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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

パナマ文書も筑紫哲也氏の『大節税』も、批判するには「愛国心」を持ち出すしかないか?(今夜NHKで放送)


史上最大のリークといわれる「パナマ文書」。各国の権力者やその親族の隠れた資産運用の実態を白日の下にさらし、世界に大きな衝撃を与えた。NHKは今年6月から、パナマ文書を分析する国際プロジェクトに参加。新たに日本関連の膨大な文書を発見し、少なくとも700人の日本人の存在が明らかになった。これまで明らかにされてこなかった「パナマ文書」と日本の“知られざる真実”に、海外メディアとの共同取材で迫る。
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586868/


過去記事の再論となりますが

節税といえば筑紫哲也さんとその家族、らしいです。

http://www.souzokusoudan-navi.com/news/000633.html

7000万円資産隠しでバレた 筑紫哲也の蓄財

報道によると、08年11月に亡くなったジャーナリスト・筑紫哲也さん(享年73)の妻ら遺族が、東京国税局の税務調査を受け、申告漏れを指摘されて大騒ぎになっている。
 問題になったのは、朝日新聞の特派員として米国駐在時に購入したマンションの売却代金4000万円。カネは海外口座に残っていたが、遺族は申告しておらず、意図的な所得隠しと判断された。
 申告漏れは他にもあり、総額7000万円というから結構な金額だ。
「筑紫さんの遺産総額は明らかになっていませんが、5億円は下らないはず」
(略)
 反権力を貫き、庶民の味方を標榜(ひょうぼう)していたリベラル派ジャーナリストの意外な稼ぎぶり。もっとも、長者番付が最後に発表された04年度の筑紫の所得は9300万円(推定)だ。NEWS23のギャラから考えればつじつまが合わないが、「妻の房子さんが代表の個人事務所にギャラは支払われていた。節税に励んでいたのでしょう」(マスコミ関係者)。
 ちなみに、きちんと遺産相続している練馬区内にある自宅は、敷地面積73坪、モダンなデザインの瀟洒(しょうしゃ)な一軒家だ。駐車場にはBMWが止められていた。
「この辺りの坪単価は110万円から120万円。以前は住宅協定があって、一定の坪数以下の家は建てられなかった、練馬区の中では高級住宅街ですよ」(地元不動産会社)
 土地だけで9000万円近くの価値がある。


だがねえ。

個人に損を押し付ける制度設計をしながら、個人がその損を回避すると道徳的に非難されることについて - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130209/p5

日本航空パイロットが年収4000万円の中国企業に移るのと、所得税75%を取られるフランス人俳優がロシア国籍になるのは同じなのか、違うのか。 - ) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160131/p2


そして

タックスヘイブンと節税と、「道義」の話 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160413/p2

とくに最後の記事で端的にまとめているので、再読してもらえれば。


サマリー的にまとめます
・大金持ちのタックスヘイブン利用がけしからん、という気分はよくわかる
・だがそれって「日本航空で育ったパイロットがより高給だからといって中国企業に移っていいのか!」「教師が、定年まで勤めると退職金が減るからといって中途退職していいのか!」と、違わないんじゃないか?
・それを批判するなら「愛国心が足りないんだよ!」といった国別のナショナリズムに立脚するか、あるいは「正義や不正義じゃない、俺たちはパナマで節税なんかできない。お前らはできる。なら、それを使えないようにすれば『俺たちの得』だ」という、損得、利益の対立であると言明するしかないんじゃないか、と考えます、。

とまれ、本日番組が放送