【訃報】和田誠さん死去、妻の平野レミがコメント発表https://t.co/9i2333hksY
— ライブドアニュース (@livedoornews) October 11, 2019
「47年間、私の料理を美味しい美味しいって食べてくれて本当にありがとう。安らかにね」と長年連れ添った夫に呼びかけた。 pic.twitter.com/iST9A4wwkL
和田誠氏は、最初にそういう人がいるのだ、と認識したのは星新一「ほら男爵 現代の冒険」の挿絵だったな。子ども心に、すごくシンプルな絵だな、と思った一方、もうひとり星新一の挿絵と言えばお馴染みの真鍋博氏よりは好きだった。
その後、それ以上に印象に残ったのが映画に関係する活動で、バブル時代にその波にも乗って監督した作品群で、自分が見たのは「怪盗ルビイ」だけだ。これは原作のヘンリー・スレッサーという人が、星新一が「自分のお手本、ここからエッセンスを学んだ」と公言する作家だったから、であり、俳優名や監督名で見た訳ではなかった。
しかし、その後「お楽しみはこれからだ」、そして三谷幸喜と組んだ映画対談集「それはまた別の話」などで、さまざまに学んだ。

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とくに映画の名セリフを集めた「お楽しみは」シリーズは、自分の名セリフや名言コレクションにも多くの影響を与え、個人的にも印象に残ったり資料としてメモしたものも多い。
もともと、ビデオすらない時代から始まった企画で、元は和田氏の記憶とメモで「名セリフ」を再現したそうで…だから、厳密に史料批判すると、そんなセリフ有ったか、とか翻訳がちがう、みたいなこともあるらしい。でもそれを含めて、やはり人類の財産であったのだよ。
「時は偉大な作家だ。つねに完璧な結末を書く」
「世の中には悪魔に魂を売りたがってる人間がたくさんいる。 問題は買ってくれる悪魔がなかなかいないってことだ」
「自分を好きになったほうがいい。長く付き合うんだから」
「勇敢な軍人の条件は、勇敢すぎないことだ」
「主よ、助けてくれとは申しません。私の邪魔をしないで下さい」
「ダイヤとは奇妙なものだ。科学的にはただの炭素だが、これにふれると何でも傷つく。ガラスも、金属も、人間も」
「順調なら一週間後、パクられたら二十年後に会おう」
・・・・・・・・・・。
最後に、和田氏のもうひとつの本領発揮であった、パロディ創作の傑作を紹介して追悼に変えたい。
和田誠流「もし司馬遼太郎が、自分の文体で川端康成『雪国』を書いたら」

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古い資料に、和田誠が描いたパロディ読本「倫敦巴里」のコピーがあり、そこで「雪国」のをいろんな人の文体で描く、というのがあった。
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) April 30, 2015
一番分かりやすい「もし司馬遼太郎が『雪国』をかいたら」。 pic.twitter.com/GistUjUBVt