INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「女の子とライダー・戦隊」の話題から『でぃす×こみ』を再論すると…

いま、ブクマをにぎわせております。


もーくだらんというか
ブクマコメント欄
b.hatena.ne.jp
でも全部言われてるし、何より、全ネタ「トクサツガガガ」でテーマになったやろ!
ドラマでも映像化されたやろ!!そのステマか?

togetter.com

としかいいようがないものなので、略す。

トクサツガガガ Blu-ray BOX

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トクサツガガガ (15) (ビッグコミックス)

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しかし。そのついでに、行きがけの駄賃で、こっちの話も過去記事から引っ張り出して、決着をつけたい。

でぃす×こみ」登場人物の評価に決着!トラブルの元凶?たる女性編集者は、やはり『悪』なのだ(…ろうか?)。

ゆうきまさみ先生の、小味の効いた全3巻の短期連載「でぃす×こみ」という作品がある。内容は…アマゾン解説参照

まさか…BL!?兄妹漫画家コメディー!

「ゆうきさん、どうしたの!?」と物議を醸した、
革新の“漫画家マンガ”誕生!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

万年選外ながら、漫画家を目指す女子高生・渡瀬かおる。
しかしある日、ビッグな新人漫画賞を受賞!
だが授賞式で仰天&顔面蒼白―――
それもそのはず、「あたしが描いた漫画じゃないっ!!」!!

なんと、かおるの名前を騙って、しかも“BL漫画”を
応募したのは―――実の兄だった!?


笑劇必至、ゆうきまさみの新境地!!
努力の妹×天才の兄が織りなす、凸凹漫画家コメディー!



連載が始まった直後、まだ単行本も出ない中で、紹介文を載せた当ブログ。
ただ、そのとき、これに気づいたのはたぶん慧眼なんだろうけど…タイトルに注目。
抜粋して、例によって「再放送」する。

m-dojo.hatenadiary.com

…ここから表題の話になっていく・・・ただ躊躇するんだよなあ・・・。この肩の凝らないコメディで、この話題に持っていくのは。ちょっと騒々しい分野だからね。でも、構わず書いていく。

これは「差別」か?

つまり、このように「取りつくろいもの」になる理由というのが・・・社会的偏見、差別主義者の跋扈する今の社会状況がシカラシムルものではないか??という問いです。

こーすることによっておはなしが、前述したような笑える「取りつくろいもの」になっていくのは分かりるのですが、ここで皆さんお待ちかね、「ポリティカル・コレクトネス」の登場でえす。
さて、この女性編集者の態度は”差別”か”偏見”か・・・あるいは?という問いをたててみる。
(略)

ま、とにかく、本人の個人的な、リアルな性的指向がどーこーに関係なく、
(1)創作意欲のたまものとして結果的に「BL漫画」を描く「男性漫画家」がいた、と。
(2)それを知らずに、その男性に「(ああいう)BL漫画を、男性が描いたらドン引きですわー」と編集者が言い放つ。
(3)その結果、(1)の男性は正体を明かす(カミングアウト?)ことができなかった。


この展開・・・「愉快なコメディ」なのか「深刻な社会的差別・偏見を告発するドラマ」なのか?
かの(2)の女性編集者は、恥知らずの差別主義者なのか???


いいですか、ワンモアリピート。


「…これもまた、女子による女子のための漫画なんだからってね!」

(問い)「つかぬことを伺いますが―――すると男子はあーゆー漫画を描きませんか?」

これは女子ロマンの世界ですからねー。男の子には描けないってゆーか…男が描いてきたらブッ飛ばすってゆーか…」

「そうねえ、もし男があれを描いてきたら――。ん〜〜 あ、だめだめ!あたしが真っ先にドン引き!!


もちろん、これは「架空の人物」の「架空の発言」であり、さらにいえば、こういう人がいない事には「とりつくろいもの」としての同作品がそもそも成立しないというストーリー上の必然というものがあって、作者の思想の反映とも思えないし、上のリアルな発言とはそもそも別物である。ただ、それとは別に、作中の人物に評価を下すとするなら…上の女性編集者(八反田)は「やや発想が極端で過激だが、善良かつ優秀な人」ぐらいの微熱的な批判をするわけにはいかまいて。

今回の騒動となったツイート氏と同レベルの発想をする、とんでもない差別主義者」ということに、しないとしゃーない。前回、そう断言せず留保をした、当ブログもその判断は甘かったということになろう。「文明の名において、彼女は断罪されるべきである」という、心に東京裁判である。



実をいうと、上の記事とか忘れてたんだよ、本当は(笑)。それを思い出したのは、作家・水戸泉氏のこのツイートでござる。

読んで
「どっかでデジャヴ感があるな…あ、これか!!」と思い出したのだ、「でぃす×こみ」の編集者・八反田のせりふを。そのまんまやんね。

にしても、「でぃす×こみ」が初掲載されたのは6年前の2013年(そんなにかよ…)。あのころ、BLを読む男性読者(腐男子、というんだっけ?)なんていう存在がクローズアップされたり、注目されたりしてたのかなあ…って、げんしけん二代目は2010年開始だったらしい。
ではあるが、やはり世の中の風潮というのは変わっているのだろうか。あと数年後、あるいは10年20年後には、「その雑誌の編集者が『男子がBLを描くなんてドン引きだ!』と放言したので、男性BL作家がその正体をカミングアウトできず、そのまま妹が前面に立って替え玉のような形で創作活動を行うことになった」なんて設定をみんなが理解できずに首をひねるようなこともあるんだろうか…

参考
togetter.com


いま、ブコメで書いた自分コメントがけっこういいとこついてる(笑)

「ちょいと困ったものだけど、でも愛すべき欠点」な描写にこそ、時代状況(OKとNGの範囲)が映し出される、との仮説を書いてて思いついた(例えば諸星あたるが今許されるか、とか)