台風と言う、予想外のテーマがぶつかってしまい、なかなか大会自体に焦点を当てられない今回のライジンとONEなのですが、なんだかんだとバタバタしているうちに明日とあさっての開催になってしまいました。
大急ぎで、簡単に申し上げますが
朝倉海vs佐々木憂流迦、これは本当にすごいカードだと思います。
まずはじめに賞賛しておくべきなのは朝倉海の、この試合を受けたその潔さと言うか、振る舞い、それが満点だということだ。
真夏に堀口恭司から KO 勝利を奪い、大晦日にはタイトル戦でのリマッチがほぼ確定しているというこの状況、体調的にも自分のブランド的にも、「手の内を見せない」ということでも、8月から12月まで試合を挟まずに練習とコンディション向上に専念するというのは十分可能だったろうし、自然にありえる話だと思っていた。 オファーに応じたということそれ自体が目を疑うようなことで、本当にすごいと思う。
ひょっとしたら本当に「調整試合」「世界前哨戦」を挟みたかったのかもしれないが、それにしたところで佐々木憂流迦を指名するということはない。これは試合が決定していたが佐々木うるかの体調不良で一旦流れたと言う、そういう「筋」の問題だったのかもしれないが、試合中止は相手が原因だし、何より佐々木はその後石渡伸太郎に敗北してしまった。 RIZINをめぐる見えないトーナメントでは敗退の烙印を押されてもおかしくなかった、その佐々木に、以前試合が決まっていたという「スジ」で対戦を受諾したとしたら、朝倉海のビッグハート振りにはつくづく脱帽するしかない。
その上で。
かたや堀口にKO勝利、かたや石渡に敗北……だから、見えないランキング的に大いに差がついてるのは自明ではあるけれど、 それでも自分は今回の試合で佐々木憂流迦が勝利することを願っているし、またそう予想している
根拠は「佐々木が寝技でやっちゃってくれるだろう」という、まさにド=シロートな印象論ですが、UFC1のころがそうだったように、やはり最後に寝技に引きずり込もうというプランを持っているものなら、倒せ切ると思うのです。
大沢ケンジさんらが朝倉弟はびっくりするほど腰が強い、倒れてもすぐ立てる、と煽っていますが、なんのなんの、佐々木は寝技皇子(王子から格上げ)。そして何よりムエタイ的な、長いリーチを使って遠方から打ち合うような技術があり、そこに膝を織り交ぜるスタイルは、全く打撃ができずに寝技一本で狙うしかないというのと大いに違うはずだ。
朝倉海も膝は強いので、膝蹴りの攻防が(首相撲からかな?)ポイントとなるだろう。
このへんのファイトスタイルはオールラウンダー廻で、憂流迦がモデルになったファイターの紹介が端的なので再紹介しちゃおう
佐々木憂流迦がモデルのキャラクターが「オールラウンダー廻」に出ている。
こんな選手が出ているのです。
「華がある」という基準で語られて、こんなにダメージを負う主人公もそういないぞ(笑)
というか、「佐々木憂流迦ってどんな選手なの?」という問いには、彼がモデルと自他共に認めるこの選手の特徴描写が一番端的で説明がラクなので、そのまま廻クンの参謀のセリフを紹介しちゃえ(勝手な理由だな、おい)
「む、むう、あの技は…」
m-dojo.hatenadiary.com
- 作者: 遠藤浩輝
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/03/23
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
かつて慧舟會駿河道場では暴走バッファロー、狂鬼、殺人嗜好症…などと呼ばれたテツヤ・サノも スパーリングパートナーにして腕を磨いた佐々木憂流迦。
ここで朝倉海に勝利したら、 前述したRIZINの「見えないランキング表」はリセットと言うかある種の混沌が生まれる。例えば大晦日、タイトルマッチは予定通り堀口恭司対朝倉海でいいのか(いいとは思うが、負けのダメージによっては物理的、医学的にできなくなる可能性もある)。佐々木は朝倉とのリベンジマッチを受ける義務が出てくるのか、堀口へのタイトル挑戦権をスライドで得るのか、石渡伸太郎はどう扱われるのか…この辺もさっぱり分からないで、RIZINとしてはリスクが大きい話だ。ひょっとしたらプロモーターは朝倉海が問題なく勝つだろう、という前提でカードを決めたのかもしれないが…
そんなことをひっくり返すようなファイトを期待したい。そして繰り返すが佐々木憂流迦が勝つことを疑っていません。