かこいいですね
7月29日に、ケリー氏は大統領候補指名受諾演説を行ない、そのなかで「尊敬される国に」と述べた。写真は、演説前に敬礼する同氏。(2004年 ロイター/Brian Snyder)(ロイター)http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9399/newpage45.htm
KERRY: I'm John Kerry, and I'm reporting for duty.
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A25678-2004Jul29.html
会場は おまつりさわぎ。
「I'm reporting for duty.」という言葉は一種の決まり文句らしいですね。
自分の過去記事思い出した。「文民と敬礼」
【疑問】政治家(文民)や元首は軍隊式「敬礼」を行うのでしょうか? - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160209/p3
結局これは、ぶん投げたのはいいけど、結果は「わからん」かったのだよな。
ただ、「プレジデント・クラブ」という本にはこういう記述があった。
……レーガンはきわめて重要な助言をふたつ与える。そのひとつ。週末はできるだけワシントンを離れ、キャンプデービットで過ごすように。
新鮮な空気、60万平方メートルの敷地を自由に散策し、ワシントンからわずかな時間でも離れているのは、体と心にとてもいい影響を与える。
この助言は目新しいものではなかったが、もうひとつは違う。
クリントンは敬礼の仕方を覚えなければならないというのだ。選挙期間中、クリントンは軍隊式の挨拶にどのように応えていいのかわからずに戸惑っているのがわかったというのだ。一国の最高指揮官としてクリントンは、職務をしっかりとこなすために、見苦しくないきびきびとした手の上げ下げを学ぶ必要があるとレーガンは指摘した。だがこれは厳密には正しくない。レーガンがホワイトハウスに入り、敬礼することが勤めだとするまでは、大統領が軍人に敬礼することはほとんどなかった。軍人は大統領に敬礼しなければならないが、その逆はありえなかった。
大統領としてレーガンは敬礼を返すことが望ましいと思い、海兵隊司令官に問うたところ、マリーンワン(大統領専用へリコプター)やエアフォースワンの階段の下で石造りのグリフォンのように直立不動の姿勢で立っている兵士に敬礼で応えるのは正式なことであるとわかった。
(略)
元アメリカ陸軍航空隊情報部将校であり、俳優の時には兵士の役を演じたことも会ったので、敬礼のやり方は知っていた。コツはよどみのない動作だとレーガンはクリントンに教えた。兵士は蜂蜜がぽたぽたと滴っているかのようにゆっくりと手をあげ、それからなにか不快なものでも振り払うかのように勢いよく手を振るように敬礼するのがすきなのだ、という。クリントンは軍隊経験が無く(選挙運動中には、若いときに兵役を逃れた理由を説明しなければならなかった)、レーガンのこの助言を喜んで受け入れた。
そこで81歳のレーガンは、46歳のクリントンに個人レッスンを行った。(略)ふたりは完璧な敬礼の仕方を練習するのだった。…(略)のちにクリントンは、元軍人の側近を教師に、軍隊経験のないスタッフとともに敬礼の練習を繰り返した。偉大なる経験者と、未熟な最高権力者の友情、駆け引き、争い、罠。プライドを捨てて国を守るか、あくまで名誉にこだわるか―様々な思惑が渦巻くなか、党派を越えてつながる大統領たちを描くノンフィクション。
- 作者: ナンシーギブス,マイケルダフィー,Nancy Gibbs,Michael Duffy,横山啓明
- 出版社/メーカー: 柏書房
- 発売日: 2013/02/01
- メディア: 単行本
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著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ギブス,ナンシー
「タイム」誌・副編集長。「シカゴ・トリビューン」紙の選ぶ全米10人の雑誌記者のひとりに選ばれる。アメリカ同時多発テロについての特集記事で全米雑誌賞を受賞、その他にも大統領選挙など様々な事件についての記事を執筆ダフィー,マイケル
「タイム」誌・ワシントン支局長。ホワイトハウスについての報道(1994年)と国防・国家安全保障に関する報道(2003年)でジェラルド・R・フォード賞を受賞。1998年にはハーヴァード大学ケネディスクールのジョーン・ショレンスタイン・センターより調査報道賞を受賞。米PBS「Washington Week」には15年に渡って出演している