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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「入籍」と「結婚」の違いについて…言葉研究

朝日新聞「ことばの広場」4/8より要約。

「入籍」という言葉はどう使うか?
ただの結婚を入籍というのは女性差別的、といわれたりする。

そもそも法律上は、厳密にいえば入籍とは、すでにある戸籍に別の人が入ること(出生届など)。ふつうの結婚(初婚同士)なら2人だけの戸籍が新たに作られるので「入籍」ではないのです。

まあ、法律上の定義と一般的な言葉の意味が違うのは珍しい例ではないので、それ自体は問題がないと思われる。しかし、そもそも法律上の意味との厳密な差は置くとしても
 
「結婚はしたけど、入籍はまだです」
「入籍したけど、結婚はまだです」
 
の場合、どんなシチュエーションを思い浮かべますか。
この場合、自分の連想としては、いわゆる結婚式や披露宴をやったけど、入籍届(ではなく婚姻届。コメント欄参照)を役所に出していないと「結婚はしたけど、入籍はまだ」
その逆が「入籍はしたけど、結婚はまだ」
というイメージだが…これは結局、

「結婚」を認定するのは、国か神か教皇か仏か、という話になるねん。
紹介は2回目になるが、こういうツイートをこの前読んだ

OGAWA Kandai @grossherzigkeit · 3月17日
いったい「結婚」とは何なのか。その2人が何によって「夫婦関係」として認証されれば、「結婚」の成立とされるのか。歴史的にさかのぼれば、それは宗教的権威にその認証権限があるとされてきた。しかし、それは宗教が人権や社会のありようを規定できる権限の源とも化していた。
 
OGAWA Kandai @grossherzigkeit · 3月17日
フランスの有名な政教分離概念「ライシテ」の成立過程において、結婚の認証権限を教会から民法に移すという戦い、交渉は、かなり重要なウェイトを占める。ビスマルクが行ったプロイセンの諸改革の中の一つにも、結婚は教会ではなく法が認めるものとした、というものがある。
 
OGAWA Kandai @grossherzigkeit · 3月17日
つまり「結婚は法によって裏打ちされるもので、宗教権威の出てくるものではない」という考え方は、政教分離の基本の一つであり、さらに進んで言えば、近代社会を近代的たらしめている要素の一つとでさえあるかもしれないのだ。宗教の婚礼儀式は、今日では悪いが「刺身のツマ」みたいなものなんですよ。

これらの「国家と神の戦い」が「入籍と結婚」という言葉にも影響を与えている、と考えると、なかなかに興味深い話なのではないでしょうかしら。

参考

結婚という通過儀礼 - 国家鮟鱇 (id:tonmanaangler) http://d.hatena.ne.jp/tonmanaangler/20150412/1428796036

同性結婚と正義を考える(サンデル教授の講義から) - 国家鮟鱇

同性結婚と正義を考える(サンデル教授の講義から)その2 - 国家鮟鱇

同性結婚と正義を考える(サンデル教授の講義から)その3 - 国家鮟鱇
(※上からリンクが伸びています)