各会派1人ずつ意見を表明した後、発言希望者はネームプレートを立て、佐藤勉審査会長(自民)が指名した。
佐藤氏は国民民主党の玉木雄一郎代表や自民党の中谷元・元防衛相ら発言を希望する与野党議員を次々と指名したが、石破氏は指名されなかった。審査会後、憲法審幹事で自民党石破派の山下貴司元法相らがなだめたが、憤懣やるかたない…
ただ、そこに添付された写真を見ると……
どうも、確実には断定できないけど、審査会の動画冒頭で言われている「発言希望者はネームプレートを立ててください」という話と合わせると、このとき石破茂氏もそうだし、その隣の稲田朋美氏も、発言機会を求めたが、結局発言できなかった一人なのではないか?と。
また動画終盤、1時間11分13秒の遠景を見ると、ネームプレートを立てていた状態で閉会を宣言された議員は、少なくとも4人はいるようである。
もちろん、ニュースとしては朝日も産経も扱ったように「発言機会を得られなかった石破氏が『憤懣やる方ない』様子だった」というのがニュースなので、怒ってなかった?稲田氏がニュースから外れるのは仕方ない話である。ただし、タイトルにうたったように、その情報があるとないとでは、「印象」ががらりとかわる、ぜったいに変わるよね(笑)。
少なくとも、この350以上のブクマの流れのようにはならんのと違いますか(笑)
b.hatena.ne.jp
また、すでにそのブクマで指摘があるけど
石破氏、憲法審査会で指されず激怒 発言機会与えられず:朝日新聞デジタルb.hatena.ne.jp佐藤勉会長(自民)が指名する方式 衆院・憲法審査会 11/28自由討議 <a href="https://www.youtube.com/watch?v=j4PVLVIenBI" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://www.youtube.com/watch?v=j4PVLVIenBI</a> 挙札指名は35分から 野党と与党で交互に指名の方式で自民から4人指名 会派と挙札で被ったのは野党議員か
2019/11/28 19:30
会議冒頭(動画で1分ごろ)でルール説明があるけど
・最初に各会派が一人ずつ、大会派準に発言(この発言者は事前に決まっている)自民、立国社、共産、維新、希望の党(まだあったんだ!)の5人。
・その後に順序を定めず自由討議、希望者はネームプレートを立てる…だけれども、その自由討議は、野党・与党交互に指名するという不文律があった?らしいのだ。 さすがに8回繰り返して、このルールが偶然そうだった、ということはないだろう。
自由討議は1人5分
玉木 野党
柴山 自民
中川 野党
新藤 自民
古川 野党
上川 自民
奥野(※冒頭と合わせて、2回目の発言となる) 野党
中谷 自民
8人で、約40分を費やし、冒頭と合わせて1時間10分ほどの時間を使い終了した
この動画にブクマしてるのは当方だけだけど
衆院・憲法審査会 11/28 自由討議b.hatena.ne.jp<a href="https://www.asahi.com/articles/ASMCX4K7PMCXUTFK00J.html" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://www.asahi.com/articles/ASMCX4K7PMCXUTFK00J.html</a> の元となる審査会動画。『2度指名された議員もいたことから、石破氏は激怒』は「与党と野党相互に指名」「既発言者は後回し」のどっちの原則優先?って話じゃないかな?
2019/11/29 02:13
となるのではないか
・2度の発言者は立国社の奥野総一郎議員。
・仮に、彼は2回目だからと石破氏指名すると与党側の連続発言になる
・ただし、「与党と野党相互に指名」は明文化されてないルール。「一度発言したひとは後回し(であるべきだ)」という、これも明文化されていないだろうが、おそらくあるであろう不文律と合わせて、どっちの原則優先?といえばやや議論になる話であり、石破氏は、既発言者は後回しルールを、与野党交互ルールより優先されるべきだ、ということで怒ってるのではないかな。
・皆もそれに賛成ですか?
と
・・・・・・・・・と、推測してみると、けっこうしょぼい話の可能性もある(なにしろ確認できないので断言できない)。なにしろ「自由討議」といっても、冒頭発言を除くと発言8人、(たぶん不文律でそうなっていると思われる)自民枠はその半分の4人。その4人の枠に石破氏が入らなかった…だとねえ。ぶっちゃけ起こったからこそニュースになったので、いわゆる「泣かない子供は乳をもらえない」で、存在感を示した石破氏のしたたかさ、とみることもできる。
ただ、だからこそこれは、当方で以前から語っている「全文革命」のひとつなのであろう。ニュースではノイズとして報じられなかった情報も(今回は偶然写真もあったが)、最初から最後までの動画公開という「全文」によって検証される、という話。
というか、朝日記事にあるコメントだと
石破氏は審査会後、朝日新聞の取材に「(衆院)本会議が迫っているわけでもないのに、時間を切って発言を制限するのはいかがなものか」と述べ、怒りが収まらない様子だった。(鬼原民幸)
だと、もっと時間をとれ、発言に時間制限を設けるな、という話になり、それだと恐らくは与野党の、この審査会開催前の協議と合意が問題だということになるし、さらにいえば、「この審査会の時間をたっぷりとろう、本会議もうしろにすぐ、というわけではないし」という主張は、むしろ野党側に受け入れがたい提案ではなかったか(石橋は与党・自民の議員だし当然だが)
また、余談だけど産経記事には「審査会後、憲法審幹事で自民党石破派の山下貴司元法相ら」とあるように、幹事のひとりは石破派…そして実際の発言者って、自民の冒頭(この冒頭発言者は、あらかじめ決まってたっぽい?)は石破派の忠臣で、安倍政権では農水相だったので締め付けがあったがそれを撥ね付けた、と言われる斎藤健氏、2018年総裁選で石破推薦人の一人だった中谷元氏が入っていたのだよね。
このへん、これ以上の材料がないけど、これをヒントに、他の情報にアクセスできる人はさらなる「ファクトチェック」をしてほしい。
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