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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

南北戦争時、神出鬼没の騎兵を率いた”テネシーの幽霊”フォレストという男がいた(南北戦争フォーラム)


そう、コミックマーケットが開催中なのですな。
そして本日12日、「南北戦争フォーラム」が出店し、「ナッシュビルの戦い」(会報8号)を配布する。
実はちょっとしたご機縁で、この日より前に入手することができました。
今回のナッシュビルというのは、「南北戦争西部戦線」だそうだが、


なのだそうです。

しかし、送っていただいた号もたいそう面白かった。その中で、「テネシーの幽霊・フォレスト小伝」に興味を惹かれたので、ざっくりと紹介したい。

「自腹の騎兵団」を率いた、伝説の”幽霊”フォレストとは?

南北戦争は、その後、長い間をおかずに始まった日本の戊辰戦争西南戦争でもそうだったように、元込め銃や電信などの新技術が投入され、大きな成果を挙げたものの、「将軍は過去の戦争を戦う」であまり新技術を信用しない人も多く、また兵隊も「練度」「慣れ」を考えれば、けして新兵器の軍が圧倒するわけでもない。

そんな形で、滅びるか、滅びないかの、はざまにあったのが「騎兵」だった(「軍靴のバルツァー」は、そこからまた少しあとぐらいでしょうか?普仏戦争がモデルっぽいしね)。

そこで活躍した、最後の騎兵時代のあだ花が、「テネシーの幽霊」フォレストだった!!

以下、唐突に梶原一騎調

N・B・フォレスト!!
かのシャーマン将軍が、「あの悪魔がいる限り、テネシーに平和はない!」と恐れたタフガイ!!
神出鬼没ぶりから”幽霊”と名付けられたその騎兵部隊は、ナント彼個人で馬から武器まで買いそろえたという自腹の軍隊!
劉備関羽張飛の旗揚げ時の義勇軍もかくや!

ではその指揮官はアナポリス出身? 陸軍の歴戦の猛者?
いや、ただの商売人、イチ民間人に過ぎなかった!!!!

しかしこの男が、「ヤンキーをぶち殺したいなら、俺がいい馬と銃を貸してやる!」という荒っぽい演説で集まった、これも素人同然の荒くれ者を率いるや、さあたいへん!!
マーフリーズボローに暁の奇襲を敢行し、これを占領!
テネシー州ジャクソンの北軍補給拠点を丸ごとブンどる!
兵力で大きくまさるアベル・ストレート大佐の騎兵隊を、部下の騎兵を何度もこっそり巡回させて、「続々われわれの援軍は集結しつつある、勝ち目がないぞ」と脅して降伏させる!(ホントに三国志じゃん。董卓長安遷都)
メンフィス襲撃作戦では、北軍のウォシュバーン将軍を惜しくも取り逃がしたものの、寝間着姿のままであたふた逃げ回るその醜態は市民のモノ笑いの種となり、いまだにその通りは「ジェネラル・ウオシュバーンズ・エスケープ・アレー(将軍逃亡通り)」と呼ばれているという・・・・・・・


この鬼か悪魔か幽霊か、という男だが、中世や近世に生きる、古典的な「騎兵戦術」ではなかった!
すなわち・・・・・・・・海軍ではおなじみだった戦術を扱う「陸の通商破壊作戦」の使い手。

電信を、線路を、機関車を・・・・・・・神出鬼没の馬の脚を駆使して、むき出しのそういう重要拠点を<敵地に侵入しては>破壊していく、ある意味で地味だが、じわりと効いていく技・・・・・・この新戦術は、騎兵というものの寿命、その時代を、おそらく半世紀は伸ばすことに成功した!!
サテこの厄介な”幽霊”は、南北戦争をどう生き抜いたのか?そしてリンカーン北軍は、これをどう始末せんとするのか? 


そんな話が、本日売っているでありましょう「南北戦争フォーラム」に載っているのであります。
力があれば漫画化したいところだ(笑)

ところで、完売とのこと

再刊されたりすることもあるのかどうかは
http://nanboku-sensou.blogspot.jp/

にてお尋ねされよ。