共同通信世論調査:安倍首相下の憲法改正 反対54%、賛成33% - 毎日新聞 https://t.co/zA97FPOuVF
— 前田 直人 (@Nao_Maeda_Asahi) 2018年1月14日
この単純な憲法改正ではなく「安倍首相下での憲法改正」を問う設問は、共同通信が継続してやっているものだ。
ただ、朝日新聞も問うている。
https://www.asahi.com/articles/ASKBS3PWJKBSUZPS007.html
◆今回の衆議院選挙で、自民党は憲法9条を改正し、自衛隊を明記することを公約に掲げました。あなたは、安倍政権のもとで、こうした憲法の改正をすることに、賛成ですか。反対ですか。
賛成36
反対45
その他・答えない19
よく考えたら面白い話で…
単純な「憲法改正」と「安倍政権下の憲法改正」は同結果になるのか違うのか。
違うとしたら、どのような判断で変わるのか。小沢一郎氏がある意味で主張しているように「自分は本来は憲法改正に賛成。しかし安倍はアホでまぬけで極右の頓智気だから、こいつの下での改憲には反対なのだ」という層があるかもしれないし、逆に「自分は憲法改正には反対ないし慎重だが、安倍首相なら有能かつバランスが取れている名宰相なので、彼の指導する改正ならまあいいかな」という層もいるのかもしれない。
というか、それならすべての政治的争点
例えば「夫婦別姓」「死刑廃止」「消費税増税」「原発ゼロ」「日朝交渉」も、単純に尋ねるのと、「安倍政権下の」と問うと賛否変わるのか??
ハッキリ言って、これは同じ条件で「安倍政権下の」という文面のアリ、なしで2つの調査をやってみてもらって、その差を見たほうが面白いのだが、そんなことやるとカネが膨大にかかるのでどこもやれないだろうな(笑)
もうひとつは、「安倍政権下の」というのは、もし彼が総裁三選したら、ということでも、長くて2022年までに、ということですわな。要は時間を区切られている、という。
これはたとえば「マイホームを買う予定があるか」と聞くのと、「2022年までにマイホームを購入する予定があるか」と聞くのとの違いになる・・・・・・・この場合、おしなべて後者の方が数字が低くなるだろう。
そこを見ると
数字を低くすることを狙った恣意的な設問だ!!という人もいるかもだが
一方で、安倍政権における憲法改正はその議席数や安倍の個人的な意欲から考えて、普通とは違う喫緊の課題、具体的イッシューなのだともいえる。
実はすごいのは、どこかの段階で「設問に『安倍首相下での』と入れよう!」と決断した、共同や朝日の世論調査担当者のどこかのだれか。
とにかく世論調査の質問は、過去との比較の関係で長期にわたって変更しないこと、そして回収率にも直結するのでシンプルであることが求められる。
それを変えようと発案し、実現するまでって地味ながらドラマがありそう…。
と同時に、要は安倍政権がそこまで長期にわたり、また憲法改正に現実味を持たせる議席を獲得していることの反映なのだろう。
・・・・・・・・・という、そんな話でした。